国民年金保険料の納付方法はいくつある? 一番お得な方法はどれ?
ファイナンシャルフィールド / 2022年6月27日 12時50分
国民年金の第1号被保険者や任意加入の被保険者は、国民年金保険料を納付する必要があります。令和4年度の1ヶ月当たりの国民年金保険料は1万6590円です。 国民年金保険料の納付方法はいくつかあり、お得に納付する方法もあります。これらを知らずに過ごしていたのであれば、あなたは少しだけ損をしているかもしれません。 本記事では、国民年金保険料を納付する方法と、一番お得な方法はどれかについて、解説します。
国民年金保険料の納付方法は3つある
国民年金保険料の納付方法は、以下の3つの方法があります。
(1)口座振替
(2)納付書「領収(納付受託)済通知書」
(3)クレジットカード
(1)口座振替による納付
口座振替とは、指定の金融機関(預金口座)から、決められた期日に、保険料が自動的に引き落とされる決済方法のことです。口座振替を利用するためには所定の手続きが必要です。
(2)納付書による納付
納付書を使用して、保険料を納付する方法です。銀行などの金融機関以外にも、郵便局、コンビニエンスストア、電子納付(ペイジー納付)で納付することができます。
ただし、1枚の納付書の保険料額が30万円を超える場合は、コンビニエンスストアで納付することができません。
電子納付には、ATM、インターネットバンキング、モバイルバンキング、テレフォンバンキングを利用した方法があります。
ただし、インターネットバンキング、モバイルバンキング、テレフォンバンキングを利用する場合は、事前に金融機関と契約を結んでおく必要があります。
(3)クレジットカードによる納付
クレジットカードで保険料を納付することもできます。クレジットカードでの納付をするには、所定の手続きが必要です。
クレジットカードの有効期限が到来し、カードを更新した場合も、同様の手続きが必要になります。
一番お得な方法は振替口座で2年度分を前納すること
国民年金保険料をお得に納付するためには、「前納割引制度」を利用します。前納割引制度には、「前納」と「早割」があります。
前納とは、保険料をまとめて納付することです。前納できるのは、6ヶ月分、1年度分、2年度分です。
早割とは、納付期限より1ヶ月早く納付することです。早割は、口座振替で納付する場合にしか利用できません。
前納割引制度によってどれくらいお得になるのかを表にまとめると、図表1以下のとおりになります。なお、「口座振替」は口座振替による納付を、「現金払い」は納付書またはクレジットカードによる納付を指します。
【図表1】
納付方法 | 1回当たりの 納付額 |
割引額 | 1ヶ月分に 換算した割引額 |
|
---|---|---|---|---|
口座振替 | 前納(2年度分 ) | 38万1530円 | 1万5790円 | 657.9円 |
前納(1年度分 ) | 19万4910円 | 4170円 | 347.5円 | |
前納(6ヶ月分 ) | 9万8410円 | 1130円 | 188.3円 | |
早割 | 1万6540円 | 50円 | 50.0円 | |
現金払い | 前納(2年度分 ) | 38万2780円 | 1万4540円 | 605.8円 |
前納(1年度分 ) | 19万5550円 | 3530円 | 294.2円 | |
前納(6ヶ月分 ) | 9万8730円 | 810円 | 135.0円 | |
早割 | × | × | × |
※日本年金機構のホームページより筆者作成
※令和4年度の1ヶ月当たりの国民年金保険料は1万6590円
※表内の金額は令和4年度の割引額
ここから、国民年金保険料を一番お得に納付する方法は、口座振替で2年度分を前納することであることが分かります。ちなみに、2番目にお得に納付する方法は、現金払いで2年度分を前納することです。
なお、2年度分の前納をするためには、口座振替の場合も現金払いの場合も、手続きが必要となります。
まとめ
国民年金保険料の納付方法は、3つあります。口座振替による納付、納付書による納付、クレジットカードによる納付です。
口座振替による納付、またはクレジットカードによる納付を希望する場合は、所定の手続きが必要です。
国民年金保険料をお得に納付する方法に、前納と早割があります。前納は、保険料を6ヶ月分、1年度分、2年度分をまとめて納付する方法です。早割は、納付期限より1ヶ月早く納付する方法です。
このうち、一番お得に納付する方法は、口座振替で2年度分を前納する方法です。2番目にお得に納付する方法は、現金払いで2年度分を前納する方法です。
口座振替であっても現金払いであっても、2年度分を前納しようとするときは、手続きが必要となります。少しでも国民年金保険料をお得に納付をしたいのであれば、2年度分の前納を検討してみてはいかがでしょうか。
出典
日本年金機構 国民年金保険料
日本年金機構 国民年金前納割引制度(口座振替前納)
日本年金機構 国民年金前納割引制度(現金払い前納)
日本年金機構 国民年金前納割引制度(口座振替早割)
日本年金機構 国民年金保険料の「2年前納」制度
執筆者:中村将士
新東綜合開発株式会社代表取締役 1級ファイナンシャル・プランニング技能士 CFP(R)(日本FP協会認定) 宅地建物取引士 公認不動産コンサルティングマスター 上級心理カウンセラー
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