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離婚するなら年金分割の手続きを忘れずに

ファイナンシャルフィールド / 2022年10月30日 5時0分

離婚するなら年金分割の手続きを忘れずに

離婚を検討している、または離婚をした方、年金の分割手続きはしましたか。 夫婦が結婚している間に築いた財産は共有財産であり、年金も含まれています。よって、離婚した場合には、年金も分割することができるのです。   今回は、離婚する際に忘れないでほしい年金分割制度について解説します。

年金分割制度とは


 
年金分割制度は、離婚した夫婦が婚姻期間中に納付してきた年金保険料に応じて、それぞれ自分の年金にすることができる制度です。例えば、妻が専業主婦だった場合には、夫の年金100のうち50を妻の年金にすることができるということです。
なお、年金分割は法律婚ではない夫婦にも適用されるため、事実婚の夫婦であっても請求することは可能です。
 

年金分割は厚生年金限定の制度

年金分割は厚生年金の制度になります。夫婦のいずれか、または夫婦双方が厚生年金加入者であった期間がある場合に限って利用できます。
 

年金分割には手続きが必要

年金分割は離婚したら自動的に行われるものではありません。年金事務所や年金相談センターで、「年金分割のための情報提供請求書」を提出する手続きが必要になります。
 

【要注意】離婚から2年たつと時効

年金分割は、離婚した日の翌日から2年を経過してしまうと、請求権を失う点に注意しましょう。手続きが必要なことを知らなかったとしても、配慮はありません。
ただし、2年を経過する前に調停や審判の申し立てを行った場合には、申立日の翌日から6ヶ月を経過するまで年金分割をすることができます。
 

年金分割の方法は2種類

年金の分割方法は、「合意分割」と「3号分割」の2種類に分かれます。
合意分割とは、分割割合を2人で話し合って決める方法です。合意できなかった場合には、調停または審判へと進みます。
3号分割とは、第3号被保険者のみが選択できる方法で、年金分割を請求する側が手続きをするだけで強制的に2分の1ずつの割合で分割されます。
 
図表1

合意分割 3号分割
年金分割の請求人 夫婦のいずれか 夫婦のうち第3号被保険者だった方
分割の対象になる期間 婚姻期間 第3号被保険者期間
分割割合の決め方 話し合い 強制的
分割割合 上限2分の1 2分の1

法務省 年金分割 より筆者作成
 

年金分割はあまり利用されていない現状

「3組に1組が離婚している」と耳にしたことはないでしょうか。実際、令和2年における婚姻件数は52万5507組、離婚件数は19万3253組となっており、割合にすると約36%、まさに3組に1組が離婚している計算になります。
それにもかかわらず、令和2年度における年金分割の件数は2万9781件にとどまっているのが現状です。制度自体を知らないということも考えられます。
年金分割は認められている権利であり、特に3号分割は、請求側が手続きするだけで手に入れられる年金です。制度の存在をしっかり把握しておきましょう。
 

まとめ

年金分割は、婚姻期間に支払ってきた年金保険料に応じた年金を分割する制度です。
離婚してから2年を経過すると請求権を失うため、できるだけ早く手続きを行いましょう。
 

出典

法務省 年金分割
厚生労働省 令和2年人口統計の概況
日本年金機構 離婚時に年金分割をするとき
厚生労働省 令和2年度厚生年金保険・国民年金事業の概況
 
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部

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