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【現金だけじゃない!?】夏の帰省で「お盆玉」がもらえる!? 相場はどのくらい?

ファイナンシャルフィールド / 2022年7月28日 10時40分

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「お盆玉」という言葉を、見聞きしたことがない人もいるのではないでしょうか。   日本にはお正月に大人が子どもへ「お年玉」を渡す慣習があります。これと似たような慣習である「お盆玉」とは、具体的にどのようなものなのか解説していきます。また、お盆玉の相場や、受け取った子どもたちの使い道についてもみていきます。

お盆玉とは?

お盆の時期に里帰りする家族も多いのではないでしょうか。父親や母親の故郷へ、お盆に子どもを連れて家族で帰る光景は日本では多くみられます。その里帰りの際に、祖父母などから孫へ渡す現金が「お盆玉」と呼ばれています。里帰りはせずとも、お盆の時期に親が子どもへ現金を渡すケースも「お盆玉」と表現されることがあるようです。
 
ただ、お年玉よりも少し意味合いは広いようで、必ずしも現金で渡すとは限りません。現金の代わりに物を渡しても、それがお盆の時期であれば「お盆玉」と呼ばれることがあります。それぞれの家庭の事情や金融教育の考え方などにより差が出てくるのでしょう。
 
お盆玉が、どの地域発祥であるのかは定かではありません。一説では、山形県や青森県など東北の一部地域から始まったともいわれています。江戸時代には「お盆小遣い」と呼ばれる、奉公に出された子どもたちが雇い主である商家からお小遣いを受け取るという風習があり、その名残とも考えられているようです。
 
ソニー損害保険株式会社が2017年に実施した「お盆の帰省に関する調査」では、お盆の帰省に際してお盆玉を用意すると答えた割合が多かった地域は順に関東、中部、北海道・東北となっており、西日本へ向かうほど割合は減少しています。お盆玉は、東日本を中心とした慣習といえるのではないでしょうか。
 

お盆玉の平均金額は約1万円?

三井住友カード株式会社は、「お盆玉に関する意識調査」を実施しています。それによると、子どもが受け取るお盆玉の平均金額は9345円です。同調査によると子どもたちはお年玉を例年、平均で2万1960円受け取っているため、お盆玉はお年玉の半分ほどの金額が相場となっています。
 
お年玉は親や祖父母だけではなく親戚からも受け取れるのに対し、お盆玉は多くの子どもが祖父母からのみ受け取るため、この金額差が生じていると考えられます。
 
ちなみに、同調査では子どものおよそ3人に1人がお盆玉を受け取っていることから、地域に偏りはあるものの、ある程度は普及した慣習であるといえそうです。
 

お盆玉の使い道とは

三井住友カード株式会社の「お盆玉に関する意識調査」では、お盆玉を現金でもらう子どもは全体の8割、残りの2割は物で受け取っていることが示されています。物の場合には、おもちゃや服、本などが多いようです。
 
現金で受け取っている子どもは、おもちゃやゲームに使いたいと考えている割合が65%と最も多く、貯金が10%、本が8%、お菓子が3%、文房具が1%と続きます。
 
同調査では、56%もの親がお盆玉を貯金に回してもらいたいと答えています。お金に対する子どもと親の考え方の違いも浮き彫りになっているといえるでしょう。
 

お盆玉は日本の慣習や文化の一つとして定着する可能性あり

東日本を中心にその存在が知られ、実際に渡したり受け取ったりする人が増えつつある「お盆玉」。お年玉の夏バージョンといえますが、渡す側からすれば子どもや孫の喜ぶ顔が見られる反面、出費が増えてしまうことから、あまり歓迎できない人もいるでしょう。
 
今後、定着するかは不透明ですが、金融教育の観点からもお金を子どもに与えて使い道などを考えさせるという意味では、有効な慣習と考えられるのではないでしょうか。
 

出典

三井住友カード株式会社 お盆玉に関する意識調査
ソニー損害保険株式会社 お盆の帰省に関する調査(2017年)
 
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部

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