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証券会社の【特定口座】とは?メリット&デメリットを解説

ファイナンシャルフィールド / 2022年8月8日 22時30分

証券会社の【特定口座】とは?メリット&デメリットを解説

証券会社で口座を開設すると、「特定口座」「一般口座」「NISA口座」などさまざまな種類があり、どれにすれば良いか迷う人もいるでしょう。この記事では、特定口座がどのくらい普及しているかを確認しつつ、特定口座のメリットとデメリットを解説します。

証券会社の特定口座とは?

特定口座とは、証券取引の売買益課税における税金面の手続きを簡略化するためにつくられた口座です。証券会社で口座をつくる際、特定口座、一般口座、NISA口座の3種類から選択します。さらに特定口座は源泉徴収ありとなし、NISA口座は一般NISAとつみたてNISAから選択します。
 
今回は特定口座に焦点を当てているので特定口座の解説にとどめますが、源泉徴収とは、譲渡益が発生した場合に本来投資家が納付すべき所属税と住民税を、証券会社が代わりに納税してくれることを指します。
 
日本証券業協会の「特定口座の普及状況調査」によると、2021年6月末時点の特定口座数は3270万6480口座、そのうち源泉徴収ありの特定口座数は3032万3894口座と92.72%の人が源泉徴収ありを選択しています。
 

特定口座のメリット

確定申告の手間を省くことができる

特定口座の源泉徴収ありの場合は、証券会社が利益にかかる税金を代わりに納付してくれていますから、別途自分で確定申告する必要はありません。
 
証券取引以外の理由から確定申告をする場合でも、証券会社から送られる年間取引報告書を書き写すだけで完了するため、効率的に申告手続きを進めることができます。
 

被扶養者の適用除外を心配しなくて済む

源泉徴収ありの特定口座の場合、「証券取引にかかる譲渡益」は、配偶者控除や扶養控除の適用を判断する際の合計所得金額に算入しなくて良いとされています。つまり、特定口座の源泉徴収ありの場合、どれだけ利益を出しても扶養を抜ける心配をしなくて済むのです。
 
ただし、確定申告を行うと、利益は合計所得金額に算入される点には留意が必要です。
 

特定口座のデメリット

特定口座のデメリットとしては、所得状況に関係なく、一律で同じ税率が課税される点です。年間給与収入が2000万円以下の会社員の場合、給与以外の所得が20万円以下であれば、そもそも所得税がかからず確定申告は不要です。
 
特定口座の源泉徴収ありの場合、自動的に利益にかかる税金が徴収されますので、売却益が20万円を超える人は注意しましょう。
 
また、特定口座の源泉徴収なしの場合、自身で確定申告する必要があるため、申告手続きを省略することはできません。年間取引報告書があるため、申告自体は簡略化できます。
 

特定口座でも確定申告すべきケースはある?

損失が発生しているケース

証券取引によって損失が発生している場合は、特定口座で取引していても確定申告をした方が良いでしょう。損失は翌年以降の3年間繰り越し可能であるため、翌年3年間の利益と相殺できます。翌年以降の納税負担が軽減する可能性があるのです。
 

複数の証券会社で取引しているケース

複数の証券会社で取引している場合でも、確定申告することで損益を合算できます。例えばX証券で発生している損失は、Y証券の利益と相殺できるなどの場合、Y証券で本来納めるべきだった税額を圧縮できます。
 

専業主婦・主夫で利益が43万円以下のケース

他に収入がない専業主婦・主夫の場合、発生した利益が43万円以下であれば、源泉徴収で負担していた税金が全て返ってくる可能性があります。
 
所得税は48万円、住民税は43万円の基礎控除があるため、確定申告をして基礎控除の適用を受ければ、納税負担をなくすことができます。
 

源泉徴収ありの特定口座がおすすめ

特定口座でも源泉徴収ありとなしによって、納税申告の手間が異なります。自分で確定申告をする必要がない人や、資産形成初心者の人は、手間のない「源泉徴収ありの特定口座の開設」がおすすめです。
 

出典

日本証券業協会 特定口座の普及状況について
 
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部
 

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