配偶者が遺族年金をどのくらいもらえるか調べる方法はある?
ファイナンシャルフィールド / 2022年6月24日 23時10分
遺族年金には、「遺族基礎年金」と「遺族厚生年金」の2種類があり、被保険者によって生計を維持されていた遺族が受け取れる年金です。自分が受け取れる年金ではないものの、将来配偶者がどのくらい受け取れるのか、知りたい方も多いでしょう。 本記事では、遺族年金とは何か、将来配偶者がどのくらい受け取れるのかなどを解説します。遺族年金について知りたい方は、ぜひ参考にしてください。
遺族年金とは
遺族年金は、国民年金か厚生年金の被保険者が亡くなった場合、その方に生計を維持されていた遺族が受け取れる年金です。これは亡くなった方の年金の加入状況によって、「遺族基礎年金」「遺族厚生年金」のいずれか、または両方が受け取れます。
まず、この項では、遺族基礎年金と遺族厚生年金について見ていきましょう。
遺族基礎年金
遺族基礎年金は、国民年金の被保険者等であった方が亡くなった場合、その方によって生計を維持されていた「子どものいる配偶者」か「子ども」が受け取れる年金です。「子ども」の要件は、次のとおりです。
●18歳になる年度の3月31日までにある方
●20歳未満で障害年金の障害等級1級か2級の状態にある方
また、遺族基礎年金は、次に挙げるいずれかの要件を満たしている方が亡くなった場合に受け取れます。
1.国民年金の被保険者である方
2.国民年金の被保険者である60歳以上65歳未満の方で、日本国内に住所がある方
3.老齢基礎年金の受給権者であった方
4.老齢基礎年金の受給資格を満たした方
1と2の要件は、死亡日の前日において、国民年金加入期間(保険料免除期間を含む)の3分の2以上であることが必要です。なお、死亡日が令和8年3月末日までは、65歳未満の方が死亡した場合、死亡日の前日において、死亡日がある月の前々月までの直近1年間に保険料の未納がなければ支給されます。
また、3と4の要件は、保険料納付済期間、保険料免除期間および合算対象期間が合計で25年以上なければいけません。
遺族厚生年金
遺族厚生年金は、厚生年金保険の被保険者等であった方が亡くなった場合、その方に生計を維持されていた遺族が受け取れる年金です。受給するためには、次に挙げる要件のいずれかを満たさなくてはいけません。
1.厚生年金保険の被保険者である方
2.厚生年金の被保険者期間中に病気やけがが原因で、初診日から5年以内に死亡した方
3.1級・2級の障害厚生年金(共済)を受け取っている方
4.老齢厚生年金の受給権者であった方
5.老齢厚生年金の受給資格を満たした方
1と2の要件は遺族基礎年金同様、死亡日の前日において、国民年金加入期間(保険料免除期間を含む)が3分の2以上ある必要があります。なお、死亡日が令和8年3月末日までは、65歳未満の方が死亡した場合、死亡日の前日において、死亡日がある月の前々月までの直近1年間に保険料の未納がなければ支給されます。
また、4と5の要件も、遺族基礎年金と同じで、25年以上の保険料納付済期間などがある方に限ります。
なお、2つとも要件を満たしている方は、遺族基礎年金と遺族厚生年金を合わせて受給できます。
配偶者が遺族年金をいくらもらえるのか調べる方法はある?
遺族基礎年金と遺族厚生年金は、被保険者が国民年金、厚生年金に加入していたかどうか、また、受給要件を満たしているかどうかで受け取れるかが決まります。では、次にそれぞれの遺族年金が、いくらもらえるのかについて見ていきましょう。
なお、日本年金機構のホームページを見れば、遺族基礎年金と遺族厚生年金の年金額が分かります。詳しく知りたい方は、ぜひ一度チェックしてみてください。
遺族基礎年金の年金額
2022年4月分からの、遺族基礎年金の年金額は、次のとおりです。
77万7800円+子どもの加算額
77万7800円+2人目以降の子どもの加算額
子どもの加算額は、1人目・2人目は各22万3800円、3人目以降は各7万4600円です。
遺族厚生年金の年金額
遺族厚生年金の年金額は、次のとおりです。
・亡くなった方の老齢厚生年金の報酬比例部分の4分の3
報酬比例部分については、日本年金機構のホームページに記載されています。
なお、上記受給要件の1~3にあたる、厚生年金保険の被保険者である方と、厚生年金の被保険者期間に初診日がある病気やけがが原因で、初診日から5年以内に死亡した方、1級・2級の障害厚生年金(共済)を受け取っている方で、厚生年金の被保険者期間が25年未満(300月)の場合は、300月とみなして計算されます。
いざというときのために遺族年金額を確認しておこう
遺族年金は、遺族基礎年金と遺族厚生年金の2種類があります。
遺族基礎年金は、日本年金機構のホームページを見れば、計算方法も分かりやすいですが、遺族厚生年金は死亡した方の老齢厚生年金の報酬比例部分を確認しなければならないため、少し複雑です。
いざというときのために、遺族年金額を知っておくことはとても大切です。将来受け取れる年金シミュレーションなどを参考にして、ぜひ一度配偶者がどのくらいもらえるか遺族年金のシミュレーションも行ってみてください。
出典
日本年金機構 遺族年金
日本年金機構 遺族基礎年金(受給要件・対象者・年金額)
日本年金機構 遺族厚生年金(受給要件・対象者・年金額)
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部
外部リンク
この記事に関連するニュース
-
62歳で夫が死亡。年金の「受給前」だったけど、これまで払った保険料はどうなる?“妻が受け取れるお金”について解説
ファイナンシャルフィールド / 2024年8月7日 4時30分
-
昭和35年8月生まれの男性です。年金受給前に死亡したら女房に遺族年金が入らないと聞きましたが本当でしょうか?
オールアバウト / 2024年7月30日 20時30分
-
「うちはパワーカップルだから安心ね」と思ってたのに…42歳妻を襲った45歳・最愛の夫の死。年金事務所で知らされた〈衝撃の一言〉に絶句したワケ【社労士が解説】
THE GOLD ONLINE(ゴールドオンライン) / 2024年7月18日 11時15分
-
夫の遺族年金は「月5万円」。ただし妻が40歳以上だと、さらに「5万円」追加される?“中高齢寡婦加算”について解説
ファイナンシャルフィールド / 2024年7月17日 4時30分
-
夫婦共働きだったので、年金を「月32万円」受け取っています。もし夫が先に亡くなっても、妻の私は遺族年金とあわせて「20万円」くらいは受給できますよね?
ファイナンシャルフィールド / 2024年7月12日 2時30分
ランキング
-
1中丸不倫、アパへの風評被害は「ほぼない」理由 またもスキャンダルの舞台に…なぜイジられる?
東洋経済オンライン / 2024年8月8日 17時20分
-
2小林製薬、紅こうじ事業から撤退 通期純利益は前年比4割減と予想
ロイター / 2024年8月8日 15時49分
-
3ファミチキは「最高の潤滑油」 元テレ東アナ絶賛で「説得力ある」
J-CASTニュース / 2024年8月8日 16時45分
-
4スキル向上のために退職は嘘?辞める若手の本音 賃上げできずにどんどん社員が辞める企業も
東洋経済オンライン / 2024年8月8日 16時0分
-
5【バーキン】大人気"最強のチキン"が110円引きに...!2週間限定のビッグチャンス。
東京バーゲンマニア / 2024年8月8日 18時47分
記事ミッション中・・・
記事にリアクションする
記事ミッション中・・・
記事にリアクションする
エラーが発生しました
ページを再読み込みして
ください