円安は株式投資にとってチャンス? 円安のなか、4割以上の投資家が株式投資を推進する理由とは
ファイナンシャルフィールド / 2022年9月29日 11時10分
円安が進む昨今、これを機に株式投資を増額しようと考えている投資家は少なくないようです。株式会社バイアンドホールドが株式投資を行っている25歳~50歳男女500人に調査したところ、円安傾向が続くなか「株式投資を増やす予定だ」と回答したのは全体の約44%を占めています。一方で「株式投資を減らす予定だ」と回答したのはわずか約8%でした。 この記事では、円安を機に株式投資を始めようと考えている人のために、円安が株式投資に与える影響と、どのような業種や銘柄が株式投資でメリットがあるのかを解説します。
円安が進むと輸出する企業の売上が増える
為替レートの変動は輸出や輸入を行う企業にとって業績を左右する要因です。例えば自動車1台を1万ドルで輸出する企業では、為替レートが1ドル=100円なら円ベースで100万円の売上ですが、1ドル=120円だと120万円になります。円安が進むほど円ベースの売上は増えるのです。
反対に、燃料や材料などを輸入に頼る企業では、円安が進むほど円ベースのコストがかさみます。昨今、食料品や原油などの価格が上昇しているのは主にこのような理由からです。
売上やコストは業績を構成する要素であり、一般的に業績が上がれば株価にも好影響があると考えられています。
円安でメリットのある業種や銘柄とは
円安が株価にプラスの影響を与えやすい主な業種は輸出関連企業です。米ドルなど外貨建ての売上割合が多い分、円安傾向が続くと円ベースの売上が増加するからです。自動車や自動車部品などの輸送用機器や、電気機器・一般機器などの業種は日本を代表する輸出産業であるため、円高のメリットが受けやすいと考える投資家は多い傾向があります。
一方、旅行業や宿泊業といったインバウンド業界への投資をチャンスと捉える見方もあります。インバウンドとは外国人の訪日旅行のことです。外国人旅行客にとって円安はお得に日本旅行できるチャンスなので、コロナ禍で減ってしまった需要が戻ってくる可能性があります。
ただし、株価は為替レートだけで決まるわけではありません。景気や金利の動向や個別の要因など、さまざまな要素がからんで株価が決まります。一概に円安傾向だから輸出関連企業やインバウンド業界に投資すればよいというわけではなく、個別の銘柄をしっかりリサーチしたうえで投資することが大切です。
まとめ
円安の影響として物価上昇が注目されがちですが、株式投資する銘柄によっては好機になる可能性もあります。円安が株式投資にどのように関係しているのか理解したうえで、円安にメリットのある業種や銘柄に投資してみるのもよいでしょう。
ただし株式投資はリターンを狙える反面、リスクもあります。円安傾向だからといって、特定の業種や銘柄だけに投資するのではなく、値動きの異なるジャンルへも投資する「分散投資」を心掛けてリスクを抑えながら投資しましょう。
出典
株式会社バイアンドホールド「株式投資に関するアンケート調査」
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部
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