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退職一時金制度と退職年金制度。採用している企業が多いのはどっち?

ファイナンシャルフィールド / 2022年7月25日 3時40分

退職一時金制度と退職年金制度。採用している企業が多いのはどっち?

退職金の受取方法は、大きく分けて「一時金」と「年金」の2つがあります。受取方法によって税制上の取り扱いが異なり、場合によっては税負担が大きくなってしまう可能性があります。   そこでこの記事では、退職金の受取方法として「一時金」と「年金」の違いを取り上げました。企業によって退職金制度の形態が異なるため、勤務先の退職金制度を事前に確認しておきましょう。

退職一時金制度と退職年金制度の併用が最多

一般社団法人日本経済団体連合会が公表した「2021 年9月度 退職金・年金に関する実態調査結果」によると、2021年時点で退職一時金制度と退職年金制度を併用している企業が66.1%と最多であることが分かります。次いで、退職一時金制度のみが15.9%、退職年金制度のみが10.3%と並びます。
 
また、退職年金制度における年金の種類は「企業型確定拠出年金」を利用する企業が7割以上を占め、年々増加傾向にあるのが特徴です。確定拠出年金におけるマッチング拠出の導入も進んでおり、加入者である従業員も掛金を上乗せできる企業が増えてきています。
 

「一時金」と「年金」はどちらがいいの?

それでは、退職金の受取方法は「一時金」と「年金」のどちらがよいのでしょうか。以下でそれぞれのメリットやデメリットを見ていきましょう。
 

一時金として受け取る場合

退職金を一時金として受け取る場合のメリットは、税金の負担を抑えられることです。一時金として受け取る退職金は「退職所得」として扱われ、勤続年数に応じて「退職所得控除」が受けられます。
 
図表1

勤続年数 退職所得控除額
20年以下 40万円×勤続年数
(80万円に満たない場合は80万円)
20年超 800万円+70万円×(勤続年数-20年)

出典:国税庁 No.1420 退職金を受け取ったとき(退職所得)
 
一方で、年金で受け取る場合と比べて受取額が少なくなるデメリットがあります。一時金として受け取って自分で運用を行うケースも考えられますが、運用経験が乏しいと大きな損失を出してしまうかもしれないので注意が必要です。
 

年金として受け取る場合

年金として受け取る場合は未受取金を運用に回すため、一時金に比べて最終的な受取額が多くなる可能性があります。一方、年金として受け取る場合は「雑所得」として扱われるため、公的年金やその他の収入と合わせると税負担が大きくなり、社会保険にも影響を与えてしまう点がデメリットです。
 
したがって、退職後の働き方や収入状況によっては、一時金として受け取ったほうが税負担を抑えられるでしょう。
 

一時金と年金を併用して受け取る場合

企業によっては一時金と年金を併用して受け取ることも可能です。例えば、退職所得控除の範囲内で一時金として受け取り、残りは年金として受け取るといった方法もあります。併用が可能な場合は、受取総額や税負担のバランスをよく考えてから受け取りましょう。
 

ライフプランに合わせて適切な受取方法を

退職金の受取方法には、「一時金」と「年金」それぞれにメリットやデメリットがあります。税金や社会保険への影響を考慮しつつ、自身のライフプランに合った最適な受取方法を選択しましょう。自分では判断が難しい場合は、FP(ファイナンシャルプランナー)などの専門家に相談するのも一つの方法です。
 

出典

一般社団法人日本経済団体連合会 2021 年9月度 退職金・年金に関する実態調査結果
国税庁 No.1420 退職金を受け取ったとき(退職所得)
国税庁 No.1500 雑所得
 
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部
 

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