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年収「5割減」も!? 役職定年で「現役時代の半分以下」の収入になる割合から見える厳しい現実

ファイナンシャルフィールド / 2022年7月7日 23時0分

年収「5割減」も!? 役職定年で「現役時代の半分以下」の収入になる割合から見える厳しい現実

これまでは年功序列で昇進や昇給が期待できた世代も、いずれは頭打ちになる時が訪れます。その第一段階が役職定年です。   ここでは、将来の中高年社員が直面する役職定年について、公益財団法人ダイヤ高齢社会研究財団が実施した調査報告書をもとに解説します。同財団は1993年に三菱グループの新しい社会貢献事業の一つとして設立された財団で、報告書は50歳から69歳までの6250人を対象に行われた調査をまとめたものです。

役職定年でどれくらい収入は減る?

役職定年とは、役職者(課長、部長などの管理職)が一定年齢に達しますと、部下のいる管理職ポストを外れて、部下のいない専門職などに異動する人事制度です。定年が55歳から60歳に移行した1980〜1990年代に導入され始め、調査結果によれば4割の人が経験しています。
 
役職定年を経験した60〜64歳の中で、収入が役職定年後にどう変化したかは以下の通りです。
 

・増えた:1.0%
・変わらない:5.9%
・減った(75~100%未満):21.7%
・減った(50~75%未満):32.6%
・減った(25~50%未満):31.1%
・減った(0~25%未満):7.7%

 
9割以上の人が収入減を経験し、そのうち4割近い人が半分以下の収入になっています。
 

役職定年に備えるには

役職定年は、一度命じられれば実質的に拒否できません。役職定年を嫌って転職するとしても、年齢を考えれば特別なスキルがなければ厳しいでしょう。役職定年は50代以上の人だけの問題ではなく、40代以下の人でも考えておく必要があります。
 

収入が維持できることを前提に住宅ローンを組まない

住宅ローンを組む平均的な年齢は30代後半〜40代前半ですが、35年ローンなら返済が終わるのは70歳以上です。役職定年があれば、住宅ローン返済中に収入が減ってしまう可能性が高く、当初思い描いていた返済計画が破綻する恐れがあります。
 
55歳以上である程度収入が減少するリスクを見込んで、余裕を持った住宅ローンを組む必要があるでしょう。中古住宅や狭い家にするなど、借入金額を少なくする努力も必要です。
 

収入ギリギリの生活をしない

普段から収入ギリギリの生活をしていますと、役職定年で収入が減っても生活レベルを落とせず、生活費のために借金するかもしれません。返す当てのない借金をしますと、返済利息で余計に生活が苦しくなり、最終的には親戚などの援助がなければ自己破産や債務整理するしかなくなります。
 
収入ギリギリの生活をしている人は、将来何が起きるかわからない点を考慮して、少しでも貯金を増やしておいたほうがよいでしょう。
 

給料が減ることを前提にライフプランを考えよう

仮に役職定年がなかったとしましても、定年後の再雇用で同水準の給与は維持されない可能性が高いです。50~60代になれば収入が減る機会は訪れますので、収入減を前提にライフプランを考えるようにしましょう。
 

出典

公益財団法人ダイヤ高齢社会研究財団 50代・60代の働き方に関する調査報告書(2018年7月)
 
執筆者:北川 真大
2級ファイナンシャルプランニング技能士・証券外務員一種
 

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