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60歳おひとりさま、貯蓄が「600万円」しかありません…年金は65歳から受け取って大丈夫でしょうか?

ファイナンシャルフィールド / 2022年12月3日 11時0分

60歳おひとりさま、貯蓄が「600万円」しかありません…年金は65歳から受け取って大丈夫でしょうか?

老後の生活を年金だけで送ることができるのか、不安に思う人は多いでしょう。年金だけでは生活が厳しく、仕事を続けたり貯蓄を切り崩したりしながら生活している人も少なくありません。   今回は、65歳単身世帯で貯蓄が600万円のケースを例に、平均余命や平均支出といったデータにもとづいて、老後のマネープランについて解説していきます。

平均余命から考える、600万円の貯蓄から使える1ヶ月あたりの金額とは

老後の生活を考える際に避けて通れないのが、自分が何歳まで生きるのかということです。実際に寿命を知ることはできないため、平均余命を参考に考えてみるとよいでしょう。厚生労働省「令和3年簡易生命表の概況」によると、65歳男性の平均余命は19.85年、女性の平均余命は24.73年です。
 
貯蓄600万円の人が平均余命まで生きると仮定すると、男性の場合、貯蓄から1年間に使うことができる金額は600万円の貯蓄を19.85年で割った数字になり、約30万2267円だということが分かります。
 
女性の場合は、600万円の貯蓄を24.73年で割った数字になるため、約24万2620円です。それぞれ1ヶ月あたり、男性が約2万5188円、女性が約2万2183円を貯蓄から使えるという計算になります。
 

年金受給額と貯蓄を切り崩した金額を足した、1ヶ月に使える金額はどれぐらい?

65歳から受け取れる年金はどれぐらいの金額なのでしょうか。厚生労働省「令和2年度厚生年金保険・国民年金事業の概況」によると、厚生年金保険(第1号)受給者平均月額(老齢年金)は14万6145円です。
 
65歳から600万円の貯蓄を切り崩して生活費に充てる場合、男性は約17万1333円(14万6145円+2万5188円)、女性は約16万8328円(14万6145円+2万2183円)が1ヶ月に使える金額だということになります。
 

65歳以上単身世帯、支出は月額どれぐらいかかる?

65歳以上の単身世帯の支出は月額どれぐらいなのでしょうか。総務省「家計調査年報」によると、65歳以上の単身無職世帯の1ヶ月間の消費支出は13万3146円、実収入は13万6964円、可処分所得は12万5423円となっています。
 
収入のうち89%を占めているのが社会保障給付で12万1942円です。社会保障給付は年金や介護、医療に関する手当を指します。年金受給額と貯蓄を足した1ヶ月に使える金額は、男性が約17万1333円、女性が約16万8328円なので、1ヶ月間の消費支出13万3146円を上回っていることが分かります。
 
一方で、何歳まで生きるかは誰も知ることができません。平均余命を超えて生きることも十分考えられますし、大きな病気をして予定外の出費がかかる可能性もあります。
 
健康に生きて寿命が平均余命までだと分かっていれば600万円の貯金を切り崩しながら生活できるかもしれませんが、さまざまなケースを想定すると十分な金額だとはいえないでしょう。定年後も働いたり、iDeCoなどで今から老後の資産形成をしたりすることを考えながら、老後のライフプランを考えることが大切です。
 

60歳の今から老後の資産形成や仕事について考えることが大切

国の統計をもとに60歳でおひとりさまの人が、大きな病気をせずに平均余命まで生きると仮定すると、65歳から年金を受け取り、600万円の貯金を切り崩しながら生活することは可能です。
 
しかし、余裕がある金額ではないうえに、平均余命を超えると貯金が全くなくなってしまうため、十分なマネープランとはいえません。今のうちから老後の資産形成や仕事について検討しておくとよいでしょう。
 

出典

厚生労働省 令和3年簡易生命表の概況
厚生労働省 令和2年度厚生年金保険・国民年金事業の概況
総務省 家計調査年報(家計収支編)2020年(令和2年)
 
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部
 

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