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【他人事ではない?】孫に教育資金を残したい場合に注意しておきたい相続税・贈与税とは?

ファイナンシャルフィールド / 2022年11月20日 6時30分

【他人事ではない?】孫に教育資金を残したい場合に注意しておきたい相続税・贈与税とは?

他者にお金を提供すると、基本的には金額に応じて税金が発生します。それは相手が孫でも例外ではなく、教育資金を残そうとしている場合は注意しなければなりません。   「ひとごとではない」という意識を持って、どのような税金がかかるのかを把握し、事前に対策も考えておきましょう。   本記事では、そのような方に役立つ情報として、注意が必要な相続税や贈与税のポイントを解説していきます。

孫への相続の場合は、相続税は2割の加算

財産の相続において、課税対象になるのは合計額から基礎控除を差し引いた分です。孫に財産を相続させる場合、一般的には遺言書を作成して遺贈という形式で行います。
 
これは教育資金として残す場合も同様ですが、いずれにせよ相手が孫なら税額は上がる点に注意が必要です。相続人が被相続人の1親等の血族や配偶者でなければ、通常の税額より2割アップすることを覚えておきましょう。自分にとっての1親等は親や子どもであり、祖父母を起点とすると孫は2親等に該当します。
 
その対策として、孫を養子に迎え入れて1親等にすることを考える人もいます。しかし、相続の開始前に孫の親が死亡しているようなケースを除き、2割の加算は回避できないルールとなっているのです。
 

贈与税に関する制約

上記のように孫への相続は税額が高くなりやすいので、生前に贈与しておくことが有効な対策といえます。
 
しかし、その場合も贈与税に関して注意しないと、高額な税金を納めることになりかねません。人から財産をもらうと、基礎控除を差し引いた合計額に対して贈与税がかかります。
 
それにもかかわらず、贈与を選択する祖父母が多いのは、教育費にあてる財産は課税の対象外と見なされやすいからです。「必要に応じて使用する分だけを扶養義務者が渡す」という制約を満たすなら、贈与税はかからないと定められています。
 
また、基礎控除は110万円なので、年間に贈与する金額がそれ以下なら非課税です。この制度を利用すれば、教育資金以外のお金も一緒に渡すといった融通が利きます。
 
このように贈与税を発生させずに教育資金を渡す手段はありますが、どちらの場合も制約があるので将来の分まで含めた高額の提供には適していません。
 

相続税も贈与税もかからない方法とは?

高額の教育資金を短期間で渡したいなら、一括贈与できる非課税制度を利用するという手があります。これは最大1500万円まで課税されないという特例措置で、予定されている期限は2023年3月31日です。
 
金融機関に専用の口座を設けて教育資金管理契約を結び、教育資金非課税申告書を税務署に提出することで適用されます。授業料や教材費をはじめとして、修学旅行や給食といった多様な教育関連の費用分をまとめて残したい場合にうってつけです。
 
なお、課税されないための注意点として、引き出したお金を本来の用途以外に使わないことが挙げられます。領収書などで教育関連に使用した事実を証明できる金額のみ、贈与税がかからない仕組みとなっています。
 

孫のために相続税や贈与税について要チェック!


 
孫に教育資金を残す方法は相続と贈与に大きく分けられます。いずれを選んでも十分に気を付けないと、税金を多く支払うことになり、教育資金として私用できる金額が減りかねません。
 
教育資金の一括贈与などを検討するためにも、税制に関する基礎的な知識を身につけることが望ましいです。教育資金を提供する側として、相続税や贈与税が関係するポイントをしっかり押さえておきましょう。
 

出典

国税庁 相続税のあらまし
国税庁 No.4157 相続税額の2割加算
国税庁 財産をもらったとき
国税庁 No.4405 贈与税がかからない場合
国税庁 祖父母などから教育資金の一括贈与を受けた場合の贈与税の非課税制度のあらまし
国税庁 No.4510 直系尊属から教育資金の一括贈与を受けた場合の非課税
 
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部

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