「ねんきん定期便」を見てがくぜん。意外と「見込額」が少なかったときにやるべきこと
ファイナンシャルフィールド / 2022年7月21日 9時50分
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ねんきん定期便に記載されている年金見込額が思ったよりも少なかったとき、見て見ぬふりをしたり、こんなものかと割り切って終わってはいけません。老後のために、何らかの手段を講じておくべき必要があるからです。 ねんきん定期便に記載の年金見込額が少なかった場合に確認しておくべきことや、将来に向けた老後資金の対策などについて紹介します。
ねんきん定期便に記載された「見込額」の意味
50歳以上になると、年に1回届くねんきん定期便には、将来受け取れるであろう老齢年金の見込額が記載されるようになります。ここで記載されるのは確定した給付金額ではなく、現在の年金の加入状況が60歳まで続いた場合に、65歳から受け取れる年金の見込金です。
おおよその金額とはいえ、老後のライフプランを考えるに当たって見込額は重要となります。ねんきん定期便に記載されている見込額が少ないと感じたときは、実際に受給できる年金額も少なくなる可能性が高いためです。老後に少ない年金で困ることがないよう、何らかの手段を講じる必要があります。
見込額が少なかったときにやるべきこと
ねんきん定期便の見込額が少なかった場合、年金記録の確認をはじめ、老後の資金対策や働き方について検討しておきましょう。
年金記録に漏れや誤りがないか確認する
年金記録に漏れや誤りなどがあった場合、ねきん定期便に間違った見込額が記載されているということもあります。
特に、結婚で姓が変わった、転職するたびに年金手帳が発行されていた、名前が複数の読み方ができる、という場合は漏れや誤りが多く発見されています。
年金記録の漏れや誤りは、ねんきん定期便やねんきんネットで加入状況や過去の加入期間を確認するほか、最寄りの年金事務所で年金記録を確認する方法もあります。
iDeCoやつみたてNISAを開始
iDeCoは65歳まで、つみたてNISAでは年齢制限なく、非課税で資産運用ができます。将来受け取れる年金が少ない場合は、こういった自助努力によって老後資金を確保する必要があります。
すでに60歳を過ぎており、年金の受給開始が近いタイミングでは難しい部分もありますが、まだ50歳前半など65歳までは10年以上の時間がある場合は、iDeCoやつみたてNISAで資産運用を開始したり、始めている方は毎月の拠出額を増やすなどして、少ない年金をカバーするための対策を行っておくべきでしょう。
年金の繰り下げ受給や定年後の就労を検討
老齢年金は原則65歳から受給できますが、受給開始時期を繰り下げる(遅らせる)ことで、年金受給額を増やすことができます。受給開始時期は75歳まで繰り下げが可能であり、1ヶ月繰り下げるごとに受け取る年金額が0.7%(最大84%)増額します。
また、老後の生活で年金に頼り過ぎないために、定年後も就労して、収入を確保することについても検討しておきましょう。定年後も厚生年金に加入して働くと、収入を得ながら将来受け取れる年金額を増やせる場合もあります。
年金の繰り下げや定年後の就労については早めに検討して、年金収入を補うための老後のライフプランに組み入れておくべきです。
年金見込額が少なければ何らかの対応を
ねんきん定期便に記載された老齢年金の見込額は、あくまで現在の年金の加入状況が継続した場合の見込額であり、確定された給付額ではありませんが、働き方などに大きな変化がない限りは将来受け取れる年金額の目安になります。
年金の見込額が少ないと感じたときは、まずは年金記録の漏れや誤りがないか確認しつつ、老後資金のための資産運用や年金の繰り下げ受給、就労の検討など、老後のライフプランについて早めに考えるようにしてください。
出典
政府広報オンライン 年金記録に「もれ」や「誤り」はありませんか?もう一度ご確認をお願いします
日本年金機構 「ねんきん定期便」の様式(サンプル)と見方ガイド(令和4年度送付分)
執筆者:柘植輝
行政書士
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