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FIREの種類は1つではない さまざまなFIREについて解説 その1

ファイナンシャルフィールド / 2022年8月31日 2時40分

FIREの種類は1つではない さまざまなFIREについて解説 その1

前回、「FIRE」について執筆した記事(「FIREとは? FIREは一時の流行? それとも、人間にとって本質的なものか?」)で、FIREの本質と、それを達成するための基本的な条件を説明しました。   この記事では、FIREの種類について説明したいと思います。

さまざまなFIREの種類

経済的に独立して早期リタイアを実現するFIREには、いくつかの種類があります。
 
FIREはまず大きく2種類に分かれ、FIRE後に就労を一切しないものを「フルFIRE」、FIRE後もある程度の就労を続けるものを「サイドFIRE」といいます。
 
FIREの精神からいえば、フルFIREが本来のFIREで、サイドFIREはその修正版ということができるでしょう。
 
さらにフルFIREのうち、不労所得が大きく、FIRE後も不労所得だけで余裕を持った生活ができるものを「Fat FIRE」、不労所得がそれほど大きくなく、切り詰めた生活をしなければならないものを「Lean FIRE」といいます。
 
また、サイドFIREの中でも生活費を補うために、パートタイムなど限定された雇用で就労を続けるものを「Barista FIRE」といい、自分の好きな副業を行うものを「Free FIRE」といいます。
 

2種類に分かれるフルFIRE

それぞれのFIREがどのようなものか、今回はまずフルFIREの2種類から説明します。
 

Fat FIREとは

FIREの理想的な形がFat FIREで、早期リタイアする人が十分な資産を持ち、その資産を基に得られる不労所得だけで生活費を賄っていけるものです。
 
生活費の中には、最低限度の生活費だけではなく、ゆとり費用、ぜいたくのための費用なども含まれます。
 
ぜいたくのための費用といい出したら金額的には際限がなくなり、上をみたらキリがないということにもなりますが、例えば、大きな利益を上げた企業のオーナーが若くしてリタイアする場合や、起業家がIPO(※)で株価が上がった自社を売却してリタイアするような場合が、Fat FIREに該当します。
 
(※)未上場の企業のオーナーが自社株を上場し、不特定多数の投資家に売却して、自社の株式を自由に売買できるようにすること。その際、企業のオーナーは自社の株式の売却益が得られる。
 
また、そこまでいかなくても、ゆとり費用を含めた生活費を不労所得で得られる場合も、Fat FIREに当てはまります。
 
例えば、1億6000万円の資産があって、年間5%の利回りで運用した場合、不労所得は年間800万円となります。このくらいの不労所得があれば、Fat FIREといっていいでしょう。
 

Lean FIREとは

Lean FIREも、不労所得で生活費のすべてをまかなうFIREですが、そこでいう生活費が「最低限度の生活費」であることが、Fat FIREとの違いです。
 
夏や年末年始には豪華な海外旅行を楽しむなど、ぜいたくのための費用は一切使わず、切り詰めた状態での生活に足りるだけの不労所得を目標としてFIREする方法となりますが、何が「最低限度」で、何が「ゆとり」や「ぜいたく」かは、人の主観によって大きく異なってくるものです。
 
都会に住むか、田舎に住むかでも物価や生活費は違いますし、例えば田舎の畑で野菜を作って自給自足ができれば、食費もかなり下がるでしょう。
 
また、人付き合いをほとんどしない、あるいは人付き合いでも同好の士がそれぞれの自宅に集まる程度であれば、交際費もあまりかかりません。
 
生活費といっても、やり繰り次第で大きく違ってくるため、どのようなレベルでのFIREを達成するかにより、必要な資産や不労所得も大きく変わってきます。
 
何よりも大事なのはその人の考え方で、支出を抑える生活に楽しみを見いだしている場合もあります。
 
やりたいことを我慢し、欲しいものも買わない生活に欲求不満を抱えるのではなく、そのような生活の中でも楽しみを見つけるのが、Lean FIREの条件といえます。
 
Lean FIREを目標にする人の中には、自給自足的な生活を楽しんでいる人もいます。
 
例えば、5000万円の資産があって、年間5%の利回りで運用した場合、不労所得は年間250万円ですが、それでも十分に生活できている人は、Lean FIREを行っていることになります。
 

まとめ

「その1」では、不労所得で生活費のすべてをまかなうフルFIREについて説明しました。
 
次回「その2」では、FIREの修正版であるサイド FIREについて説明したいと思います。
 
執筆者:浦上登
サマーアロー・コンサルティング代表 CFP ファイナンシャルプランナー

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