50代が今から老後のためにできること。どんなことから始めるべき?
ファイナンシャルフィールド / 2022年11月8日 22時20分
![50代が今から老後のためにできること。どんなことから始めるべき?](https://media.image.infoseek.co.jp/isnews/photos/financialfield/financialfield_168055_0-small.jpg)
そろそろ老後をどう生きるかを考え始める50代の人は、さまざまな不安を抱えています。老後の資産形成について悩んでいる人や、定年後をどう生きるかを考える人などの不安に対して、50代の人が今から取り組めることはどのようなことでしょうか。
老後資産の形成
50代となると、実際に年金はどのくらいもらえるのか、退職金の額はいくらか、さらにはどのように老後を過ごしていくのかを考えるうえで、十分な資金があるかなど、不安になる点は多いのではないでしょうか。
老後資産の形成は、早い年代から取り組むことが大切なのですが、30代や40代の時期は住宅の購入や子どもの教育費用など必要な資金がかさみ、なかなか老後資産の形成にお金をまわす余裕がないケースがみられます。
その点、50歳半ばになってくると、子どもの独立などで教育費の支出が減り、老後の資産形成に回せる余裕も出てくるでしょう。
その際に考えておきたいのは、もし、住宅ローンが残っているなら、定年までの現役世代のうちに完済できるよう、返済計画を立て直すことです。退職金をローンの完済費用に充てようと考える人もいますが、できれば退職金は老後資金として残しておくことをおすすめします。そのうえで、まだ運用に取り組んでいない人は、運用に取り組んでみましょう。
■NISAの利用
資産運用に興味を示す人は増加傾向にありますが、運用未経験者が多いのも事実です。NISAは利用年齢の上限がありませんので、資産形成の1つの方法としてはじめてみてもよいでしょう。
■iDeCoへの加入
50代に入ったばかりなら、iDeCoへの加入を考えてみてもよいでしょう。制度の改正(※)により、勤め先の企業型確定拠出年金の制度に加入していても、iDeCoへの加入が認められることになりました。さらに、国民年金の第2号被保険者なら、加入期間が60歳から65歳まで延長されることになり、その分長く掛け金を拠出し、運用できます。
たったの5年と思われるかもしれませんが、受け取り開始の上限年齢も5年(70歳から75歳)までに延長されたことから、65歳から75歳までは、掛け金の拠出はできなくても、運用を続けることは可能です。
■家計収支の把握
資産形成を行ううえで、家計の収支を把握することは重要なポイントです。現在の家計の収支が定年後どのように変わるのかを一度試算してみましょう。そうすることで、どのような生活レベルで老後を過ごしていくのかが見えてきます。
人によっては生活レベルを少し落とす必要もあるでしょう。生活レベルはすぐに変えられるものではありません。ある程度の目標を決め、少しずつ慣れていく方法をとってみましょう。
終活
50代ではまだ早いと思われるかもしれませんが、いつまで生きることができるかは誰にも分かりません。また、終活といってもやることはたくさんあります。エンディングノートの作成もそのひとつですし、身の回りの整理整頓も行う必要があります。
エンディングノートは自分の最期をどのようにみとってもらいたいか、葬儀の方法などを記載するのはもちろん、自分で判断ができなくなる、つまり認知症になった際にはどのように対応してもらいたいかなどを記載し、家族に知ってもらうことは大切です。
また、エンディングノートは一度書いたら終わりではありません。状況によって自分の考え方も変わっていきますので、それに合わせて書き直すことも大切です。
趣味や教養
老後をどのように過ごしたいかで異なりますが、アクティブに動きたいと考えているなら、何かスポーツを始めてもよいでしょう。自分が得意なスポーツをまたやり始めてもよいですし、昔から興味のあった運動を始めるのもよいかもしれません。そうすることで、これまでよりも人間関係が広がり、人生も充実してくるでしょう。
もし、定年後もなにかスキルを利用して仕事をしたいと考えているなら、スキルを磨く時間を取ることも大切です。年金以外にも収入源を確保したいと考えているなら、早めに取り組んで軌道にのせるようにしましょう。
まとめ
50代から老後のために始めることを考えるうえで、どうしてもお金のことが一番に頭に浮かびがちです。もちろんお金のことは大切ですが、自分が老後をどのように過ごしたいか、そのためになにをすべきかを考えることがポイントです。始めるべきことに優先順位をつけ、計画的に初めてみましょう。
人生100年時代といわれている今、50代はちょうどその半分を過ぎたところです。まだまだ長い老後の時間を有意義に過ごすためにも、自分でやるべきことを考えて、実行に移してみましょう。
出典
(※)iDeCo公式サイト 2022年の制度改正について
執筆者:新井智美
CFP(R)認定者、一級ファイナンシャルプラン二ング技能士(資産運用)
DC(確定拠出年金)プランナー、住宅ローンアドバイザー、証券外務員
この記事に関連するニュース
-
「ねんきん定期便」を見ると怖くになります…そもそも給与が低いので、どうにもならないですか?
ファイナンシャルフィールド / 2024年8月3日 23時30分
-
なぜ定年退職者は"銀行の別室"で絶対NGの金融商品を買うのか…退職金数千万円が半減も泣き寝入りのワケ
プレジデントオンライン / 2024年7月29日 6時16分
-
「年金が12万円しかない。貯金もないし、これでは暮らしていけない」と将来に不安を感じる50代会社員の男性。今からできる老後対策とは?
ファイナンシャルフィールド / 2024年7月27日 2時40分
-
「年金の受取額が月9万円?さすがに嘘だろ」大学院卒の55歳会社員、年金事務所で憤慨も「恥ずかしい勘違い」に意気消沈のワケ【CFPの助言】
THE GOLD ONLINE(ゴールドオンライン) / 2024年7月22日 11時15分
-
50代で「貯蓄ゼロ」世帯の割合は? 定年まであと10年。会社員で「年収500万円」の世帯が、老後に向けてすべきことを解説
ファイナンシャルフィールド / 2024年7月17日 2時10分
ランキング
-
1「Bigプッチンプリン」約4か月ぶりに出荷再開 その他の冷蔵商品も順次再開へ 江崎グリコ
MBSニュース / 2024年8月13日 19時45分
-
2「スタバと市場を分け合う可能性もある」快進撃を続けるコメダ珈琲店の優れたビジネスモデルと"不思議な力"
プレジデントオンライン / 2024年8月14日 8時15分
-
3ネット証券5社の牙城を崩すPayPay証券の破壊力 破竹の勢いで口座数伸びるが収益力で課題残す
東洋経済オンライン / 2024年8月14日 8時30分
-
4どんな意味?「黄色い矢印」信号どう進めば 「教習所で教わった?」警察が注意喚起も
乗りものニュース / 2024年8月14日 9時42分
-
5経営者目線 日経平均1万5000円!?「大暴落」はまだ序章 ワタミ上海に再進出
zakzak by夕刊フジ / 2024年8月14日 11時0分
記事ミッション中・・・
記事にリアクションする
![](/pc/img/mission/mission_close_icon.png)
記事ミッション中・・・
記事にリアクションする
![](/pc/img/mission/point-loading.png)
エラーが発生しました
ページを再読み込みして
ください
![](/pc/img/mission/mission_close_icon.png)