男性の【専業主夫】への意識調査。「お相手の年収が500万円以上だったら専業主夫になる」という声も!
ファイナンシャルフィールド / 2022年8月4日 22時40分
2022年6月に閣議決定された「男女共同参画白書」では、これまでの配偶者控除や第3号被保険者制度について見直しの余地があることが示されました。 女性が何らかの形で仕事をするのが主流になりつつある今、「専業主夫になりたい」と考える男性も増えてきているのでしょうか。 今回は、民間企業が行った調査結果を踏まえながら、男性の「専業主夫」への意識がどのようなものなのか解説します。
専業主夫になりたい男性のほうが多い
婚活サービスやカジュアルウエディングサービスなどを手がけるタメニー株式会社が2022年6月に20代~30代の男女2400人に行った、ジェンダーの役割分担に関する調査によりますと、「相手に望まれたら専業主夫になる」と答えた男性は、男性全体の49.2%となり、「ならない」と答えた人(19.7%)を大きく上回りました。
また、「なる」と答えた男性に対し、専業主夫になる条件を尋ねたところ、41.7%が「条件なしで専業主夫になる」と答えたのに対し、「相手の年収が500万円以上だったらなる」と答えた人が34.9%、「相手も家事育児に参加してくれるならなる」と答えた人が25.1%、「家族や友人など周囲の反対がなければなる」と答えた人が20.3%となりました。
「専業主夫にならない」と答えた男性にその理由を尋ねたところ、「男が稼いでくるのが当たり前だ」「世間体が気になる」といった理由だけでなく「仕事が生きがいの一つだから」や「働いて自分を成長させたいから」というように仕事を継続したいと考える男性が多いことも分かりました。中には「離婚したときの生活の見通しが立たないから」といった意見もみられました。
ITツール比較サイト「STRATE(ストラテ、運営:株式会社SheepDog)」が、2021年7月に15歳から39歳の男性450人に行った「専業主夫願望に関するアンケート」で、結婚後に育休以外で専業主夫になりたいかどうかを尋ねたところ、「絶対なりたい」と答えた人が9.78%、「相手や経済状況が許すならなりたい」と答えた人が49.56%であった一方、「なりたくない」と答えた人が40.67%でした。
年代別にみますと、10代・20代に比べて30代男性のほうが「なりたい」と答えた人が多く、未婚男性よりも既婚男性のほうが多いという結果になりました。
専業主夫世帯は一般的ではない
内閣府の調査によりますと、男性が家事や育児に参加することについて、「子どもによい影響を与える」や「当然である」と回答した人は半数を超えています。一方、男性の家事・育児参画時間は欧米と比べると少ないことが分かっています。男性が家事に関わる時間は、欧米の中で最も少ないアメリカと比べてもその半分以下です。
少数ではありますが、家事・育児は女性のほうが向いていると考える人や、妻が家事や育児に参加してない、ひいては家庭がうまくいっていないなどと周囲から誤解されたくないと考える人も、日本にはいます。
2015年の国勢調査をみますと、15歳以上の男性で、家事のほか仕事をしている就業者と家事を行う非就業者を足した数は、夫婦の総組数の4.67%となりました。小さな子どもの育児をする現役世代では、さらに少なくなっています。専業主夫になりたい男性は多いとはいえ、専業主夫が当たり前になる社会の実現には時間がかかりそうです。
専業主夫になりたい男性は多いが、現状では難しい
男性の中で「専業主夫になりたい」と考える人は少なくなく、「条件があればなりたい」と答える人も一定数いることがうかがえます。一方で、世間体などを考えて「なりたくない」と答える男性もいます。
日本ではかつて家事・育児は女性が担当するのが当たり前とされていたため、その名残か欧米と比べても男性の家事・育児参画時間は多くありません。「なりたい」と希望する人がいる一方、データからは、現状では難しいという状況が見えてきます。
出典
PR TIMES 相手が望むなら「専業主夫になる」20~30代独身男性の49.2%!働きたい女子と主夫願望男子のマッチングもアリ?
STRATE 10代~30代男性の約6割が専業主夫になりたいと回答【専業主夫願望に関するアンケート】
総務省統計局 平成27年国勢調査 就業状態等基本集計
内閣府男女共同参画局 男性の家事・育児参画へのイメージ
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部
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