【2022年10月から】後期高齢者の自己負担が「2割」に引き上げ!高齢者医療制度について確認しよう
ファイナンシャルフィールド / 2022年8月19日 23時10分
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日本では、国民皆保険といって、原則として全員が公的医療保険に加入することを義務付けられています。これにより、病気やけがをしたとしても、誰もが十分に満足のいく医療を受けられる仕組みです。 さらに、75歳以上の高齢者は後期高齢者医療制度に加入することになります。 今回の記事では、高齢者医療制度について詳しく解説します。
高齢者医療制度の仕組みについて
高齢者医療制度は、適用される期間によって前期高齢者医療制度と後期高齢者医療制度に分けられます。
まず、前期高齢者医療制度は、65歳~74歳の人が対象です。あくまで被用者保険(健康保険組合等)、国民健康保険間の医療費負担を調整するための制度であり、後期高齢者医療制度のように独立しているわけではありません。「65歳~74歳になるまでの間は、国民健康保険や健康保険組合から交付される保険証をそのまま使う」と考えましょう。
一方、後期高齢者医療制度は75歳以上の人を対象にしています。誕生日を迎えた時点で切り替わる流れです。また、65歳から74歳であっても、下記の一定の障害があると認定された人は、後期高齢者医療制度を使えます。
・身体障害者手帳1・2・3級を取得している
・身体障害者手帳4級のうち、音声機能または言語機能の障害がある
・身体障害者手帳4級のうち、下肢障害で、1号(両下肢の全ての指を欠くもの)、3号(1下肢を下腿の2分の1以上で欠くもの)、4号(1下肢の機能の著しい障害)のいずれかに該当する
・療育手帳Aを取得している
・精神障害者保健福祉手帳1・2級を取得している
・障害年金1・2級を受給している
ただし、申請手続きが必要になるため、市区町村の担当窓口に問い合わせてください。後期高齢者医療制度が適用されれば、窓口での自己負担額は1割になります。自分の持ち出しが少なくなるのが、大きなメリットでしょう。
2022年10月以降は後期高齢者の負担が2割になる?
2022年7月現在では、後期高齢者医療制度の自己負担割合は1割となっています。
しかし2022年10月以降は、75歳以上の人でも自己負担割合が2割に変更すると、厚生労働省「後期高齢者医療における窓口負担割合の見直し」にて公表されました。課税所得が28万円以上で「年金収入+その他の合計所得金額」が200万円以上の場合、自己負担が2割になります。自分の負担割合はどのぐらいなのか、よく理解した上で高齢者医療制度を利用することが大切です。
また後期高齢者医療制度による自己負担額が一部引き上げられる理由として、下記のものが考えられます。
高齢者増加に伴う医療費の増加
世代によって異なる費用負担の差
具体的な内容について解説していくので、参考にしてみてください。
高齢者増加に伴う医療費の増加
日本は高齢化社会に伴い、高齢者が増えたために医療費負担も大きくなりつつあります。負担を和らげるためには、なんらかの対策を講じなくてはいけません。その結果、収入がある高齢者に対しては医療費の自己負担を2割に増やすといった対策が盛り込まれました。
世代によって異なる費用負担の差
高齢者医療制度の対象外である65歳未満の人の場合、医療費の自己負担は3割です。後期高齢者の1割に比べると、かなり負担が大きいことがわかるでしょう。医療費負担の差を少しでも減らす目的から、後期高齢者の自己負担割合を2割にしようと検討されているのです。
後期高齢者の医療費を2割負担にする影響
後期高齢者の医療費負担を1割から2割に増やした場合、高齢者に対しどのような影響が出てくるでしょうか。主に考えられるものとしては、下記が考えられます。
高齢者への負担が大きい
受診しない人が増えてしまう
具体的な内容について解説していくので、参考にしてみてください。
高齢者への負担が大きい
医療費の自己負担が1割から2割に増えれば、高齢者の経済的な負担が大きくなります。年金で生活している人であれば、医療費が高くなると貯金を切り崩さなくてはいけなくなるケースも多くなるでしょう。負担しなくてはいけない医療費が増える以上、高齢者の生活を圧迫する恐れが出てきます。
受診しない人が増えてしまう
「お金がもったいないから」と受診しない人が増える可能性も増えてしまうでしょう。体調を崩しているのに無理をして受診を控え、悪化してしまう可能性もゼロではありません。一命をとりとめたとしても、請求される医療費も大きくなり、回復にも時間がかかるため、健康かつ豊かな老後が送れなくなる恐れがあります。
高齢者医療制度を理解して医療費負担を軽くしよう
高齢者医療制度は、高齢者の医療費の自己負担を軽減してくれる重要な制度です。しかし、今度は所得が一定の水準を超えている場合、自己負担額が増えてしまいます。
「自分は自己負担額が大きくなる可能性はあるのか」をしっかり把握しておくのをおすすめします。
出典
厚生労働省 後期高齢者医療制度
厚生労働省 後期高齢者医療における窓口負担割合の見直し
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部
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