【所得ダウンを乗り切る】定年後に削れるコスト、どんなものがある?
ファイナンシャルフィールド / 2022年9月26日 12時0分
一般的に、定年後の主な収入源は年金であり、現役時代より所得はダウンしてしまいます。そうなると、経済的な観点から、生活水準を下げることも検討しなければなりません。 しかしやみくもに節約を続けていると、暮らしが不便になったり健康を害したりする可能性もあります。 本記事では、定年後に削れるコストとして適切なものを紹介していきます。
保険関連
最初に見直した方がよいのは、何もしなくても発生するコストです。そのような出費の代表として、生命保険が挙げられます。
生命保険を契約している限り、保険料を支払わなければなりません。日本人の平均寿命は80歳を超えており、女性にいたっては87歳以上となっています。定年後に20~30年ほど生きる可能性が十分にあるのです。
しかし、定年するころには、人生の大きなイベントの大半は終わっています。特に子どもが独立しているなら、仮に自分やパートナーが亡くなっても、それが原因で家庭が崩壊するような事態にはなりにくいでしょう。
したがって、必ずしも生命保険の保障が充実している必要はありません。保険料の負担を抑えるために、若いころに契約したプランを見直しましょう。医療保険に関しても、高額療養費制度を利用するなど、公的な手段である程度の代替が可能です。
住宅関連
現役時代に購入したマイホームの住宅ローンが、定年時にまだ完済できていないケースが見受けられます。
定年後は、収入減により所得税が減るので、現役世代ほど住宅ローン減税のメリットは大きくありません。そのため、繰り上げ返済の手数料をチェックし、今後支払う利息分よりも少額なら、一気に返済することで節約できます。退職金を使って繰上げ返済を行うのが理想といえるでしょう。
自分でも返済のシミュレーションは可能ですが、不安な場合は金融機関に相談しましょう。
賃貸物件に住んでいる場合、住み替えを検討することもポイントになります。通勤が不要になったり子どもが独立したりすると、住宅選びにおける立地や広さの制約が減るからです。家賃がリーズナブルな賃貸物件に移ると、固定費の大きな削減につながります。
趣味関連
高齢者はインターネットをあまり使わないと思われがちですが、現代の実情は大きく変化しています。現役時代に業務などで使い方をマスターしているケースが多く、定年後は趣味として楽しむ人が少なくありません。
そこでポイントになるのが通信費を見直すことです。自分の使い方を考慮し、契約しているプランが妥当なものか検討しましょう。例えば、若いころのように高速通信が必要なゲームや動画に興味がないなら、ワンランク下のプランでも十分かもしれません。
ドライブが趣味なら、自動車の維持費は大きな負担になります。しかし、買い物などにも使うため、手放すわけにはいかないと考える人が多いです。
それならば、カーシェアリングを活用するのはいかがでしょうか? もちろん使用料はかかりますが、自分で所有する場合とは異なり、駐車場代や車検代、自動車税など多くの出費をカットできます。
老後を充実させるために支出を見直そう!
定年後に収入を増やすのは難しいため、できるだけ支出を抑えることが重要になります。
しかし、食費や交際費などから削っていくと、常に行動が制限されて、暮らしを楽しめなくなってしまう可能性もあります。定年まで働いた自分をいたわり、充実した老後に向けて工夫することも大事です。
保険関連や住宅関連の費用のように、一度の見直しによって長く節約できるものから着手しましょう。
出典
厚生労働省 1 主な年齢の平均余命
全国健康保険協会 ホームページ
全国健康保険協会 高額な医療費を支払ったとき(高額療養費)
国土交通省 住宅ローン減税
総務省 令和元年 通信利用動向調査報告書(世帯編)
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部
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