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【認知症で口座凍結に!?】「親の認知症」の進行に気づかず起きる金融資産の問題

ファイナンシャルフィールド / 2022年7月16日 11時30分

【認知症で口座凍結に!?】「親の認知症」の進行に気づかず起きる金融資産の問題

親とは、いつまでも元気で変わらずにいてくれるもの、と思っているかもしれません。しかし実際は、一日一日と老いを重ね、変化をしているのです。その変化に気づかずにいると、突然問題に直面してしまうことがあります。   親の状況に気づかず起きる問題とは、いったいどのようなものがあるのでしょうか。そして、40代から60代の人は、自分の父親の認知能力に関してどのように感じているのでしょうか。

突然の金融資産凍結


 
認知症になると、金融資産が凍結されてしまいます。それは、判断力が低下している認知症の人を横領や詐欺などの被害から守り、財産を保護するための措置として行われます。
 
第一生命経済研究所が2018年に発表したレポートの試算では、「認知症患者の保有する金融資産額」が推計値で2005年に101兆円、2010年に119兆円、2015年に127兆円と推移しその後、団塊世代が後期高齢者になっている2025年の予測値が187兆円、2030年には215兆円にのぼるとまとめています。
 

 
金融機関でお金を引き出そうとしているときに、口座名義の本人であっても、意思決定能力に疑問があり、認知症と思しき状態ではないかと疑われますと、金融機関の判断によって口座が凍結されるという場合もそうです。
 
それ以外に口座が凍結される場合としては、認知症を発症した人が認知症の症状が理由で、自分の口座から繰り返し出金してしまうというトラブルを防ぐために、家族が金融機関に告知して凍結してもらう場合です。
 
この場合は、家族が認知症であるという現状を把握していますので、それなりの対策をしているでしょうが、突然金融機関によって口座が凍結されてしまった場合、家族はその後の対処に困ってしまうことがあります。
 
また、認知症になった人の凍結される金融資産には、銀行口座の他に、株式や証券口座、不動産や生命保険もあります。株式や証券などの売却や、生命保険の解約、不動産の売却なども、名義本人の確認などが必要な場合が多くあり、その際に認知症と確認されると凍結されてしまいます。
 
凍結を解除するには「成年後見制度」を利用しますが、家庭裁判所への申し立てなどの手続きに3~4ヶ月ほどかかり、その間に必要な資金の調達に困ってしまう場合があります。そうならないためにも、親の変化に早く気づき、資産が凍結される前に「成年後見制度」や「家族信託」などを利用して対策を立てておく必要があるでしょう。
 

40代から60代の人が回答。自分の父親の認知能力に関する意識調査でわかったこと

民事信託(家族信託)に関するマーケティング等を行っている株式会社ファミトラ(東京都)は2022年6月、父の日を機に全国の40代から60代の男女338人に実施した、自分の父親の認知能力に関する意識調査の結果を発表しました。
 
回答では、認知能力の低下を最も感じた出来事は同居・別居ともに「日常動作を見て不安になった」でした。続いて「共に外出した際の動作で不安になった」が多く、どちらも直接会って行動を共にし、動作を見ることで変化を感じて不安をもっています。電話やメール、メッセージのやり取りだけでは感じられない変化も、顔を合わせて行動や動作を直接見ることで、知ることができます。
 
離れて暮らしていても、同居であったとしても、親の状態をしっかりと把握するには、顔を合わせて行動や動作を見て変化に気づくということが大切であるといえます。
 

もしもの時のために対策をしておくことが大切です

まずは今、親がどんな状況なのかを把握することが大切です。日常的にコミュニケーションをはかり、日々の変化に気を付けることで、体調の変化や認知症の兆しに気づくことができます。そして、もし認知症になって金融資産が凍結されてしまっても、親の生活が不自由にならないように「成年後見制度」や「家族信託」の利用を考えてみることも必要です。
 

出典

株式会社ファミトラ 40代から60代、自分の父親の認知能力に関する意識調査
第一生命経済研究所 認知症患者の金融資産200兆円の未来
 
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部

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