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「土日祝休み」ではあるけれど…祝日に有給が使用されている…!これって違法じゃないの?

ファイナンシャルフィールド / 2022年10月9日 12時10分

「土日祝休み」ではあるけれど…祝日に有給が使用されている…!これって違法じゃないの?

2019年4月から従業員への年5日の年次有給休暇の取得が義務付けられましたが、しっかりと取得できていますか?   「土日祝日」が休みであるのにもかかわらず、祝日に有給を取得して休むよう会社に指示されているケースがあるようです。国民の祝日に有給休暇をあてるように指示する会社の対応は違法なのか、それとも合法なのかを解説していきます。

休日に有給を取得することはできない

「有給休暇」とは、労働義務のある日についてのみ請求できる制度で、労働基準法39条に定められています。労働義務のない国民の祝日に有給休暇を取得することはできません。
 
また、いつ有給を取得するかについては労働者の意見を聴取しなければなりません。有給休暇の取得は労働者の権利であって、使用者が一方的に決めることはできないのです。よって、「土日祝日」が休日の会社において、使用者が一方的に休日を有給休暇にあてることは労働基準法違反となります。
 
労働基準法違反と判断された場合、使用者に罰則が科されることがあることをご存じでしょうか。
 
例えば、年5日の年次有給休暇を取得させなかった場合、労働基準法120条によって30万円以下の罰金が科せられます。使用者による時季指定を行う場合において、就業規則に記載していない場合は、労働基準法第120条によって30万円以下の罰金が科せられます。
 

祝日が休日ではない会社の場合

実際の休日は「土日祝日」なのに、就業規則には「休日は土日」とのみ記載されている会社についてはどうなるのでしょうか。国民の祝日は正式な休日とされていないケースです。そのようなケースでは、労働者が祝日に有給休暇申請をすることができます。使用者が有給休暇を強制することは違法です。
 
ただし、有給休暇の取得指示が計画的付与によるものなら使用者の指示は合法となります。
 
有給休暇の計画的付与とは、あらかじめ労使協定を締結し、使用者が有給休暇を与える日を指定する制度です。計画的付与制度の対象となるのは、年次有給休暇のうち5日を超える部分となります。例えば、年次有給休暇が20日ある労働者の場合、15日まで計画的に付与することができます。
 

祝日に有給が使用されている場合の対処法

解説したように、「土日祝日」が休日の会社において、使用者が一方的に休日を有給休暇にあてることは労働基準法違反です。「有給休暇を使うつもりはない」という意思表示を明確にしておきましょう。
 
意思を表示しておかないと同意したと取られる可能性があるため、メールや書面などに残しておくことが重要です。いずれ自分が好きなタイミングで有給休暇を取りたい日が来るかもしれないので、有給休暇を減らさないように警告しておくのも効果的でしょう。改善が見られない場合は、労働者全体で協力して抗議する、会社外の専門機関に相談するのもおすすめです。
 

祝日に有給が使用されるのは労働基準法違反


「土日祝日」が休日の会社において、使用者が一方的に休日を有給休暇にあてることは労働基準法違反にあたり、使用者に罰則が科される可能性があります。
 
就業規則に「休日は土日」とのみ記載されている会社においても、使用者が有給休暇を強制することはできません。有給休暇の取得は労働者の権利です。自分の意思表示を明確にしても改善が見られない場合は、会社外の専門機関への相談も視野に入れてみてはいかがでしょうか。
 

出典

厚生労働省 年5日の年次有給休暇の確実な取得わかりやすい解説
e-Gov法令検索 労働基準法 39条
 
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部
 

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