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定年後の財産管理は大丈夫ですか? 知っておきたい家族信託制度を解説

ファイナンシャルフィールド / 2022年12月4日 8時30分

定年後の財産管理は大丈夫ですか?  知っておきたい家族信託制度を解説

定年後は趣味や家族の時間を大切にしたいと考えている人も多いと思いますが、財産管理について考えているでしょうか? 病気や認知症によって自分で財産を管理できなくなる可能性もあり、ぜひ考えておきたいところです。   そこで本記事では、定年後の財産管理で考えておきたい家族信託制度の概要とメリットやデメリットについて解説していきます。

そもそも信託とは?

「信託」とは、信頼できる人に自分の財産を託し、運用や管理を任せる制度です。運用や管理は財産を増やす目的だけでなく、財産を減らさないように守る目的や相続などで継承する目的もあります。
 

家族信託の概要

信託のなかでも「家族信託」は、信頼できる家族に自分の財産の運用や管理を託す制度です。家族信託では、病気や認知症になってしまい、自分で財産管理ができなくなった場合に財産管理を家族に任せることができます。この制度は、相続トラブルや詐欺の防止にも効果があります。
 
家族信託は契約内容を決め、その契約内容を書面にまとめるところから始まります。契約内容は自身の思いとして残るものなので、財産をどのように管理してほしいのかを考えて決めてください。このときの書類が「信託契約書」です。その後は、信託契約書に基づいて公正証書を作成します。
 
公正証書は公証人と公証役場の2つの専門家のチェックが入るのでトラブル防止に効果的です。託された家族は、公正証書に基づいて財産管理を行っていきます。
 

成年後見人制度と家族信託制度の違い

家族信託制度と比較されるのが「成年後見人制度」です。
 
成年後見人制度では、成年後見人を裁判所が決めます。成年後見人に選ばれるのは弁護士や司法書士の場合が多く、法律の専門家として成年被後見人の財産を守ることや成年被後見人のためになるかを考えて行動します。そのため、成年被後見人や家族の考えが反映されない場合もあります。一方、家族信託は本人の意志や家族の考えが尊重されるので、そこが大きな違いです。
 
また、成年後見人制度は成年被後見人が死亡した時点で終了します。家族信託制度は、信託した本人が死亡した後のことも公正証書に記載していれば、相続後の財産管理も可能なので、この点も違うところです。
 

家族信託のメリットとデメリット

家族信託にはメリットもありますが、デメリットもあるので考えて利用したいところです。ここでは家族信託のメリットとデメリットを解説します。
 

家族信託のメリット

家族信託のメリットは、自分の意志や家族の考えを尊重して財産管理をすることができる点です。また、相続後の財産管理も可能な点や長期的な相続対策もできます。
 

家族信託のデメリット

個人で信託契約書や公正証書を作成することが難しく、専門家に頼る人が多いです。そのため、弁護士や司法書士などの専門家に報酬を支払う必要があるので、費用がかかることも考えておきましょう。
 
また、財産の運用や管理を行う際に、確定申告などの税金面の手続きが難しくなることも考えられます。その場合は税理士などの専門家に頼まなければいけない場合もあるので、こちらに関しても費用がかかる可能性もあり、注意が必要です。
 

財産管理を考える際は家族信託も選択肢に入れてみましょう

本記事では、家族信託制度の概要とメリットやデメリットについて解説してきました。ひとりで財産管理をすることは難しくなってくるので、家族と話し合うことをおすすめします。特に定年後は退職金や年金などのお金に関わる話題も増えると思うので、この機会に財産管理のことも話しておきましょう。
 

出典

一般社団法人 信託協会 信託について
一般社団法人 家継支援協会 家族信託とは(制度の概要や仕組みについて)
一般社団法人 家継支援協会 家族信託の手続きの流れ
一般社団法人 家継支援協会 家族信託と成年後見人の5つの違いを比較
一般社団法人 家継支援協会 家族信託のメリットとデメリット
 
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部

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