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大学無償化の基準は年収だけではないって本当? 保有資産の基準はどれくらい?

ファイナンシャルフィールド / 2022年9月3日 10時20分

大学無償化の基準は年収だけではないって本当? 保有資産の基準はどれくらい?

高等教育機関での教育を希望する学生に対しての経済支援が充実してきています。給付型奨学金の拡充から始まり、大学の入学金や授業料を公費で負担する制度が始まっているのです。   しかしながら、この制度の恩恵を受けるためには所定の要件を満たす必要があります。   この記事では、大学無償化の適用要件について、その概要や年収以外の条件、特に「保有資産」について詳しく説明します。

大学無償化とは?

大学無償化というのは通称であって、正式名称は「高等教育の修学支援新制度」とよばれています。
 
文部科学省によって定められた対象となる学校への入学を希望し、かつ所定の認定要件を満たした者に対して、入学金・授業料を減免し、公費で負担するという制度です。同時に、独立行政法人日本学生支援機構が提供する給付型奨学金の受給も可能になります。
 
メディアの報道では「大学無償化」という点が強調されがちですが、すべての学生が対象ではないことに注意しましょう。
 

大学無償化の認定要件

高等教育の修学支援新制度では、以下のような4つの認定要件が設定されています。
 

・家計の経済状況に関する要件

所得要件と資産要件があります。資産要件にある、保有資産の基準については以下で詳述します。
 
一方、所得要件は「住民税非課税世帯およびそれに準ずる世帯の学生」が対象となり、所得基準が第1~3区分のどこに該当するかで支援額が決められます。
 

・学業成績、学修意欲に関する要件

採用時、または高等学校在学時の成績について評定平均値に基準が、予約採用(高校3年生)~在学採用(大学1年生、大学2~4年生)にそれぞれ設けられています。
 

・国籍、在留資格に関する要件

日本国籍または法定特別永住者やその配偶者であることが原則です。
 

・大学等に進学するまでの期間に関する要件

高等学校卒業者、高卒認定試験合格者、個別の入学資格審査を経て大学等への入学を認められた者が、大学に入学するまでの期間や年齢がそれぞれ定められています。
 

認定要件としての保有資産基準について

高等教育の修学支援新制度で認定されるための家計の経済状況は、年収などの所得だけではありません。
 
資産についても、申請する学生本人と「生計維持者」が保有する資産の合計額に「基準額」が設定され、それ以下でないと認定されません。以下で資産の定義に関する2つのキーワードについて説明します。
 

・生計維持者とは?

学生の学費や生活費を負担する人のことで、原則的には父母を指します。つまり、同一家計内に両親がいれば2名となります。
 
父または母と死別している場合には生計維持者は1名です。離婚やどちらかの親が生死不明・意識不明などの場合も1名となります。また、親族などの父母以外の人たちから経済的支援を受けている場合や、学生自身が結婚していて配偶者に扶養されている場合も1名となります。
 
なお、条件によっては学生自身が生計維持者と認められる場合もあります。
 

・保有資産の基準額とは?

生計維持者の人数によって決められており、2人の場合は2000万円未満、1人の場合は1250万円未満です。基準額の算入対象となる資産は、現金およびこれに準ずるもの(預貯金および有価証券)の合計額になります。なお、不動産は対象ではありません。
 

若者の可能性は国家発展の基礎

フランスなどのように、大学などの高等教育を無償化している国もありますが、日本ではまだまだ経済的な負担が大きいのが現状です。
 
やる気や才能のある若者たちの教育機会を広げることは、将来の日本の発展を考えるときに、最もコストパフォーマンスの高い投資であるといわれています。国力を高めるという意味でも、このような教育関連の支援制度のさらなる拡充が求められているのです。
 

出典

文部科学省 大学等における修学の支援に関する法律案の概要
文部科学省 高等教育の修学支援新制度に係る質問と回答(Q&A)
 
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部

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