「ガソリンエンジン車」と「ハイブリッド車」お得なのはどっち?燃費をもとに考えてみよう
ファイナンシャルフィールド / 2022年11月6日 2時40分
![「ガソリンエンジン車」と「ハイブリッド車」お得なのはどっち?燃費をもとに考えてみよう](https://media.image.infoseek.co.jp/isnews/photos/financialfield/financialfield_167698_0-small.jpg)
自動車を購入するときに気になる項目の一つとして挙げられるのは、「燃費」ではないでしょうか。せっかく新しい車を買うなら少しでも燃費の良い車が欲しいところです。 車種によっては従来型のガソリンエンジン車に加えて、燃費の良いハイブリッド車の両方を取りそろえていますが、ハイブリッド車は高額なイメージがあるかもしれません。トータルコストで考えるとどちらがお得になるのでしょうか。 本記事では、ガソリン車とハイブリッド車の車両本体価格と燃費からどちらがお得になるのかシミュレーションしてみます。
ガソリンエンジンとハイブリッドのラインナップがある車で比較してみよう
それでは実際に、ガソリン車とハイブリッド車、どちらを買えばお得なのか比較してみましょう。ここではトヨタのミドルサイズミニバンの「ノア」で検証してみます。エンジン以外はほぼ同一グレードとなる「S-Z」、またレギュラーガソリンの価格は1リットル(L)当たり150円と仮定します。
ガソリンエンジンの場合のシミュレーション
まずはガソリン車です。車両本体価格は332万円、カタログ上の燃費は15キロメートル/Lです。
年間1万キロメートル走行すると仮定し、かかる燃料代は1万キロメートル÷15キロメートル/L=約666L×150円=約10万円となります。通勤通学等で年間2万キロメートル走行する方なら2倍となる約20万円の燃料代がかかります。
同条件で10年保有した場合の車両価格(332万円)+燃料代の総額は、年間1万キロメートルの場合は432万円、2万キロメートルの場合は532万円となります。
ハイブリッドの場合のシミュレーション
次はハイブリッド車です。車両本体価格は367万円、カタログ上の燃費は23キロメートル/Lです。
年間1万キロメートル走ると仮定し、かかる燃料代は1万キロメートル÷23キロメートル/L=約434L×150円=約6.5万円となります。通勤通学等で年間2万キロメートル走行するなら2倍となる約13万円の燃料代がかかります。
同条件で10年保有した場合の車両価格(367万円)+燃料代の総額は、年間1万キロメートルの場合は432万円、2万キロメートルの場合は497万円となります。
結局はどちらがお得なの?
シミュレーションの結果、ノアの場合は年間1万キロメートル走行して10年間保有したらガソリン車でもハイブリッド車でもトータルコストは同じということになりました。逆に年間走行距離が1万キロメートル未満になると10年たってもハイブリッド車の方が多くの支払いをするということになるでしょう。
つまり、低燃費の恩恵を受けるのは「車を頻繁に乗り、かつ中長距離走行が多い方」といえるのではないでしょうか。日常のお買い物などで短距離走行ばかりの方の場合は、多少燃費が悪くても車両本体価格の安いガソリンエンジン車を買った方がお得、ということになります。
全く乗らない人はハイブリッドを買ってはダメなの?
前項で説明したとおり、車両本体価格とガソリン代を含めたコストで考えると、あまり長い距離を走らない場合はガソリンエンジン車を買った方がお得になる可能性が高いということがわかりました。 それでは、あまり車に乗らない人はハイブリッド車を買うメリットがないのか、という話になってしまいますが、必ずしもそうとはいえません。
一般的にガソリンエンジン車とハイブリッド車を併売している車種の場合、ハイブリッド車専用装備やグレードがある場合もありますので、その装備が欲しいという場合は必然的にハイブリッドを選択することになります。我慢してガソリン車を購入したとしても所有することの満足感は得られにくくなるでしょう。
また、ハイブリッド車は環境に優しく作られているため、温暖化対策を意識した購買行動をしているという満足感も得られるかもしれません。 これらを総括して、ガソリンエンジン車とハイブリッド車のどちらを買った方が満足度が高くなるのか、金額以外の面で検討をすることも大切であるといえます。
自分が納得できる車選びを心がけよう
![](https://financial-field.com/wp/wp-content/uploads/2022/11/amateru_202210_57.jpg)
車の購入を検討する際には、購入費用や満足感などの判断基準があります。費用総額で決めることも大切ではありますが、長期間所有して使用する車ですから、最終的にはご自身が納得のいく車を購入することが望ましいでしょう。コストへの考え方はあくまで一つの参考として考えていただけたら幸いです。
出典
トヨタ自動車株式会社 トヨタ ノア
執筆者:宇野 源一
AFP
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