「奨学金を借りてもカツカツ…」海外に行った方が安い場合もある?
ファイナンシャルフィールド / 2022年7月30日 10時30分
![「奨学金を借りてもカツカツ…」海外に行った方が安い場合もある?](https://media.image.infoseek.co.jp/isnews/photos/financialfield/financialfield_153150_0-small.jpg)
日本は諸外国に比べて大学の学費が高いといわれます。国によっては大学の学費が無料の場合も多く、返済不要の奨学金制度が充実していることも珍しくありません。 一方、日本の場合は奨学金を利用していても学生の生活は厳しいことが多く、貸与型の奨学金は将来的に返済の必要があります。では、日本で学生生活を送るには、具体的にどのくらいお金がかかるのでしょうか。海外の大学と比較しながら検証してみます。
日本の学生は生活が厳しい?
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日本学生支援機構JASSOが発表する令和2年度学生生活調査によれば、一般的な昼間部の大学に通う学生の年間にかかる生活費の合計は181万3000円です。この金額は学費と生活費の合計支出額を表した数値で、学費の平均が114万8700円、生活費の平均が66万4300円となっています。
この学生生活費に対して、学生の収入は家庭からの給付や奨学金、アルバイトなどを合わせた192万7600円です。
学生の収入のうち、アルバイトが実に36万6500円を占めています。もし、平均的な学生がアルバイトをしていなかったら、学生の収入からその分が消えるため、収入合計は156万1100円です。
この収入金額では、学費と生活費を賄うことはできません。つまり、学生は本来、学業に専念しなければならないにもかかわらず、実際にはアルバイトをしなければ生活が成り立たないことになります。
また、学生が受け取っている奨学金の平均も37万3200円と、学生の収入の大きな割合を占めます。日本の学生の生活は、奨学金やアルバイトがあって初めて成立するものであり、また奨学金をもらっていてもアルバイトをしていなければ生活が厳しいことに変わりありません。
海外に留学したほうが生活費を安くできる場合もある!
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日本の学生の生活が厳しくなりがちな要因は、やはり大学の学費が高い点にあるといえます。奨学金を利用していても、学費を全額賄えるほどではないため、結局はアルバイト生活を強いられることになります。
一方、海外の大学は、そもそも学費が無料の場合も珍しくありません。たとえば、ノルウェーは大学の学費が無料で、しかも無料の対象は自国民だけではなく外国からやって来る留学生も含まれます。
また、アジア圏の大学は日本に比べて物価が安く、その分だけ大学の学費も安価です。ノルウェーを始め、ヨーロッパや北欧の国々は、学費は無料でも物価は高い傾向にあります。そのため、生活費のほうで出費が多くなりがちですが、フィリピンなどのアジア圏の大学なら、学費も生活費も安く済ませることができ、日本の大学よりお金をかけず勉強を続けられる場合があります。
海外の大学へ留学する際は、条件を満たせば奨学金を受け取ることも可能です。日本の奨学金制度だけではなく、留学する国の奨学金制度も利用できる場合があるので、そうした奨学金制度をうまく活用すれば、むしろ海外に留学したほうが日本より生活費を安く抑えながら大学に通うこともできるでしょう。
安いだけではなく勉強の質も高い? 海外の大学も視野に入れてみよう
海外留学は、学費や生活費のみならず、勉強の質という意味でもメリットが大きい場合もあります。アジア圏なら生活費も安く済み、特にフィリピンなどは英語圏の国でもあるので、生きた英語に触れながら勉強することもできます。家庭の事情や経済状況などで学生生活を送ることが困難なら、思い切って海外の大学を視野に入れてみることもひとつの方法でしょう。
出典
日本学生支援機構 令和2年度学生生活調査結果
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部
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