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女性がお得に「年金」を受け取れる年齢って?「平均寿命」をもとに試算してみた!

ファイナンシャルフィールド / 2022年9月22日 2時30分

女性がお得に「年金」を受け取れる年齢って?「平均寿命」をもとに試算してみた!

年金は受給のタイミングによって受給できる金額が異なります。65歳を基準とし、60歳まで繰り上げることができ、75歳まで繰り下げることが可能です。繰上げ受給をすると1ヶ月の受給額が減額され、繰下げ受給をすると増額されます。   では、いったいいつから年金受給を開始すれば、年金受給の総額で得をすることができるのでしょうか。日本人女性の平均寿命を元に考えてみました。

年金受給開始のタイミングはいつがお得?「損益分岐点」で考えよう

2022年4月に公的年金制度が改正され、受給開始年齢の上限延長が改正されました。これにより、年金受給開始のタイミングを65歳から75歳まで繰り下げられるようになりました。年金は受け取りを1ヶ月遅らせるごとに受給額が0.7%増えます。
 
5年繰り下げて70歳から受け取ると42%、10年繰り下げて75歳から受け取ると84%の増額です。繰り下げた方が1度に受け取れる年金額が増えるメリットがある一方で、受給前や受給を開始して数年で亡くなってしまうと、年金受給総額が少なくなる恐れもあります。
 
そこで気になるのが「繰下げ受給をした場合、受け取れる年金総額が増えるのはどのタイミングなのか」ということです。2つの受給開始時期を比較したときに受取総額が等しくなる「損益分岐点」を調べてみると、65歳開始と70歳開始の比較では81歳、65歳開始と75歳開始の比較では86歳という結果が出ました。
 
70歳まで繰り下げた人が65歳から受給している人の受給総額を上回るのは81歳以降、75歳まで繰り下げた人は86歳以降ということになります。
 

「平均寿命」は年齢によって異なる! 65歳女性の平均余命は?

次に女性の平均寿命について解説していきます。厚生労働省が発表している平均寿命は、その年に生まれた0歳児が平均で何歳まで生きるか(0歳児の平均余命)を予測したものです。令和3年の女性の平均寿命は87.57歳ですが、これは令和3年に生まれた子どもにのみ当てはまります。
 
令和3年時点で65歳の女性の平均余命は24.73歳なので平均寿命は89.73歳、70歳の女性の平均余命は20.31歳なので平均寿命は90.31歳、75歳の女性の平均余命は16.08歳なので、91.08歳となります。
 

75歳まで引き下げても平均寿命まで生きればメリットあり

令和3年時点、年金受給開始を迎える65歳女性の平均寿命は89.73歳です。仮に70歳まで繰り下げて受給を開始した場合、平均寿命より若い81歳以降で65歳から受け取っている人の受給総額を超えます。
 
75歳まで繰上げ受給をした場合も、平均寿命より若い86歳以降で65歳から受け取っている人の受給総額を超えるので、メリットを享受できる可能性は大きいと考えられます。
 
女性の平均寿命から考えると、平均寿命まで生きることができればメリットはあるということになりますが、年金受給のタイミングは一度引き下げると繰り上げることはできません。「繰り下げてみたけど、日々の生活が苦しいからやっぱり早く受給したい」というわけにはいかないので、慎重に判断する必要があるでしょう。
 

一度繰り下げを決定すると変更不可、判断は慎重に

日本人女性の平均寿命まで生きた場合、75歳まで受給開始時期を繰り下げても損をすることはありません。ただし、平均寿命まで生きることと、受給開始時期までの収入を確保しておくことが前提条件となります。
 
また、一度繰り下げ時期を決定すると途中で変更できないため、老後にかかる費用と収入を正確に見積もって、繰り下げを決定することが大切です。
 

出典

厚生労働省 令和3年簡易生命表の概況
 
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部

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