【海外旅行客の受け入れ再開!】「コロナ前」観光客はどれだけお金を使っていた? 国別の消費額1位は「中国」!
ファイナンシャルフィールド / 2022年7月7日 11時20分
![【海外旅行客の受け入れ再開!】「コロナ前」観光客はどれだけお金を使っていた? 国別の消費額1位は「中国」!](https://media.image.infoseek.co.jp/isnews/photos/financialfield/financialfield_149196_0-small.jpg)
観光庁は2022年6月10日からの外国人観光客の受け入れ再開を発表しました。新型コロナウイルス感染拡大前と比較して、観光業がどれだけ持ち直せるか、注目を集めています。 本記事では、新型コロナウイルス感染拡大前に、日本で海外観光客がどれだけお金を使っていたかなどについて解説します。今後、観光がどれだけ勢いを取り戻せば「平常通り」と言えるのかを考える参考にしてみてください。
新型コロナウイルス感染拡大前の旅行消費額を比較
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まずは図表1をもとに、国内で旅行した日本人と海外観光客の旅行消費額を比較してみましょう。2019年に国内旅行をした日本人の消費額は、21兆9312億円でした。対して海外観光客は4兆8135億円となり、2018年と比べると2946億円も消費が伸びています。
図表1
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出典:観光庁HPより筆者が作成
2019年の旅行消費額は、日本人の国内旅行と海外観光客のいずれも2018年を上回りました。ところが2020年は新型コロナウイルスの影響で、海外旅行客の消費額は7446億円と、2019年を大きく下回りました。
翌2021年は1028億円と、旅行消費額はさらに低迷。このように、新型コロナウイルス感染拡大による移動制限などを背景として、2019年を境に旅行消費額は大きく減少し、観光事業に相当のダメージを残したといえます。
海外観光客で旅行消費額と単価が多い国と地域を比較
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国別に見ますと、2019年に旅行消費額が多かったのは中国の1兆7704億円。そして台湾、韓国、香港、アメリカと続きます。
図表2
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出典:観光庁 2019年の訪日外国人旅行消費額より筆者が作成
一方で1人当たりの旅行単価はオーストラリアが第1位でした。次いでイギリス、フランス、スペインと続いて中国になります。2019年の結果を見ますと、アジア地域では消費総額が多く、ヨーロッパでは旅行単価が大きくなる傾向でした。
旅行単価がヨーロッパで高くなる理由は、宿泊費が大きなウエートを占めているからです。実際に、イギリスやフランスからの観光客は1人当たりの平均宿泊費が10万円を超え、宿泊滞在に占める費用の割合が最も大きくなっています。
対してアジア圏では買い物での消費がウエートを占める傾向があります。このように、単純な総額ではなく何にお金を使っているかに注目しますと、地域によって異なる傾向が浮かび上がります。
日本人の国内旅行は2019年と比較して60%減少している
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また、2021年に調査した日本の国内旅行消費額は9兆1835億円でした。2019年と比較すると58.1%減少しています。国内旅行の消費水準は、コロナ前と比較するとまだまだ低いといえるでしょう。
1人当たりの旅行単価は、2021年で3万4240円でした。こちらもコロナ前と比較すると8.3%減少しています。国内旅行も海外旅行客の受け入れと同様、コロナ前の水準まで勢いが回復しているとは言いにくい状況が続いています。
今後の海外観光客の受け入れが観光事業にどう影響するか注目
国内旅行客と海外旅行客の旅行消費額、そして1人当たりの旅行単価についてコロナ前の水準に着目して解説してきました。今後、観光業がどれだけ持ち直すかは、日本の魅力がいかに海外観光客に伝えられるかであったり、円安などの経済状況であったりにも左右されると考えられるでしょう。
出典
観光庁 旅行・観光消費動向調査 2019年年間値(確報)
観光庁 2018年(平成30年)の訪日外国人旅行消費額(確報)
観光庁 2020年の訪日外国人旅行消費額(試算値)
観光庁 2019年の訪日外国人旅行消費額(確報)
観光庁 旅行・観光消費動向調査2021年年間値(確報)
執筆者:川辺 拓也
2級ファイナンシャルプランナー
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