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日本は「物価の安い国」になった? アメリカや中国と日本の物価上昇率は低い? 過去のビッグマック指数にみる変化を解説!

ファイナンシャルフィールド / 2022年7月7日 22時30分

日本は「物価の安い国」になった? アメリカや中国と日本の物価上昇率は低い? 過去のビッグマック指数にみる変化を解説!

1998年〜2016年まで物価が上がらなかった日本。近年ようやく、物価が上がってきましたが、それでも消費者物価指数は数%前後の上昇に過ぎません。この間に海外の物価はどう変動したのでしょうか。   各国のマクドナルドで販売されているビッグマックの価格を基に各国の通貨の購買力を比較する「ビッグマック指数」を用いて、日本と世界の物価の変化をみていきます。

ビッグマック指数の考え方

例えば、日本で390円で売られているビッグマックがアメリカで6ドルで売られている場合、「1ドル=65円(390÷6)」がこの場合のビッグマック指数となります。仮に為替レートが1ドル=130円であれば、為替相場はビッグマック指数と比べて円安であると考えられ、将来的には円高に動くと推測されます。
 
実際には、ビッグマックの大きさは国によって異なるため、アメリカで6ドルするビッグマックを日本円に換算すると780円(為替相場が1ドル=130円の前提)になるからといって、日本よりアメリカの物価が高いとは言えません。ただし、過去と現在のビッグマックの価格を国ごとに比較すると、各国の物価がどのように変化したのかがみえてきます。
 

2000年と2022年の比較

2000年と2022年のビッグマックの価格を比較してみましょう。日本、アメリカ、中国の3カ国で比較したものが表1です。
 
表1 ビッグマックの価格


参照:The Economist 「The Big Mac index」
 
日本も材料費の上昇などで価格が上がりましたが、アメリカや中国と比べて上昇率は明らかに低いです。ビッグマック指数でみても、2000年4月は「1ドル=117.1円」でしたが2022年4月は「1ドル=67.1円」となり、ビッグマック指数で比べると40%以上の円高です。
 
モノと通貨は等価交換できるため、ビックマック指数で円高になっている分、日本ではモノの価値が下がっているといえます。2022年6月18日時点の為替レートは1ドル=135円前後になっているため、アメリカ在住者が日本へ旅行しますと、ビッグマックはアメリカの半額程度で買えてしまうことになります。
 
2000年4月時点のビッグマックの価格でみれば、日本とアメリカの価格差は14%程度だったため、日本のビッグマックは22年間で大幅に安くなったといえるでしょう。
 

日本は物価の安い国になりつつある

ビッグマック指数は、さまざまなモノの中の1つの価格を比較しているだけであり、ビッグマック自体も重さや大きさが国によって異なります。とはいえ、22年間でこれだけビッグマックの価格差が広がっている点を考えれば、日本の物価は海外からみて相対的に安くなっているといえるでしょう。
 
今後海外のモノを買おうとしても、価格が高すぎて手が出ないかもしれません。
 

出典

auカブコム証券 証券用語集 ビッグマック指数
The Economist The Big Mac index
総務省統計局 2020年基準消費者物価指数全国 (2022年6月24日公表)
 
執筆者:北川真大
2級ファイナンシャルプランニング技能士・証券外務員一種
 

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