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老後資金準備の資産運用・・・投資信託と保険、どちらが有利?

ファイナンシャルフィールド / 2022年11月15日 22時30分

老後資金準備の資産運用・・・投資信託と保険、どちらが有利?

老後資金準備の資産運用について、投資信託と保険(変額保険や外貨建て生命保険)という選択肢があります。では、投資信託と保険とでは どちらが有利なのでしょうか? 課税という視点で比べてみたいと思います。

投資信託の課税

投資信託や株式などに投資する場合、普通分配金や譲渡所得が非課税になるNISAや、つみたてNISAを利用する人もいらっしゃるでしょう。利益や配当が非課税となりますが、NISAやつみたてNISAの範囲内での利用に関しては確定申告は不要です。
 
また、NISAやつみたてNISAを利用しない場合、あるいはNISAやつみたてNISAの上限額を超えた投資を行う場合でも、特定口座を利用するという選択肢があります。
 

■特定口座の利用

特定口座には「源泉徴収あり」と「源泉徴収なし」がありますが、本稿では「源泉徴収あり」の特定口座に絞ります。
 
特定口座は、譲渡所得の確定申告が不要になるのに加え、特定口座内で譲渡損失についても普通分配金との損益通算を行ってくれるので、損益通算に伴う確定申告が不要になります。
 
その際、譲渡所得は扶養控除には影響しません。また、同じく国民健康保険料や後期高齢者医療制度の保険料への影響もなく、治療費などの自己負担割合にも影響しません。
 

保険の課税

例えば、変額保険や外貨建て生命保険などで満期金や解約返戻金等を受け取ったとします。もし、受け取った満期金や解約返戻金の額が、払い込んだ保険料の累計額を上回っていれば、その上回る額が利益ということになります。
 
一時所得には最高50万円の特別控除がありますので、受け取った額から保険料累計額を引き、さらに50万円を引いてもなおプラスの金額があれば、それが一時所得となります。
 
一時所得は、給料や公的年金等とともに合算して所得を計算し、確定申告を行います。つまり、翌年の扶養控除や、国民健康保険料や後期高齢者医療制度の保険料への影響も考えられ、治療費などの自己負担割合が変わる可能性もあります。
 

■満期金や解約返戻金を年金で受け取る

保険の契約者と年金の受取人が同じ場合には、公的年金等以外の雑所得として所得税が課税されます。受け取った年金の額から、その金額に対応する払込保険料の額を差し引いた額が雑所得です。なお、公的年金等控除はありません。
 

■確定申告が不要だとしても

公的年金等の収入金額が400万円以下で、かつ雑所得以外の所得金額が20万円以下の場合は確定申告は不要ですが、これは所得税の話です。住民税の申告が必要な場合もあるようです。もし、住民税の申告が必要なのでしたら、国民健康保険や後期高齢者医療制度の保険料や自己負担割合への影響が考えられます。
 

まとめに代えて

課税という視点で投資信託と保険とを比べてみました。これらを参考に、ご自身の老後資金準備に適した資産運用を検討しましょう。
 

出典

国税庁 No.1476 特定口座制度

国税庁 No.1490 一時所得

国税庁 No.1610 保険契約者(保険料の負担者)である本人が支払を受ける個人年金

国税庁 No.1600 公的年金等の課税関係

 
執筆者:大泉稔
株式会社fpANSWER代表取締役

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