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定年後に再雇用した場合の給与減額率はどのくらい? 減ってしまった分を補うにはどうしたらいい?

ファイナンシャルフィールド / 2022年9月26日 10時0分

定年後に再雇用した場合の給与減額率はどのくらい? 減ってしまった分を補うにはどうしたらいい?

老後の生活資金が心配な場合、定年後の再雇用によって収入源を確保するという方法があります。   労働力不足に悩む企業にとっても望ましい話なので、実現する可能性は十分にあるでしょう。ただし、定年前より給与が減ってしまうリスクに注意が必要です。   本記事では、定年後の再雇用における給与減額率がどの程度か、説明します。ダウンした分を補う方法も詳しく紹介するので、確認しておきましょう。

給与はどれくらい下がるのか?

国税庁が報告した「民間給与実態統計調査」(令和2年分)の結果によると、55~59歳と60~64歳では平均給与に大きな違いが見られました。具体的には、以下のとおりです。

<男性>

55~59歳……668万円
60~64歳……521万円

<女性>

55~59歳……311万円
60~64歳……257万円

「55~59歳」から「60~64歳」へ、減額率で表すと2割前後ですが、これはすべての給与所得者を対象とするデータです。定年後の再雇用に限定すると、もっと低い可能性があります。
 
厚生労働省は過去に、「高年齢者雇用実態調査」を4回にわたって実施しており、令和4年9月における最新版は、平成20年(2008年)のものです。そのため、データとしては少し古くなりますが、「平成20年高年齢者雇用実態調査結果」によると、再雇用の場合の賃金は、定年時と比べて「6~7割程度のダウン」が最多という結果でした。
 
また、平成27年(2015年)に独立行政法人労働政策研究・研修機構が発表した「60代の雇用・生活調査」のアンケートによると、再雇用の場合の賃金は定年時と比べて「41~50%の減少」と回答した人が最も多い結果となっています。
 
これらの調査結果も踏まえると、賃金は5割前後は減少するリスクがあると想定し、あらかじめ対策を講じておくのが理想です。
 

【対策1】支援制度を利用

せっかく再雇用してもらえても、給与が大幅にダウンすると生活は苦しくなりかねません。とはいえ、大抵の企業には、定年前の高い給与を支払い続けるような余裕はないでしょう。
 
この問題の解決策として、給与の減額による影響を緩和するための制度が存在します。それは、「高年齢雇用継続給付」という制度で、60歳時の賃金と比べて、再雇用時の賃金が75%未満になった人が対象です。
 
雇用保険の加入期間などに関する条件を満たしている場合、65歳になるまで給付金を受給できます。
 
なお、申請する場所は公共職業安定所ですが、事業主を経由して行わなければなりません。したがって、再雇用の契約時に事業主とよく相談しておくことが大事です。
 

【対策2】副業にチャレンジ

収入のダウンを補うために、副業を始めるという手もあります。
 
とはいえ、定年を迎えるころには体力も低下しており、アルバイトなどは年齢を理由に断られる可能性も小さくありません。あくまでも本業に支障が出ないことを前提として、高齢でも続けやすいものを選びましょう。
 
例えば、インターネットを活用し、クラウドソーシングで仕事を受注することも有効な手段です。長年培ってきたスキルをうまく生かせば高収入を得やすいですし、一方で、比較的ハードルの低い依頼も多く見受けられます。
 
いずれにせよ、空いている時間を使って、自宅などで気軽に行えるものが無難です。勤務先に副業をしてもよいか確認してから始めましょう。
 

早めの対策で収入ダウンを抑えよう!

定年後の再雇用で収入源を確保できても、定年前より金額が著しく下がるケースは珍しくありません。
 
そこで重要になるのが、減った分を別の手段で補うことです。公的な支援制度や、副業によってカバーするという方法があります。
 
収入ダウンの時期が長いと老後用の貯蓄が目減りしやすいため、できるだけ早めに対策を検討しておきましょう。
 

出典

国税庁 令和2年分 民間給与実態統計調査 調査結果報告
厚生労働省 平成20年高年齢者雇用実態調査結果の概況
独立行政法人労働政策研究・研修機構 「60代の雇用・生活調査」結果 (平成27年)
厚生労働省 高年齢雇用継続給付の内容及び支給申請手続きについて
 
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部

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