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国民年金保険の連帯納付義務とは? 子や配偶者が滞納するとどうなる?

ファイナンシャルフィールド / 2022年6月23日 9時40分

国民年金保険の連帯納付義務とは? 子や配偶者が滞納するとどうなる?

国民年金は、国内に住む20歳以上60歳未満のすべての人に加入が義務づけられています。   もしも「子」が、支払い能力があるにもかかわらず国民年金保険料を滞納していた場合、同じ世帯の家族や滞納した子の配偶者には、どのような影響があるのでしょうか?   「連帯納付義務」という言葉の意味とともに、差し押さえまでの過程を説明します。

同じ世帯の「子」が国民年金保険料を滞納すると、世帯主や「子」の配偶者が納付を求められる

国民年金保険には「連帯納付義務」があります。
 
国民年金法第88条では、「世帯主はその世帯に属する被保険者(年金加入者)の保険料を連帯して納付する義務を負う」(2項)「配偶者の一方は、被保険者たる他方の保険料を連帯して納付する義務を負う」(3項)とされているのです。
 
もしも、住民票で同じ世帯に属している「子」が国民年金保険料を滞納していた場合、そしてもしその「子」が結婚していた場合、世帯主と、その「子」の配偶者には、滞納している国民年金保険料を連帯して支払う義務があるということになります。
 

滞納が解消されなければ財産を差し押さえられる可能性も

滞納したままの状態が続いた場合、日本年金機構は国民年金保険料の滞納者本人や連帯納付義務者に対して、さまざまな方法で納付を促します。
 
最終的に滞納が解消されない場合、滞納者本人だけでなく、連帯納付義務者である世帯主や、滞納者の配偶者の財産まで差し押さえられる可能性があります。
 
差し押さえに至るまでのおおむねの手続きは以下のとおりです。
 

・納付督励

滞納が続いた場合、電話や戸別訪問、文書を通じて納付を促します。さらに、年金事務所からも特別催告状が送られます。保険料の免除の申請をするように勧める場合もあります(免除勧奨)。
 
納付督励にもかかわらず保険料の滞納が解消されない場合、最終催告状が送られます。
 

・督促状

最終催告状を送付しても滞納が解消されない場合、より強力な督促状が送付されます。期限が区切られ、それまでに納付しなければ延滞金が加算される旨が通知されます。
 
督促期限が過ぎても滞納が解消されなかった場合、再度電話や戸別訪問、文書で納付を促します。
 

・差し押さえ

督促期限後も保険料が納付されない場合、「差押予告通知」が送付されます。これが最後通告で、ここで滞納が解消されなければ、財産が差し押さえられます。
 

国民年金の滞納をして得はない

国民年金を滞納している人の中には、払うだけの収入や財産を持っている人も、少なからずいます。
 
こうした人たちに対して、日本年金機構も徴収を強化しています。「大丈夫だろう」と、たかをくくっていると、実際に財産を差し押さえられてしまうかもしれません。
 
経済的な理由で納付できない人は、「保険料免除」や「納付猶予」を申請しておきましょう。これらの申請をしておけば、後で支払う余裕ができたときには過去10年分まで追納することが可能なので、年金受給額を少しでも増やすことができます。
 
一方、滞納した場合では過去2年分までしか払えません。滞納して得をすることは何もないのです。
 

自分のために、国民年金はできるだけ納付する

国民年金保険料は徐々に上がり続け、支給年齢が引き上げられているにもかかわらず、年金支給額は減額され続けています。将来の生活保障としての年金に、不安を感じる人も多いでしょう。
 
しかし、年金は世代を超えた助け合いです。これまで頑張って社会を支えてきた父母世代、祖父母世代の年金生活を守ることも親孝行と思って年金を収めることが、結果的に、将来にわたって年金制度を維持することにつながるのではないでしょうか。
 

出典

厚生労働省 強制加入被保険者(法7)ケース1 保険料・免除(1)
日本年金機構 第1号被保険者
日本年金機構 「国民年金保険料の強制徴収の取組強化」について
日本年金機構 「国民年金保険料強制徴収集中取組期間」の結果について
日本年金機構 国民年金保険料の延滞金
日本年金機構 国民年金保険料の変遷
 
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部

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