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「年金受給前」に亡くなってしまうと支払った年金はどうなる?受け取れなかった人はどれくらい?

ファイナンシャルフィールド / 2022年8月17日 22時20分

「年金受給前」に亡くなってしまうと支払った年金はどうなる?受け取れなかった人はどれくらい?

老後の生活にとって貴重な収入の1つといえる年金ですが、長年支払い続けていても受給前に亡くなってしまう人もいます。実際、年金受給前に亡くなってしまう人はどれくらいいるのでしょうか。   家族が年金の受給前に亡くなった場合、残された遺族が受け取ることができる年金は何があるのか、どのような手続きが必要なのかなどについて解説します。

年金受給前に亡くなった人は約12万人


 
国民年金(基礎年金)は20~60歳まで支払うものであり、年金受給は原則として65歳以降に可能となります。
 
厚生労働省の「令和3年人口動態統計月報年計」によると、令和3年に亡くなった20~64歳までの人数(人口10万対)は12万1276人でした。死因は腫瘍や心疾患などが挙げられます。年金を受給する前に本人が亡くなった場合、家族が受給できる可能性がある年金は以下のものです。
 

・死亡一時金

年金受給前で、しかも独身だった人が亡くなった場合は、家族が死亡一時金を受け取ることができます。死亡一時金を受け取れるのは国民年金保険料を36月以上納めていた場合で、生計を同じくしていた父母、祖父母、兄弟姉妹のなかで優先度が高い人です。
 
死亡一時金の金額は亡くなった本人が年金を納めていた月数に応じて、12万~32万円(付加保険料を36月以上納めていた場合は8500円追加)になります。
 

・遺族厚生年金

遺族厚生年金を遺族が受け取るためには独身者(亡くなった本人)が死亡当時55歳以上で、保険料の納付済期間(免除期間を含む)が国民年金加入期間の3分の2以上ある場合というのが条件です。その独身者と生計をともにしていた家族(優先順位は死亡一時金と同じ)は、遺族厚生年金を受け取ることができます。ただ、受給できるのは受取人が60歳以上になってからです。
 

結婚していた場合に家族が受け取れる年金

国民年金に加入していた人が年金受給前に亡くなったときは、家族が遺族年金(遺族基礎年金・遺族厚生年金)や寡婦年金、死亡一時金を受け取ることができます。ただ、死亡一時金については遺族基礎年金・寡婦年金を受け取るときは支給されません。
 

・遺族年金は亡くなった本人の加入状況によって異なる

遺族年金は遺族厚生年金と遺族基礎年金があります。遺族基礎年金は国民年金に加入していた人と生計をともにしていた、子どもがいる配偶者もしくは独身の子どもが受け取ることが可能です。
 
遺族厚生年金も厚生年金に加入していた人と生計をともにしていた家族が対象ですが、妻は子どもの有無で受給可能期間が異なり、子どもがいない30歳未満の妻は5年間のみ受給できます。夫や父母は60歳から受給開始となっていますが、夫は遺族基礎年金と合わせて受給できる場合に限って55~60歳の間でも受給可能です。
 

・10年以上婚姻関係がある妻が受給できる寡婦年金

寡婦年金は死亡日前日の時点で国民年金に10年以上納付していた夫を亡くした妻が60~65歳までの間受給できる年金です。ただし、事実婚を含めて婚姻関係が継続して10年以上あること、死亡当時に生計をともにしていたことが受給条件となっています。
 

年金受給前に亡くなったときは遺族が受給できる場合も

年金は一般的に65歳から受給できますが、受給前に亡くなってしまう人もいます。国民年金の支払い開始年齢である20歳から受給前の64歳までで令和3年に死亡した人数はおよそ12万人でした。
 
年金を受給する前に本人が亡くなった場合は、生計をともにしていた家族が遺族年金や寡婦年金、死亡一時金を受給できる可能性があります。ただ、それぞれ受給するための条件を満たしていなければならないため、確認をしておきましょう。
 

出典

厚生労働省 令和3年人口動態統計月報年計
日本年金機構 身近な方が亡くなったとき
日本年金機構 遺族厚生年金(受給要件・対象者・年金額)
日本年金機構 遺族年金
日本年金機構 寡婦年金
 
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部

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