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雲の上はいつも晴れ? 一目均衡表の「雲」と、相場の上値・下値の深い関係

ファイナンシャルフィールド / 2022年7月4日 2時30分

雲の上はいつも晴れ? 一目均衡表の「雲」と、相場の上値・下値の深い関係

前回は、一目均衡表における「雲」の意味と基本的な使い方について簡単にお伝えしました。今回は応用編として、「抵抗線としての雲」について説明していきたいと思います。

「雲」のおさらい

一目均衡表の雲について少しおさらいをすると、雲は先行スパン1と先行スパン2に挟まれた価格帯で、下のチャートでは薄緑色とピンク色の帯がそれに当たります。
 
図表1
〇日経平均株価指数(日足)、一目均衡表

出典:TradingView Inc. TradingView
※解説を目的に使用しています
 
雲の基本的な使い方としては、相場が雲の上にあるときは相場の勢いが強く、下にあるときは弱いと判断していきます。
 

上値抵抗線・下値抵抗線

雲は相場の巡航軌道のようなものなので、相場が雲から離れると再び戻り、戻ると再び離れるといった動きをします。これは少し異なった視点で見ると、雲が上値抵抗線にもなり、また下値抵抗線にもなることを意味しています。
 
一般的にテクニカル分析においては、上値抵抗線に対して下値支持線というよび方をしますが、一目均衡表では、上値についても下値についても「抵抗」を意識するため、「抵抗線」という表現を用います。
 
上値抵抗線は、相場の上値が抑えられる線であることに対し、下値抵抗線は相場の下値が抑えられる線です。上値抵抗線と下値支持線のほうがイメージしやすいという方は、そちらに変換して理解していただいてもいいですし、またレジスタンスライン、サポートラインと表現したほうが分かりやすい場合は、意味としては同じなので、理解しやすいほうの言葉で解釈してみてください。
 
話を雲に戻しますが、雲も相場に対する上値抵抗線や下値抵抗線となるため、価格帯としての雲を挟み、相場が下から上に上昇できるか、それとも上から下に下落していくかを予測することに使うことができます。
 
それでは、図表2でチャートをもう一度見てみましょう。先行スパン1と先行スパン2に挟まれた価格帯が雲ですが、左側の黒丸の箇所では、日経平均株価指数が上から下に抜けようとしているところをいったん雲に抑えられ、はね返されていることが分かります。この場合、「雲が下値抵抗線になった」といいます。
 
図表2
〇日経平均株価指数(日足)、一目均衡表

出典:TradingView Inc. TradingView
※解説を目的に使用しています
 
また、右側にある黒丸の箇所では、日経平均株価指数が下から上に抜けようとしているところで、先行スパン2である雲の上限が重しとなり、すんなり抜けられず、ローソク足が十字線に近い陰線で1日の取引を終えています。この場合は「雲が上値抵抗線になった」といいます。
 
このように、雲には相場の動きに対して立ちはだかる壁のような役割があります。

まとめ

今回は、雲が上値抵抗線や下値抵抗線になり得るという考え方について説明しました。このような考え方は、上値抵抗線(レジスタンスライン)、下値支持線(サポートライン)として、移動平均線やピボット分析などでも同様に用いられ、テクニカル分析の基本といえます。
 

出典

TradingView Inc. TradingView
 
執筆者:重定賢治
ファイナンシャル・プランナー(CFP)

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