現役時代どんなに稼いでいても、老後もらえる厚生年金には上限がある⁉
ファイナンシャルフィールド / 2022年10月31日 8時0分
![現役時代どんなに稼いでいても、老後もらえる厚生年金には上限がある⁉](https://media.image.infoseek.co.jp/isnews/photos/financialfield/financialfield_166942_0-small.jpg)
「現役時代に少しでも多く稼ぎ、老後はたくさん年金をもらいたい」と考えている人も多いのではないでしょうか。しかし、現実はそううまくはいきません。なぜなら、老後に受け取れる老齢厚生年金の受給額には上限があるからです。そこで今回は、受け取れる年金額の計算方法と上限額がいくらなのかについて詳しく解説します。
老齢厚生年金の計算方法
現役時代に厚生年金に加入していた人は、65歳になると老齢厚生年金を受給できます。老齢厚生年金支給額の計算式は「報酬比例部分+経過的加算+加給年金額」です。このうち、支給額の中心となるのが報酬比例部分です。報酬比例部分は「加入期間全体の平均標準報酬額×5.769÷1000×加入月数」で求めることができます。
例えば、加入期間全体の平均標準報酬額が50万円で加入期間が40年の場合「50万円×5.769÷1000×480カ月」で138万4560円が年間の老齢厚生年金受給額です。月額だと11万5380円になります。
注意するべきポイントは、標準報酬月額は金額に応じて等級が定められているということです。例えば、報酬月額が13万8000円~14万6000円の人は8級で標準報酬月額が14万2000円です。先ほどの例でいえば、報酬月額が48万5000円~51万5000円の人が27等級として標準報酬月額50万円になります。
また、賞与がある人はこの金額に賞与分がプラスされます。賞与は1000円未満の端数を切り捨てです。仮に、報酬月額50万円の人が年に2回、それぞれ50万円の賞与がある場合、標準報酬額は「50万円+100万円÷12カ月」で58万3000円になります。
標準報酬月額には上限がある
標準報酬月額の最上級は32級で標準報酬月額65万円です。これは、報酬月額が63万5000円以上の人すべてが当てはまります。報酬月額が100万円でも200万円でも等級は32級、標準報酬月額は65万円として計算されるのです。そのため、老齢厚生年金で受給できる額も当然上限があることになります。
先ほどの例と同じように加入期間が40年間であったならば、年間の老齢厚生年金支給額は「65万円×5.769÷1000×480カ月」で179万9928円です。月額で14万9994円になります。
また、賞与にも上限があります。賞与の上限は年3回まで、1ヶ月当たりの賞与額は150万円までです。そのため、年間で450万円が賞与額の上限となります。報酬月額の上限である63万5000円と合わせると、賞与も含めた年収1212万円が上限となります。
年金額を増やすには
標準報酬月額に上限がある以上、加入期間全体の平均報酬月額が63万5000円以上の人は、それ以上収入を増やしても年金額に変わりはありません。しかし、もしももっと年金額を増やしたいのであれば、加入期間を増やすという方法があります。
国民年金の加入期間は480ヶ月が上限ですが、厚生年金には加入期間の上限がないからです。先ほど計算したように標準報酬月額65万円の人が40年間厚生年金に加入していた場合の年金額は179万9928円(月額14万9994円)ですが、加入期間が50年間であれば「65万円×5.769÷1000×600ヶ月」で224万9910円(月額18万7492円)になります。
老齢厚生年金の計算方法を把握しておこう
老齢厚生年金額は加入期間全体の平均標準報酬額がいくらかによって決まります。将来受け取れる年金額が気になるという人は、自身の平均標準報酬額がいくらになるかを計算してみましょう。また、標準報酬額の上限は65万円です。標準報酬額が65万円の人は、それ以上どれだけ稼いでも老齢厚生年金の計算上は65万のままになるということを覚えておきましょう。
出典
日本年金機構 は行 報酬比例部分
日本年金機構 は行 平均標準報酬月額
日本年金機構 令和2年9月分(10月納付分)からの厚生年金保険料額表(令和4年度版)
執筆者 : FINANCIAL FIELD編集部
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