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「ねんきん定期便」に書かれた金額はそのままもらえる? 計算方法も解説

ファイナンシャルフィールド / 2022年10月14日 6時40分

「ねんきん定期便」に書かれた金額はそのままもらえる? 計算方法も解説

毎年、誕生月になると日本年金機構から「ねんきん定期便」が届きます。ここには将来受け取ることができる「年金見込額」が書かれていますが、果たして、そのままの金額を受け取ることができるのか、気になるところではないでしょうか?   そこで、ねんきん定期便の年金見込額=実際に支給される年金額なのかどうか、年金額の計算の方法とともに解説します。

年金見込額の意味とは?

50歳以上に届くねんきん定期便には、「年金見込額」が記載されています。しかし、この年金見込額はただの目安にすぎません。将来受け取れる年金額とイコールではないのです。
 
実は、年金見込額は、ねんきん定期便を作成した時点と同じ年金制度に継続して入っていることを前提として、「特別支給の老齢厚生年金の受給権利がはっきりと決まったとき」または「60歳到達」のどちらか早い時点の前の月まで保険料を支払うと仮定して算出しています。
 
しかし、将来、自分自身を取り巻く環境が変わるかもしれません。
 
例えば、会社の標準報酬月額や賞与が下がってしまうと、その分、年金額も減ってしまいます。厚生年金の場合、加入期間中の報酬(標準報酬月額や賞与)によって、年金額が左右されるからです。
 
また、国が年金制度を改正するかもしれません。そのため、年金の見込額=将来受け取ることができる年金額とはいえないのです。
 

年金額の計算方法とは?

自営業などの国民年金の加入者は「老齢基礎年金」、会社員や公務員などの厚生年金の加入者は「老齢基礎年金」と「老齢厚生年金」を受け取ることができます。
 
それぞれの年金額は、次の計算式で求めます。

【老齢基礎年金の計算式】

77万7800円×保険料納付月数÷480ヶ月

【老齢厚生年金の計算式】

報酬比例部分+加給年金

「報酬比例部分」は、年金加入期間中の報酬(標準報酬月額や賞与)や加入期間によって、算出されます。「加給年金」は、「配偶者の年齢」「子どもの数や年齢」によって変わります。
 
老齢基礎年金も老齢厚生年金も、原則として65歳から受け取ることが可能です。ただし、65歳を基準として「繰上げ受給」または「繰下げ受給」を選択することもでき、受給時期をいつにするかによって、年金額が変わってきます。
 
繰上げ受給とは、60~64歳までの間に時期を繰り上げて年金を受け取ることです。受け取り時期を早めるため、その分、年金が減額されます。
 
一方、繰下げ受給とは66~75歳までの間に時期を繰り下げて年金を受け取ることです。受け取り時期を遅らせるため、その分、年金が増額されます。
 
一度、繰上げ受給、または繰下げ受給を選択して年金の請求を行ってしまうと、一生そのとき決まった減額率、または増額率のままになります。
 

年金見込額を目安にして老後生活を考えよう

ねんきん定期便に記載された「年金見込額」は、あくまでも目安です。そのままの額を受給できるとは限りません。自分自身の加入期間や報酬といった、年金額算出の基となる条件が変わるかもしれないからです。
 
しかし、目安が分かることで、老後の計画が立てやすくなります。年金見込額を参考に老後の生活設計をしてみてください。
 

出典

日本年金機構 Qここに表示されている年金額は、将来必ず受け取ることができる金額ですか(50歳以上)
日本年金機構 Q「ねんきん定期便」の「老齢年金の見込額」(50歳以上の方)が昨年の見込額より減額されています。どうしてですか。
日本年金機構 老齢基礎年金の受給要件・支給開始時期・年金額
厚生労働省・日本年金機構 知っておきたい年金のはなし
 
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部

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