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【職業別】月額賃金の平均額や伸びしろのある仕事は? 産業別の賃金の傾向

ファイナンシャルフィールド / 2022年9月21日 23時0分

【職業別】月額賃金の平均額や伸びしろのある仕事は? 産業別の賃金の傾向

就職先を探すとき、仕事内容や就業環境、年間休日など求める内容は人それぞれです。しかし、「賃金はどの程度か」ということは多くの人にとって気になることでしょう。本記事では、厚生労働省が発表している「賃金構造基本統計調査」に基づいて、業種ごとの平均的な賃金を紹介します。

全年齢平均・職業別の賃金の多寡(たか)

今回取り上げるのは、「賃金構造基本統計調査」の令和3年度における全年齢の平均と、20~24歳のデータです。最初に、19歳以下から70歳以上まで、全ての年齢での賃金を平均して、賃金が多い職業と少ない職業の傾向を確認しましょう。調査では、職業を16の産業に分類して統計を取っています。結果は図表1の通りです。
 
図表1
 

 
出典 厚生労働省 「令和3年賃金構造基本統計調査」を基に筆者作成
 
このなかで平均賃金が最も高い水準にあるのは「電気・ガス・熱供給・水道業:41万9700円」です。生活する上で不可欠なインフラ設備は、基本的には将来的に需要が消滅する心配がなく、安定した職種ともいえるでしょう。
 
次に賃金が高額な水準にあるのは「学術研究、専門・技術サービス業:38万6900円」です。研究機関や広告業のほか、法律事務所や税理士事務所、経営コンサルタントなど、何らかの技能に特化した専門家が分類されます。
 
3番目に賃金が高かったのは「金融業、保険業:38万3500円」です。銀行や貸金業、投資や保険に関連する仕事が分類されます。
 
一方で統計上、賃金が低い傾向にある分野も気になるものです。賃金水準が低い傾向がみられるのは「宿泊業、飲食サービス業:25万7600円」です。宿泊・飲食のほか、持ち帰りや配達飲食サービスも含まれます(あくまで平均値であり、賃金水準が平均を上回る事業者も存在します)。
 
次に「サービス業(他に分類されないもの):26万5500円」です。職務内容は、廃棄物処理事業や自動車整備業、機械等の修理や労働者派遣業務などが含まれます(こちらもあくまで平均値であり、賃金水準が平均を上回る事業者も存在します)。
 
3番目に賃金が低い傾向がみられたのは「生活関連サービス業、娯楽業:26万8200円」です。洗濯、理容、美容、浴場業、冠婚葬祭や映画館などの業務が該当します(宿泊、飲食、サービス業などと同様、賃金水準が平均を上回る事業者もあります)。
 

20~24歳・職業別の賃金の多寡(たか)

続いて、短期大学や4年制大学卒として入社した新入社員も多い、20~24歳の賃金の傾向を確認してみましょう。
 
図表2
 

 
出典 厚生労働省 「令和3年賃金構造基本統計調査」を基に筆者作成
 
図表1と2とを比較すると、給与の“伸びしろ”が見て取れます。
 
これから就職・転職に臨む人は、検討している業界で年齢とともに賃金がどのように増加するかにも注目してみましょう。若年層の賃金を職業別にみてみると、賃金が高い傾向にあるのは「情報通信業」「医療、福祉」「金融業、保険業」です。情報通信業は、全年齢の賃金でも5番目に高い傾向にあります。
 
また金融業、保険業は20~24歳、全年齢平均ともに3番目に高い傾向が得られています。この2つの職種は、若年から高年齢まで、安定して高い給与が得られる可能性を示しています。
 
一方で、新卒期の賃金で安価な傾向がみられたのは「製造業」「複合サービス事業」「宿泊業、飲食サービス業」です。複合サービス事業とは、郵便局や農林水産業協同組合などといった事業共同組合等を指します(賃金水準が平均を上回る事業者も存在します)。製造業・複合サービス事業は、全年齢平均では順位が上がっています。
 
一方で、宿泊業、飲食サービス業は全年齢平均でも賃金が低い傾向にあります。
 

伸びしろなどを加味して総合的に判断を

今回紹介した、賃金構造基本統計調査による月額賃金の傾向は、あくまで回答者の答えた賃金を平均化した結果です。とはいえ、業種ごとに得られる給与水準の傾向はつかめそうです。全年齢の賃金水準を単純に比較するだけでなく、年齢による増加率や、その業種でどのくらい働き続けたいかなどを加味し、慎重に検討するようにしましょう。
 

出典

厚生労働省省 令和3年賃金構造基本統計調査

 
執筆者:木元泰徳
2級ファイナンシャル・プランニング技能士

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