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【ほぼ強制!】「サービス残業」で残業代はもらえる?どこが「サービス」なの?

ファイナンシャルフィールド / 2022年8月19日 11時30分

【ほぼ強制!】「サービス残業」で残業代はもらえる?どこが「サービス」なの?

日本では「サービス残業」という言葉を頻繁に耳にする機会がありますが、そもそも残業をしなければならないのに、何が「サービス」なのかと思う人もいるのではないでしょうか。   残業には間違いありませんが、サービス残業をして残業代をきちんともらうことはできるのかなど気になる点がある人も多いようです。この記事では、日本の悪習の1つである「サービス残業」に注目してみましょう。

そもそもサービス残業とは

一般的に、残業といえば就業時間を終えた後、必要に応じて労働をすることだと考えられがちです。ただ、残業といっても就業時間後のことだけではなく、就業時間前に働いた時間も残業時間となっています。サービス残業は雇用主が従業員に労働時間外に働かせているにもかかわらず、残業代を支払わない「賃金不払残業」のことです。
 

・サービス残業の「サービス」とは

「サービス」は英語の「service」から来ており、これには「奉仕」という意味があります。つまり、残業代を受け取っていない状態だったとしても労働を奉仕として行っているように見えることから名づけられた言葉です。
 
サービス残業が行われている背景には、会社や上司などからの圧力がかかることで残業の申請をさせないことや、残業せざるを得ないほどの仕事量を割り振られていることが挙げられます。タイムカードで出退勤を記録している会社の中には、残業をする前に退勤を記録させた上で残業をするように指示しているところもあるほどです。
 

・会社側がサービス残業をさせるための言い分

会社側は残業させた場合、必ず残業代を支払わなければならないと労働基準法で定められています。しかし、会社側はさまざまな理由を挙げて残業代を支払いません。例えば、「管理監督者だから支払う必要がない」「固定残業代を支払っているからそれ以上は支払わない」などです。
 
管理監督者は「ほぼ経営者と変わらない権利を持つ立場の者」で、仕事上での待遇や職務権限、勤務態様を有しています。ただ、実際には管理監督者としての実態がない従業員をそうであるとして、残業代を支払っていないケースも少なくありません。
 

サービス残業は労働基準法違反


サービス残業は労働時間外に働いていても残業代を受け取っていない状態であり、これは労働基準法違反に該当します。法で定められている労働時間は1日8時間まで、1週間で40時間以内となっています。
 
これ以上の労働時間になった場合、会社はその従業員に対して割増賃金(残業代)を支払う義務があるからです。違反した場合、残業を命じた上司や会社には6ヶ月以上の懲役または30万円以下の罰金を科すことができます。
 

・残業の種類によって残業代の割増率は異なる

残業には法定労働時間以上の労働をする「時間外労働」、法定休日に労働をする「休日労働」、午後10時~午前5時までの間に残業をする「深夜労働」の3種類があります。
 
残業代の割増率は時間外労働や深夜労働で25%増、休日労働で35%増、1ヶ月で60時間以上の時間外労働をしたときや時間外労働かつ深夜労働だったときは50%増、休日労働かつ深夜労働だった場合は60%増です。残業の証拠となるタイムカードや出退勤がわかる書類を用意して、残業代の請求をしましょう。
 

残業代は証拠をそろえれば請求できる

サービス残業は労働における悪習とされており、労働基準法違反です。違反すると、上司あるいは会社には6ヶ月以上の懲役もしくは30万円以下の罰金が科せられます。会社は従業員が法定時間外労働をした場合、残業の種類に合った割増率で残業代を支払わなければなりません。
 
サービス残業は多くの場合、会社や上司などからの圧力によって残業の申請ができないケースで発生しています。証拠をそろえて、残業代の請求をしましょう。
 

出典

e-Gov法令検索 労働基準法 24、32、36、37、119条
厚生労働省 賃金不払残業対策
 
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部
 

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