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上場で億り人? 従業員目線のストックオプションのメリット・デメリットを解説

ファイナンシャルフィールド / 2022年7月19日 10時40分

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「会社からストックオプションをもらった」「ストックオプションを行使して財産を築いた」など、近年ストックオプションという言葉を耳にする機会は増えているのではないでしょうか?   そこでこの記事では、上場企業の約3割が導入しているストックオプションについて、従業員目線のメリットとデメリットについて解説していきます。

ストックオプションとは

ストックオプションとは、あらかじめ定められた価格(権利行使価格)で会社の株式を取得する権利のことです。
 
企業からすれば、現金を用意しない方法で従業員にインセンティブを与えることができるため、優秀な人材の獲得のために活用するケースが多いです。
 
株式会社東京証券取引所が公表している「コーポレート・ガバナンス白書2021」によると、東証上場企業のうち、ストックオプション制度を導入している企業は31.7%にも上ります。
 
東証マザーズ市場(現グロース市場)に限定すると、85.0%の企業が導入しており、普及している報酬制度といえるでしょう。
 
図表1

出典:株式会社日本取引所グループ「東証上場会社 コーポレート・ガバナンス白書2021」
 

従業員目線のストックオプションの2つのメリット

ストックオプションのメリットとデメリットはさまざまありますが、代表的なものをご紹介します。
 

上場したら大きな価値になる

ストックオプションの最大のメリットは、上場時に大きな利益を見込めることです。
 
2022年6月9日の終値ベースで、時価総額が約1652億円となった、バーチャルYouTuber(Vtuber)を運営するANYCOLOR株式会社の上場は、ストックオプションの魅力を広く認識させるきっかけとなりました。
 
同社は多くの従業員にストックオプションを付与していたため、30人以上の従業員が1億円以上の資産を築いたことになります。
 
上場すると、創業者や幹部陣のみが莫大な財産を得ると認識されていますが、ストックオプション制度を導入している企業であれば、一般の従業員であっても、億万長者になることは可能なのです。
 

モチベーションを維持しやすくなる

会社の株価が高く評価されればされるほど、ストックオプションの価値も高まります。
 
そのため、自身の仕事が会社の業績、ひいては株価に影響を与えると意識することによって、日頃の仕事へのモチベーションを維持しやすくなります。
 
また、仕事に意欲的な姿勢は会社も評価するため、昇進やストックオプションの再支給も期待できるでしょう。
 

従業員目線のストックオプションの2つのデメリット

売却するまで価値がない

ストックオプションは株式を購入できる権利ですから、換金するためには株式を売却する必要があります。
 
上場しなければ株式の流動性は低いため、買い手がつかない可能性があります。また、未上場企業の株式の価格は評価しにくいため、自分のストックオプションがどれほどの価値を秘めているかも判断しにくいでしょう。
 
上場以外にもM&Aで売却する手段がありますが、いずれにしろ買い手がいないと換金できないため、ストックオプションは売却するまでは価値がないと認識しましょう。
 

業績連動型報酬が期待できない

ストックオプションを支給している会社の多くは、業績連動型報酬、いわゆる賞与の金額を抑えている傾向があります。
 
「コーポレート・ガバナンス白書2021」によると、売上高が少ない企業ほど、インセンティブとしてストックオプションを導入しているケースが多い一方で、業績連動型報酬を導入しているケースが少ないことが分かります。
 
図表2

出典:株式会社日本取引所グループ「東証上場会社 コーポレート・ガバナンス白書2021」
 
図表2は、あくまで上場企業を対象としているデータではありますが、未上場企業であれば、より業績連動型報酬についてはシビアになるでしょうから、キャリアにおいて報酬面を重視する方は注意が必要です。
 

ストックオプションの評価は慎重に

ストックオプションの付与を報酬として設けている企業が増えており、既述のANYCOLORのように、大きな資産に化ける可能性があります。
 
ただし、ストックオプションは魅力的には映りますが、賞与が導入されない、もしくは期待できないほどの水準である可能性があるため、転職する際は注意が必要です。
 
ストックオプションを多くもらえれば、会社からは高く評価されていることを意味しますが、売却できなければほとんど価値のない権利であるため、ストックオプションは慎重に評価しましょう。
 

出典

株式会社日本取引所グループ 東証上場会社 コーポレート・ガバナンス白書2021
 
執筆者 : FINANCIAL FIELD編集部

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