自分で請求できない場合はどうしたらいい? 指定代理請求人制度を解説
ファイナンシャルフィールド / 2022年7月27日 10時0分
![自分で請求できない場合はどうしたらいい? 指定代理請求人制度を解説](https://media.image.infoseek.co.jp/isnews/photos/financialfield/financialfield_152240_0-small.jpg)
いざという時に保険に加入していると安心ですよね。しかし、自分で請求できない場合はどうしたらよいのでしょうか? そこで今回は、自分で請求できない場合はどうしたらよいのかと指定代理請求人制度について解説していきます。
自分で請求できない場合で考えられること
基本的に保険の請求は、保険の対象となる被保険者本人が請求する必要があります。
被保険者本人以外の人でも請求できるようになってしまうと、被保険者本人の意思に反した請求をしてしまうなどの恐れがあるからです。そのため、本人確認をした上で被保険者本人が保険の請求をすることが義務付けられています。しかし、自分で請求できない場合もあります。
まずは、自分で請求できない場合にどのようなものがあるかを考えていきましょう。例えば、病気やけがで文字が書けない場合や、病名を家族にしか伝えられていない場合、認知症になってしまった場合など、自分で請求できない場合は思ったよりも多いです。では、それぞれの場合を考えていきます。
病気やけがで文字が書けない場合
被保険者本人が、病気やけがで手が不自由になった場合や、目が見えなくなってしまった場合にはどのようにすればよいのでしょうか?この場合は、本人に意思の確認をすることは可能です。
そのため、「本人の意思を確認したうえで親族に代筆してもらう」ことが可能です。本人の意思確認はできる状態ですので、意思に反した請求や意思に反した支払口座の指定にならないように本人に確認し、書くことだけを頼めばいいのです。
病名を家族しか伝えられていない場合
例えば、被保険者ががんになってしまったが医師の判断で本人には伝えずに家族にしか病名を伝えていない場合がこれにあたります。この場合は、本人に病名を告げていないため、本人の意思確認はできない状態です。そのため、代筆することも許されません。基本的には保険の請求をすることは困難だといえます。
認知症になってしまった場合
被保険者が認知症になってしまった場合も被保険者本人に意思確認をすることができないといえます。そのため、この場合も親族が代筆することもできない状態です。このままでは、基本的に保険の請求をすることができません。
指定代理請求人制度とは?
病名を家族しか伝えられていない場合や認知症になってしまった場合には、自分で保険の請求をすることができないといえます。この場合の解決策はあるのでしょうか?
考えられる策として、「指定代理請求人制度」が挙げられます。
指定代理請求人制度のしくみ
指定代理請求人制度は、被保険者が「特別な事情」で自ら保険の請求をすることができない場合に、あらかじめ保険の契約者が被保険者の意思を確認した上で、請求の代理人を指定しておく制度です。
この制度によって指定された代理人は、被保険者本人に代わって保険の請求をすることができるようになります。この制度は、オプションとして付加することができますが、保険によっては付加できない場合もあるので注意が必要です。
もっとも、誰でも代理人に指定できるわけではありません。保険会社にもよりますが、被保険者の「配偶者」や「直系の血族」など、範囲は決められています。
また、代理人ができる行為にも制限があります。
例えば、「保険の解約手続き」や「内容の変更手続き」は代理することができません。このような行為は、被保険者にとって損害が生じる可能性があるからです。
まずは、自身が加入している保険に指定代理請求人制度を付加することができるのか、誰なら指定できるのか、代理人はどのようなことができるのかを確認することが大切です。
被保険者ががんや認知症になった場合は?
病名を家族しか伝えられていない場合や認知症になってしまった場合に、指定代理請求人制度を利用するとどうなるのかを考えてみましょう。
まず、被保険者ががんになってしまい、医師の判断で本人には告げずに家族にしか病名を伝えていない場合です。この場合は指定代理請求人制度の「特別な事情」にあたります。
そのため、被保険者本人に病名を告げていないので本来であれば保険の請求をすることができませんが、あらかじめ指定されていた代理人が保険の請求をすることは可能です。
次に、被保険者が認知症になってしまった場合ですが、この場合も指定代理請求人制度の「特別な事情」に該当します。認知症になってしまうと意思の確認が困難なため、保険の請求は難しいですが、指定代理人が被保険者の代理として保険の請求ができます。
自分の保険は指定代理請求できるのか確認してみよう
高齢化や医療の進歩で被保険者本人の意思が確認できなくても、治療や介護が必要な場合も多くなってきています。まずは指定代理人請求制度を理解し、自分の保険でも利用できるかなど確認してみましょう。
出典
公益財団法人生命保険文化センター 指定代理請求制度って、どんな制度なの?
執筆者 : FINANCIAL FIELD編集部
外部リンク
この記事に関連するニュース
-
40代、おひとりさま女性です。老後に向けて生命保険には加入していますが、入院したときの生活費が心配です。備えはどうしたらいいですか?
ファイナンシャルフィールド / 2024年7月31日 5時0分
-
「特定疾病」の対象になる疾病は?公的介護保険制度、健康保険制度、民間の医療保険でどう違うの?
オールアバウト / 2024年7月30日 19時30分
-
「暗証番号さえ知っていれば」は甘い…「認知症」の親の口座が凍結される前に、やっておくべき〈事前手続き〉【FPが解説】
THE GOLD ONLINE(ゴールドオンライン) / 2024年7月26日 11時45分
-
父「同居してくれた長男に財産の大半を渡したい」→二男「おれには遺留分がある!」…相続で子どもたちを揉めさせない遺言書の中身【弁護士が解説】
THE GOLD ONLINE(ゴールドオンライン) / 2024年7月20日 18時15分
-
「おふくろ、ありがとう。」亡き母、長男の自分を「生命保険金の受取人」に指定していたが…保険会社への請求手続き・相続時の扱い・その他、押さえておくべき注意点【相続専門税理士が解説】
THE GOLD ONLINE(ゴールドオンライン) / 2024年7月13日 11時15分
ランキング
-
1「日本のパイロットはすべて近眼」…ルーズベルト大統領が真珠湾攻撃まで疑わなかった、“信じがたいデマ”の数々
文春オンライン / 2024年8月10日 6時0分
-
2酒豪1位は王貞治、ギャンブラー1位は張本勲、では好色家1位は…野球解説者(90)が見たスター選手のウラの顔
プレジデントオンライン / 2024年8月10日 9時15分
-
3「ハーゲンダッツ」ってどういう意味?なぜ群馬に3カ国だけの工場が?【8月10日はハーゲンダッツの日】
オールアバウト / 2024年8月10日 7時40分
-
4日本の次期戦闘機の“全貌”見えてきた! 実物大モデルに肉薄 新設計の狙いとは とにかくデカい!
乗りものニュース / 2024年8月10日 6時12分
-
5イギリス人に「揖保乃糸そうめん」を振る舞ったら“意外な反応”。イギリス旅で感じた和食の進化とは
女子SPA! / 2024年8月10日 8時46分
記事ミッション中・・・
記事にリアクションする
![](/pc/img/mission/mission_close_icon.png)
記事ミッション中・・・
記事にリアクションする
![](/pc/img/mission/point-loading.png)
エラーが発生しました
ページを再読み込みして
ください
![](/pc/img/mission/mission_close_icon.png)