65歳になったのに年金をもらえない! どうして? どうやったらもらえる?
ファイナンシャルフィールド / 2022年7月13日 23時20分
![65歳になったのに年金をもらえない! どうして? どうやったらもらえる?](https://media.image.infoseek.co.jp/isnews/photos/financialfield/financialfield_149957_0-small.jpg)
老齢基礎年金は、通常65歳になると支給開始になります。しかし、65歳になっても年金を受給できない場合があります。 それは、どういった場合なのでしょうか?
年金を受給するために必要な要件
65歳に達すると、国民年金から一般に「年金」と呼ばれている「老齢基礎年金」が支給されます。会社員や公務員として働いていたことがある人には、厚生年金から「老齢厚生年金」が併せて支給されます。
ただし、老齢基礎年金、老齢厚生年金を受給するための要件を満たしていなければ、65歳に達しても支給されません。
年金が支給される要件は、10年間の受給資格期間があること。受給資格期間が10年に満たない場合は、老齢基礎年金、老齢厚生年金の両方とも支給されません。
年金受給要件の「受給資格期間」とは
「受給資格期間」とは、国民年金の年金保険料を納付した期間を差します。納付が困難で免除や猶予を申請していた期間がある場合は、その期間も受給資格期間として認められます。
また、現在では、20歳以上60歳未満の人は国民年金への加入が義務になっていますが、過去には任意加入だった時期があります。その時期に国民年金に加入していなかった期間を「合算対象期間」といい、こちらも受給資格期間として計算されます。
保険料免除期間と合算対象期間を受給資格期間として計算することで、未納期間が多い人でも年金の受給要件を満たすことができます。しかし、保険料免除期間と合算対象期間は、保険料を納付していないため年金支給額の計算に反映されず、これらの期間が長いほど年金支給額は少なくなります。
なお、厚生年金に加入して厚生年金保険料を納めていた期間は、国民年金保険料納付期間として計算されます。厚生年金保険料に国民年金保険料が含まれているためです。
老齢厚生年金が支給されなくなるケースもある
会社員や公務員として勤めたことがある人の中で、65歳になっても「厚生年金」に加入しながら会社などで働き続けている人は、収入額によって老齢厚生年金の一部、または全部が支給停止されます。
具体的には、「老齢厚生年金の1ヶ月の受給額と、会社などから得ている月額収入相当額(ボーナスがある場合、1年間で受け取ったボーナスの総額を12ヶ月で割って、1ヶ月分として計算)の合計」が47万円を超える場合、「47万円を超えた分の2分の1」が老齢厚生年金から減額されます。
また、老齢厚生年金には「加給年金」というものがあります。厚生年金に20年以上加入し、65歳未満の配偶者と18歳到達年度の末日(3月31日)を迎えるまでの子(または1級・2級の障害の状態にある20歳未満の子)がいる場合に、それぞれに対して老齢厚生年金に加算されるものです。
老齢厚生年金が「全額」支給停止されると、この加給年金も支給停止になります。「一部」支給停止の場合は、継続して支給されます。なお、老齢厚生年金が一部あるいは全額支給停止になることがあっても、国民年金から支給される「老齢基礎年金」は減額されることはありません。
受給資格期間が足りないときは、追納や任意加入で期間要件を満たせる
受給資格期間が足りず年金を受け取れない、という人の中で、保険料の免除や猶予の申請をしていた場合は、最大で過去10年分を後から納付することができる、「追納制度」があり、受給資格期間を増やすことができます。
また、国民年金に60歳以降に任意加入したり、厚生年金の適用事業所で働くことで、厚生年金に加入したりする方法もあります。
毎年、誕生月に送られてくる「ねんきん定期便」で、自分の受給資格期間を確認して早めに対応すれば、年金をまったく受け取れないということは避けられるでしょう。
出典
日本年金機構 受給資格期間
日本年金機構 国民年金保険料の免除制度・納付猶予制度
日本年金機構 国民年金保険料の追納制度
日本年金機構 合算対象期間
日本年金機構 在職老齢年金の支給停止の仕組み
日本年金機構 加給年金額と振替加算
日本年金機構 任意加入制度
日本年金機構 70歳以上の方が厚生年金保険に加入するとき(高齢任意加入)の手続き
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部
外部リンク
この記事に関連するニュース
-
昭和42年生まれでしたら年金は何歳からもらえますか?
オールアバウト / 2024年8月9日 20時30分
-
知っておこう!老齢年金をより多くもらうための3つの方法
オールアバウト / 2024年8月3日 18時30分
-
将来は年金を「月20万円」受け取りたいです。大卒の“初任給”くらいあれば老後も暮らしていけると思うのですが、無謀ですか?「年収350万円」ですが、転職で年収を上げるべきでしょうか…?
ファイナンシャルフィールド / 2024年7月26日 5時40分
-
遺族年金受給者は老齢年金を繰り下げできないのですか?
オールアバウト / 2024年7月23日 18時30分
-
国民年金の支払いが1カ月抜けてるとのことでした。今から払えば満額もらえるとのことですが、手続きをしたほうがいいの?
オールアバウト / 2024年7月11日 20時30分
ランキング
-
1ゆうちょ銀、貯金金利引き上げ=5倍の年0.1%、来月2日
時事通信 / 2024年8月9日 17時59分
-
2生活保護も断られ、収入は「年金月5万円のみ」。酷暑でもエアコンつけられず…68歳で失業した非正規雇用おひとりさま老人の「酷すぎる終着点」【FPが解説】
THE GOLD ONLINE(ゴールドオンライン) / 2024年8月9日 11時45分
-
3テレビCMを打ちまくる「Temu」は危険なのか 激安を実現するビジネスモデルとは
ITmedia ビジネスオンライン / 2024年8月9日 6時5分
-
4【驚愕】「地球以外に"生命体"いる」納得理由3つ 「宇宙人文明は36個もある」という研究論文も
東洋経済オンライン / 2024年8月9日 11時0分
-
5フワちゃんCM削除「Googleの判断」が妥当な理由 「やす子が許せば問題ない」とは企業は考えない
東洋経済オンライン / 2024年8月9日 20時40分
記事ミッション中・・・
記事にリアクションする
![](/pc/img/mission/mission_close_icon.png)
記事ミッション中・・・
記事にリアクションする
![](/pc/img/mission/point-loading.png)
エラーが発生しました
ページを再読み込みして
ください
![](/pc/img/mission/mission_close_icon.png)