【親の介護や子の進学】「ライフプラン」はどのくらいの人が作成しているの?「まとまった金額」は何歳で必要になる? 必要性や期間を解説
ファイナンシャルフィールド / 2022年7月5日 10時0分
ライフプランを作るのは経済的に余裕がある人であって、自分には関係ないと思っている方も多いかもしれません。果たして、ほんとうにそうなのでしょうか。 本記事では、ライフプランの必要性や、考慮に入れる期間について解説します。
ライフプランとは
ライフプランとは、人生の設計のことです。自分自身の将来を予測して、生活していく上でどのようなライフイベントがあるのかを考え、それに合わせてお金の計画を立てることです。「人生100年時代」と言われるようになり、長生きしてやりたいことができる時間が増える反面、定年を迎えた後の働き方や生活の仕方、また年金や医療、介護などのお金の問題が出てくるようになりました。
何かの物事を達成するには、事前の計画が大切です。事業を立ち上げるために事業計画を作成するのと同じように、より充実した人生を送るために、ライフプランを作成しましょう。
どのくらいの人がライフプランを作成しているのか
生命保険文化センターでは、「生活保障に関する調査」を実施しており、その調査の中に生活設計に関する意識調査が含まれています。
将来のために具体的なライフプランの作成をしているかどうかの調査結果が、図表1となります。3年ごとに調査が行われるものの、毎回大きな差がないものと見られます。
【図表1】ライフプランの有無
公益財団法人生命保険文化センター 「令和元年度生活保障に関する調査」生活設計の有無より筆者作成
ライフプランを立てない理由(図表2)としては、「経済的余裕がない」(30.3%)、「将来の見通しを立てづらいから」(28.3%)などがあります。しかし、経済的余裕がないからこそ、計画を立てておく必要があります。また、将来の確実な予測はできるものではなく、現在起きている新型コロナウイルス感染症も、予期した人は少ないでしょう。
【図表2】ライフプランを立てない理由
公益財団法人生命保険文化センター 「令和元年度生活保障に関する調査」生活設計を立てない理由を元に筆者作成
予測できないことはたくさんありますが、一方で、事前に予測できる、確実に起こることはあります。分かりやすいことでは、「35歳の自分」の30年後の年齢は、65歳です。会社員の方であるとすれば、65歳になると定年退職して年金をもらう頃かもしれません。子どもが現在5歳であれば、13年後には大学に進学している可能性があるでしょう。
このように、現時点でもわかることや想定できることをライフプランに加えて、その中で予測できるイベントがいつにあって、どのようにお金を準備していくのかを考えます。自分自身や家族でやりたいことなども加えて、自分だけのライフプランを作成すると良いでしょう。
ライフプランの作成期間
ライフプランの作成期間について、前出の「生活保障に関する調査」によると、最も多いのが「16~20年」で28%、次いで「20年超」で25.9%となっています(図表3)。最新の2019年の調査では、「20年超の期間」でライフプランを考えている人が毎回の調査と比べて大幅に増えています。
【図表3】ライフプランの期間
公益財団法人生命保険文化センター 「令和元年度生活保障に関する調査」生活設計の期間を元に筆者作成
まとめ
ライフプランを作成するにあたって重要なことは、長期的な期間で準備しておくことです。例えば、子どもが大学に進学することを想定して、教育費を準備するとしたら、子どもが誕生して準備するならば18年で考えます。そこに、自分や配偶者の老後生活を加えますと、さらに長期間となります。
ライフプランの期間としては、平均寿命を考慮したり、人生100年時代を踏まえて100歳までを想定したりするのも良いでしょう。
出典
NPO法人日本FP協会 わたしたちのくらしとお金
公益財団法人生命保険文化センター 令和元年度「生活保障に関する調査」
執筆者:古田靖昭
二級ファイナンシャルプランニング技能士
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