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FIREの種類は1つではない さまざまなFIREについて解説 その2

ファイナンシャルフィールド / 2022年10月30日 13時0分

FIREの種類は1つではない さまざまなFIREについて解説 その2

前回「その1」では、経済的独立により早期リタイアする「FIRE」の種類として、不労所得で生活費のすべてを賄う「フルFIRE」について説明しました。   今回は、不労所得だけでは生活費のすべてを賄えず、FIRE後も何らかの就労を続ける、いわばFIREの修正版である「サイドFIRE」について説明したいと思います。

サイドFIREとは


 
サイドFIREは、自ら用意した資産による不労所得だけでは生活費を完全には賄えないため、本業よりは軽い何らかのサイド・ビジネスで生活費を補おうとするものです。
 
この場合、不労所得で賄うのは最低限度の生活費で、サイド・ビジネスで補うのは「ゆとり費用」ということになります。
 
サイドFIREは「Barista FIRE」と「Free FIRE」の2種類に分かれますが、それぞれの特徴について以下で説明していきます。
 

雇用による短時間の就労を行うBarista FIRE

「Barista」とは、バーのカウンターに立ち、客からの注文を受けてエスプレッソなどのコーヒーを提供する職業を意味するイタリア語ですが、ここではBarista FIREを、誰かに雇われて働く人の代名詞として使っています。
 
すなわち、Barista FIREとはパートタイムなど、何らかの形で雇用されて働き、生活費の一部であるゆとり費用を稼ぐFIREのことをいいます。
この形態を取るメリットは、生活費の一部を稼ぐだけでなく、要件を満たした場合は会社員などと同様に健康保険、厚生年金保険の被保険者になれるということです。
 
2022年10月から社会保険の適用拡大が始まり、従業員101人以上の企業で一定の雇用条件を満たした短時間労働者は社会保険に加入できるようになります。その後、さらに2024年10月からは、従業員数51人以上の企業で働く短時間労働者にまで拡大されます。
 
健康保険と厚生年金保険に加入することは、国民健康保険、国民年金と比べて保障内容が充実するほか、企業が保険料の負担を分担してくれることから、従業員にとってはかなりのメリットがあります。
 
会社員として働いていた人にとってBarista FIREを行うメリットは、現役時代に受けていた社会保険上のメリットを引き続き受けることができるという点にあります。
 
一方で、「本来やりたくない仕事を生活のためにしなくてはならない」「職場の人間関係が煩わしい」ということから解放されるのが、FIRE自体の目的であることを考えると、それが十分に達成できないのがBarista FIREのデメリットといえるでしょう。
 

好きな副業で生活費を補うFree FIRE

Free FIREの形態も、不労所得で最低限度の生活費を賄い、サイド・ビジネスでゆとり費用を補うという点においてはBarista FIREと同様です。
 
ただし、FIREのために行うサイド・ビジネスが、Barista FIREではパートタイムなどの雇用されたものであるのに対し、Free FIREの場合は自分がやりたいと思っていた副業であることが大きな違いとなります。
 
副業の内容は人によってさまざまですが、例えばYouTuber、コンサルタント、ライター、各種講師などが挙げられると思います。
Free FIREのメリットは、本来自分がやりたいと思っていた仕事で生活費の一部を稼げるということです。
 
また、Free FIREもBarista FIREと同じく、最低限度の生活費は不労所得によって得られるので、最悪、副業の収入がゼロになっても生活には困らないということ、またBarista FIREのように雇用されるわけではないので、職場での人間関係の不自由さを引きずらなくて済むことがメリットに挙げられます。
 

まとめ

以上、2回にわたってFIREの4つの種類と、その達成のための条件およびメリット、デメリットについて説明してきました。自分が目標とすべきなのはどのFIREか、考えてみてはいかがでしょうか。
 
また、最低限度の生活費を不労所得で得るという説明をしましたが、資産があるからといって、それが簡単に最低限度の生活費を稼ぎ出してくれるわけではありません。特に現在のような株安の時期には、投資元本がもたらす利回りも低下します。
 
どうしたら安定した不労所得を得ることができるのかは、FIREを実現するための1つの大きな課題ということができます。
その点については、また機会を見て説明したいと思います。
 
執筆者:浦上登
サマーアロー・コンサルティング代表 CFP ファイナンシャルプランナー

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