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Die With Zeroは可能?年金が多ければ、老後のための資産を持つ必要性は薄くなる!

ファイナンシャルフィールド / 2022年10月29日 3時0分

Die With Zeroは可能?年金が多ければ、老後のための資産を持つ必要性は薄くなる!

「Die With Zero」をご存じでしょうか? アメリカのビル・パーキンスというファンドマネジャーが著した本で、日本でもベストセラーとなっています。   内容は、名前の通り「ゼロで死ぬ」。これは、死ぬまでにお金を使い切ろうという意味です。では、死ぬまでに本当に資産をゼロにすることは可能なのでしょうか?   本記事では、年金制度に注目して、「Die With Zero」の実現可否を解説しますので、ぜひ参考にしてみてください。


 

寿命は把握できない

現代において寿命を完全に把握することはできません。死ぬ直前で一気にお金を使うことは難しいため、死ぬまでにお金を使い切ろうと思っても、長生きしてお金が想定以上にかかるリスクを考えると、お金を使い切ることは難しいと思う方が自然です。
 

年金が生活費を上回れば、Die With Zeroは可能

では、年金制度を利用するのはどうでしょうか? 年金は、毎年同額を受け取れます。年金受給額が年間生活費を上回れば、資産は全くなくとも生活が可能です。
 
老後の年間生活費が200万円で、年金受給額が200万円なのであれば、年金受給開始までに資産を全部使い果たしても問題はありません。
 

年金は人によって違う

年金受給額は人によって異なり、加入している年金の種類と納めた年金保険料によって決まります。自分が将来受け取る年金のシミュレーションはできていますか?
 

個人事業主や会社員に扶養される専業主婦(夫)は年金が少ない

個人事業主や会社員に扶養される専業主婦(夫)などが加入するのが、国民年金です。会社員に比べ、年金受給額は少なくなっています。
 
保険料を満額納付した場合に、65歳から受給できる年金は図表1の通りです。
 
図表1

年度 国民年金年間受給額
平成26年度 77万2800円
平成27年度 78万100円
平成28年度 78万100円
平成29年度 77万9300円
平成30年度 77万9300円
令和元年 78万100円
令和2年 78万1700円
令和3年 78万900円
令和4年 77万7792円

 
年度によって差はありますが、約78万円を受け取れます。しかしながら月額6万5000円ですので、国民年金加入者が年金だけで生活するのは少し難しいかもしれません。
 

公務員や会社員は年金が多い

公務員や会社員などは厚生年金に加入しています。厚生年金では、加入年数と納付保険料に応じて年金受給額が決定します。
 
厚生労働省の公的年金シミュレーターを用いて、年金受給額を試算します。
 
1990年生まれで22歳~60歳まで会社員として勤務し、65歳から年金を受け取る場合の目安は図表2の通りです。年収は変わらないものとして、シミュレーションしています。
 
図表2

年収 目安年金受給額/年
300万 138万
400万 155万
500万 178万
600万 200万
700万 217万
800万 235万
900万 259万
990万 262万

年収500万の共働き夫婦の場合、合計で年間約360万の年金を受給できます。税金などは発生しますが、ライフスタイルによっては十分生活費を賄えるでしょう。
 

年金の支給を遅らせることで増額も可能

さらに年金受給開始時期を遅らせることで、年金受給額は増加します。図表2の年収500万のケースで、受給開始時期を75歳にした場合の年間受給額は327万円となり、65歳受給開始と比較して84%の増額です。
 
年金受給開始を遅らせて受給額を増やし、受給開始までに資産を使い果たせば、長生きリスクにも対応しつつ資産を持たずに死ぬことができる「Die With Zero」を達成できるかもしれません。
 

出典

小田原市 よくある質問と回答
厚生労働省 公的年シミュレーター
 
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部

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