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家族信託ってどういう仕組み? どんなメリットがあるの?

ファイナンシャルフィールド / 2022年8月29日 3時20分

家族信託ってどういう仕組み? どんなメリットがあるの?

老後のことを考えたときにさまざまな選択肢があります。そのなかのひとつとして、家族信託が気になっている人もいるのではないでしょうか。家族信託は2006年に誕生した制度で、2007年に施行されました。   施行されて間もない頃は世間にまだ浸透しておらず、利用者は多くありませんでしたが、現在では非常に注目されている制度です。今回は家族信託の仕組みについて、メリットも含めて紹介します。

家族信託とは

家族信託は財産管理をする方法のひとつで、老後・介護のことを考慮して財産を家族に管理や処分してもらう制度です。関係する人物は財産の持ち主である本人「委託者」「受益者」と財産管理を任される「受託者」で、認知症対策として利用している人が増えています。
 

・2025年の認知症患者は高齢者人口の約20%になる可能性

内閣府が2020年に発表した「平成29年版高齢者白書」によると、2025年には高齢者人口の約20.0%(約730万人)になるのではないかと推計されています。
 
将来的に認知症になるリスクについて考慮すると何らかの対策が必要であると考える人が増加していることから、家族信託は非常に注目されている制度です。
 

・家族信託をするまでの流れ

まず本人は、家族信託の受託者が家族になる以上は勝手に決めるわけにはいきませんので、信託を希望している理由や内容などについて家族と話し合いましょう。
 
受託者や管理してもらう財産などが決まったら、公正証書で信託契約書を作成します。契約書の内容は家族信託の趣旨や目的、財産、委託者や受益者、受託者の氏名、管理方法などです。家族信託の項目に不動産がある場合は司法書士に依頼し、法務局で不動産の名義変更の手続きをしなければなりません。
 
また、金銭を家族信託にする場合は、受託者名義で家族信託専用の口座を開設します。その際、一般金融機関の普通口座ではなく、できれば信託口座がおすすめです。信託口座は信託専用の口座であるため、万が一、家族信託の受託者が死亡したとしても凍結されることがないので、手続き等がしやすくなります。
 

家族信託のメリット

前述したように家族信託は認知症対策のひとつになりますが、それ以外にも以下のメリットがあります。
 

・財産の有効活用

家族信託では管理する財産を受託者の判断で活用することができます。例えば、不動産であれば賃貸物件にしたり、売却をしたりすることも可能です。上手に活用ができれば財産を増やすことにもつながります。
 

・受託者の変更が可能

家族信託の契約書を結んだときに決めた受託者に何らかの問題があると判断したときなど、委託者本人が変更を望めばほかの人を受託人にできます。
 
財産の管理をするものには成年後見制度もありますが、こちらの場合は後見人の変更が難しいため、その点は家族信託ならではのメリットといえるでしょう。
 

・二次相続になった後の財産承継先を決められる

遺言を契約書に組み込めるため、委託人が亡くなった後に次の委託人になれる人を指定できます。例えば、委託人である親が亡くなった後、子どもを次の委託人に指定することが可能です。
 

認知症対策として注目されている家族信託

家族信託は委託人が家族を受託人として契約書を作成し、自分の財産を管理してもらうことができる制度です。
 
2025年には、認知症患者が高齢者人口の約20%にまで増加すると予想されており、認知症患者の対策として注目されています。必要であれば受託人の変更ができたり、次の委託人を指名できたりとメリットもあるため、将来のために利用するのもひとつの方法です。
 

出典

内閣府 平成29年版高齢社会白書(全体版)
 
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部
 

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