老後の備えができていない人は60%以上! ライフプランをみつめなおそう
ファイナンシャルフィールド / 2022年9月5日 3時40分
![老後の備えができていない人は60%以上! ライフプランをみつめなおそう](https://media.image.infoseek.co.jp/isnews/photos/financialfield/financialfield_157850_0-small.jpg)
日本では今後長寿高齢化が進むとされています。現在、会社などに勤務している人の定年時期は65歳前後ですが、日本人の平均寿命は男女共に80歳を超えています。つまり、定年退職してから20年余りは年金収入や貯金の取り崩しで生活をしていくことになります。 株式会社ステラパートナー(東京都台東区)が2022年5月、全国20~60代の会社員を対象に実施した「老後への備えと資産形成の意識調査」で、「老後2000万円問題への備えはできていますか?」の質問に、「あまりできていない」「まったくできていない」と回答した人が60%を超えていることが分かりました。そこで今回は、来る長寿高齢化に備えるため、今できることは何かについて紹介します。
老後の資産形成のためにライフプランの見直しが不可欠
2019年に、いわゆる老後資金2000万円問題が取りざたされ、多くの人が老後資金形成へ意識を向けました。しかし実際は老後資金の備えが2000万円だけでは足りない世帯もあり、単純に老後のための資金の目安を2000万円とするのは危険でしょう。
まずねんきん定期便の確認と将来の収支への備えをイメージする
それでは、どのようにして自身の世帯の目安を計ればよいかというというと、まずは老後の年金受給額の確認です。これは毎年誕生月に送られてくる「ねんきん定期便」やWebサイト「ねんきんネット」から確認が可能です。この年金受給額と推測される世帯の資産状況(退職金など)を計算し、老後の収入や取り崩せる資金について把握しましょう。
現在の家計状況も確認し毎月資産形成にいくら捻出できるか把握しよう
将来のお金のことを把握したら、次は現在のお金を見直しましょう。現在まったく貯金ができていない場合は、家計の見直しを行い少しでも資産形成を始めましょう。
あわせて、子どもがいる場合は教育費がいつまで発生するのかも把握しておきましょう。教育費の支出が続く時期は、なかなか親の老後資金まで資金が捻出できないかもしれません。その場合でも月に少額でよいので、なるべく資産形成を継続したいところです。同様の理由から、住宅ローン返済や奨学金返済がある世帯では何年後に完済できるのかも把握しましょう。
このように、ライフイベントの把握をすることは、ライフプランを再考する大きな材料になります。
必要な老後資金に備えるには早めの取り組みが重要
老後資金に備えるには、まずはコツコツ貯金して資産形成を行い、同時に少しでも増えるように工夫しましょう。貯金だけをすることや運用だけをするというよりも、いずれかの方法を並行しながら、早めに取り組むことが大事です。
つみたてNISAの活用がおすすめ
老後の資産形成としておすすめなのは、つみたてNISAです。最長20年間にわたり、年間最大40万円までの運用ができます。毎月積立購入のみ対応しているため、資産運用をしたことがない人でもおのずと分散投資になり安全性が守られます。積立金額は月1000円程度からでも可能なので、家計収支のバランスに応じて無理のない金額からスタートできます。
また、つみたてNISAは途中で貯まっている資金を引き出せます。長期分散投資の原則で考えると、なるべく途中引き出しはしないほうがよいでしょう。しかし、昨今のコロナ渦などの影響から、急な資金準備が必要になることも考えられます。その際に流動性の高いつみたてNISAを保有しておくと、万が一の際に借入をしなくて済みます。
老後資金に備えることは大事ですが、今の生活を送ることが大前提です。日常生活に影響があるような老後資金対策ではなく、無理なく長期間継続できる方法で進めていきましょう。
まとめ
老後のための貯金といっても、現在20代の人にとっては先の長い話に感じますよね。一方現在40代の人は、間もなく迎える自分の老後も気になりつつ、子どもの教育資金や住宅ローン返済などでなかなかよい方法が見当たらないこともあるでしょう。
先のことを考えるのはおっくうになるかもしれませんが、残念ながら老後は誰にでもやってきます。いつか来るその日に金銭的に困窮することがないよう、今できることから少額でもよいので早めにスタートしましょう。
出典
株式会社ステラパートナー 老後への備えと資産形成調査(2022年6月公表)
金融庁 つみたてNISAの概要
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部
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