FIREとは? FIREは一時の流行? それとも、人間にとって本質的なものか?
ファイナンシャルフィールド / 2022年8月20日 3時0分
![FIREとは? FIREは一時の流行? それとも、人間にとって本質的なものか?](https://media.image.infoseek.co.jp/isnews/photos/financialfield/financialfield_155727_0-small.jpg)
米国株式も調整局面に入り、一時期騒がれていたFIREも下火になったようです。 FIREとは単なる一時的なブームなのか、それとも人生における重要な課題なのか、について考えてみたいと思います。 FIREとは「Financial Independence, Retire Early」のことです。経済的独立を勝ち取って、若いうちにリタイアするということで、特に株価が好調なときにはいろいろと形を変えながらマスコミをにぎわす一つの流行ですが、どんな時代でも、そのような願望を常に持っている人間にとっては本質的なものといえます。
FIREの本質は?
まず、FIREの本質とは何かということについて説明したいと思います。
FIREの目的は、不労所得で生活費を賄うことです。つまり、気に染まない労働から解放されて、やりたいことをやれるような境遇に自分を置くことといっていいでしょう。
こう説明すると、FIREとは一時の流行ではなく、人間にとって本質的な要求であることが分かっていただけるかと思います。
FIREに必要な条件は?
![](https://financial-field.com/wp/wp-content/uploads/2022/08/BF_202208_01.jpg)
次に、FIREを実現するために必要な条件について考えてみましょう。
FIREの達成には、以下の条件を満たすことが必要です。
1. 不労所得を生むだけの資産を持っていること
2. 不労所得が生活費をカバーするために十分なものであること
3. 現在、不労所得を生む資産がないときは、それだけの資産をためる手段と期間があること
これら三つの条件を満たさないとFIREは達成できないということになりますが、そう簡単でないように思えます。それぞれの条件について簡単に見ていきましょう。
不労所得を生むだけの資産を持っていること
資産は必ずしも株式に限らず、不労所得を生み出すものなら何でも構いません。例えば、家賃収入を生む投資用不動産、利息を生む預貯金、株式投資によるキャピタルゲインやインカムゲインなどが挙げられます。
現在の日本では、預貯金の利息で生活費を賄うことはほぼ不可能ですが、今を去ること30年以上前、1990年のバブルの時代の郵便局の1年定期預金の金利は年利6%を超えていました。預貯金で6700万円の資産があれば、当時は年400万円の金利収入があったので、リスクなしでFIREすることが可能でした。
現在では年利5%~8%の不労所得を稼ぐための手段は、不動産投資または外国株式を含めた株式投資くらいで、預貯金は選択肢に入りません。
不労所得が生活費をカバーするために十分なものであること
そのようにして獲得した資産の生みだす不労所得がいくらで、いつまで続くかというのが、次の重要事項です。基本的に、それらの資産が生み出す不労所得は、生活費をすべてカバーするものでなくてはなりません。
例えば、生活費を年間400万円と設定し、5000万円の資産で年間5%の利回りがあると、生み出す不労所得は250万円なので、それでは足りないということになります。年間400万円の生活費をカバーするためには、資産を8000万円まで増やす必要があるといえます。
もう一つの選択肢としては、年間の生活費を切り詰めて250万円で生活できるようにすることです。
資産をためる手段と期間があること
FIRE達成のための3番目の問題は、不労所得を稼ぐに足る資産を獲得することです。もともと親の資産がある人などは別にして、給与収入や事業収入などにより、FIREを達成できるだけの不労所得を生む資産を作る必要があります。
FIREに必要な資産を5000万円とした場合、年間200万円を運用なしで貯蓄したとしても25年かかります。毎年ためた200万円を、同時に年5%で複利運用できると仮定した場合でも17年は必要です。
FIREのうち、「Retire Early」(早期リタイア)を達成するためには、例えば夫婦であれば共稼ぎで貯蓄額を増やすなどの方法も必要になってきます。また、ある程度の年齢の方で、すでに一定の資産も持っている場合は、これから貯蓄する金額は少なく済むので、FIREを達成しやすいといえます。
まとめ
今回は、FIREの本質と達成するための基本的条件について説明しました。FIREについては、また機会を見て解説したいと思います。
執筆者:浦上登
サマーアロー・コンサルティング代表 CFP ファイナンシャルプランナー
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