「遺族年金」は支給額が少ない?いざというときのために受け取れる年金額を知っておきましょう
ファイナンシャルフィールド / 2022年8月10日 10時30分
「遺族年金」という制度を聞いたことがある人は多いのではないでしょうか。これは「家族を養っていた人が亡くなった際、残された家族に対して年金が支給される」という制度です。 いったい、どのぐらいの額をもらえることができるのか、気になるところです。 ここでは、遺族年金の支給の条件をはじめ、支給される年金額を解説します。
遺族年金支給の条件とは?
遺族年金には「遺族基礎年金」と「遺族厚生年金」の2種類があります。家族を養っていた人が自営業者の場合は遺族基礎年金のみ、会社員などの場合は遺族基礎年金と遺族厚生年金が、家族に支給されるのです。
「遺族基礎年金」は、家族を養っている人が「国民年金の被保険者である間に死亡したとき」「国民年金の被保険者であった60歳以上65歳未満の人で、日本国内に住所を有していた方が死亡したとき」「老齢基礎年金の受給権者であった人が死亡したとき」「保険料納付済期間、保険料免除期間および合算対象期間を合算した期間が25年以上ある人が死亡したとき」のうち、いずれかに当てはまるとき、「子のいる配偶者」または「子」に支給されます。
「遺族厚生年金」は、家族を養っている人が「厚生年金保険の被保険者である間に死亡したとき」「厚生年金保険の被保険者期間に初診日がある病気やけがが原因で、初診日から5年以内に死亡したとき」「1級・2級の障害厚生(共済)年金を受け取っている人が死亡したとき」「老齢厚生年金の受給権者であった人が死亡したとき」「保険料納付済期間、保険料免除期間および合算対象期間を合算した期間が25年以上ある人が死亡したとき」のうち、いずれかに当てはまるとき、「配偶者」「子」「父母」「孫」または「祖父母」に支給されます。
遺族年金の額とは?
遺族基礎年金の額は一律です。ただし、子の人数によって額が加算されます。子がいる配偶者の場合は「77万7800円+(子の加算額)」です。子が受け取る場合は「77万7800円+(2人目以降の子の加算額)」です。1人目および2人目の子の加算額は各22万3800円で、3人目以降の子の加算額は各7万4600円になります。
遺族厚生年金の額は、死亡した人の厚生年金の加入期間や報酬の額を基に計算します。計算式は「(A+B)×3/4」です。「A」は平成15年3月以前の加入期間で、「平均標準報酬月額×7.125/1000×平成15年3月までの加入期間の月数」です。「B」は平成15年4月以降の加入期間で、「平均標準報酬額×5.481/1000×平成15年4月以降の加入期間の月数」です。
ただし、65歳以上で老齢厚生(退職共済)年金を受ける権利がある家族の場合は、「遺族厚生年金の額」と「『遺族厚生年金の額の2/3』と『自分自身の老齢厚生年金(子の加給年金額を除く)の額の1/2』を合計した額」を比べて、高い方を受け取ることになります。
このほか、「中高齢の寡婦加算」として夫を亡くした妻には条件を満たすと40歳から65歳になるまでの間、58万3400円が加算されるのです。
「遺族年金」の支給額を調べて備えよう
ここでは、家族を養っていた人が亡くなったとき、残された配偶者や子はどのぐらいの額の遺族年金をもらうことができるのかを解説しました。
家族を養っていた人が亡くなってしまうと、日々の生活のやりくりが厳しくなります。遺族年金の支給額を調べて、いざというときに備えるようにしましょう。
出典
日本年金機構 遺族年金ガイド令和4年度版
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部
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