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年金生活者支援給付金の金額が下がるときがあるって本当!? それってどんなとき?

ファイナンシャルフィールド / 2022年8月21日 23時30分

年金生活者支援給付金の金額が下がるときがあるって本当!? それってどんなとき?

年金を老後の生活の主な収入源と考えている人は少なくありません。ただし、その年金制度には一定の不安を抱えているという声も聞かれます。   その一つに、年金支給額が減るのではないか、というものがあります。さらに、その補完のための年金生活者支援給付金も、減る可能性があるのです。   この記事では、年金生活者支援給付金の給付額が減額される場合について考えます。

年金生活者支援給付金とは?

年金生活者支援給付金は、年金受給者に対して一定の条件を満たした場合に支給される給付金です。
 
日本の公的年金制度である国民年金は、老後のための「老齢年金」だけではありません。傷病などによる障害に対応する「障害年金」、家計の主たる収入を得る人が亡くなったときの遺族に支給する「遺族年金」の3種類で構成されています。
 
年金生活者支援給付金は、これらの年金に上乗せして給付されるのですが、それぞれ次のような給付要件が設定されています。
 

老齢年金

老齢基礎年金の受給者で65歳以上であること。また、請求者と同一世帯全員の市町村民税が非課税となっていること。さらに、前年の年金収入額とその他の所得との合計額が88万1200円以下であること。
 

障害年金

障害基礎年金の受給者であること。また、前年の所得額が472万1000円以下であること。障害年金は非課税所得のため、前年の所得には含まれません。もしも扶養家族がいる場合、前年の所得金額は増額されます。
 

遺族年金

遺族基礎年金の受給者であること。その他の要件は、障害年金と同じです。
 

給付金の金額は物価で変動する

年金額と物価は変動します。もしも年金額が物価とは関係なく定額支給だとすると、物価が上がれば実質的に減額されるのと同じです。
 
去年100円だったものが今年120円になっているのに、毎年100円ずつしかもらえないと、今年は20円不足しているので買えないということになるでしょう。そのため、日本の公的年金では賃金や物価の変動にあわせて、年金支給額が決まるようになっています。
 
これを「賃金スライド・物価スライド」とよんでいます。この仕組みは、経済状況がインフレーションであり、物価が上昇する局面では支給額が増えます。
 
逆に、デフレーションの場合には物価が下がるので、それに連動して支給額も減ってしまうのです。例えば、令和4年度の年金生活者支援給付金額は、令和3年度の物価変動率によって決まりました。その物価変動率はマイナス0.2%だったため、支給金額が改訂される4月から減額されています。
 
具体的には、給付基準額が0.2%の引き下げとなり、令和3年度の5030円が令和4年度では5020円になりました。物価が下がっているので、理屈としては実質的な影響はないわけですが、見た目の金額が減ってしまうので、精神的な動揺が大きくなります。
 

不安を取り除くには日頃からの学びが重要

年金生活者支援給付金に限らず、「減額される」と聞くと不安がよぎります。しかしながら、年金制度の仕組みをきちんと理解していれば、合理的な理由で支給額が変動することが分かるはずです。
 
見た目の変化に惑わされることなく、本質的なところを見極めるためにも、年金制度について日頃から学ぶようにしておきましょう。
 

出典

日本年金機構 知っておきたい年金のはなし
日本年金機構 年金生活者支援給付金 支給金額(改定)通知書」及び「年金生活者支援給付金 振込通知書」に関するQ&A
厚生労働省 年金生活者支援給付金制度について
 
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部

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