看護師の定年は何歳? 定年退職後の働き方や年齢制限について
ファイナンシャルフィールド / 2022年12月8日 5時10分
![看護師の定年は何歳? 定年退職後の働き方や年齢制限について](https://media.image.infoseek.co.jp/isnews/photos/financialfield/financialfield_173842_0-small.jpg)
社会人を経て看護師を目指す人や、現在看護師として働いている人のなかには、定年制度や年齢制限の有無について気になっている人も多いでしょう。 定年退職後も看護師として働きたいと希望する人は多く、60代以降も働ける場所は多くあります。本記事では、看護師の定年の年齢や定年後の働き方、年齢制限などについて、統計データなどを交えながらまとめました。ぜひ参考にして、将来の働き方を具体的に想像してみてください。
看護師の定年は60歳が一般的
看護師の定年は所属する施設により異なります。公立病院などで公務員として働く看護師は、公務員の規定どおり原則60歳で定年を迎えます。一般の病院や介護施設などで働く看護師の場合も、60歳で一度定年を迎える場合が多いようです。ただし、本人の希望に応じて65歳まで継続雇用されるケースも多く、さらに65歳以降での再雇用などの例もあります。
また、看護師として何歳まで働いてよいかという、法的な年齢制限は存在しません。また、看護師国家資格の受験資格においても、学歴などの規定はあるものの受験年齢の上限の設定はありません。そのため、制度上は何歳になっても資格を取得すれば看護師になれ、勤務先の規定年齢まで働けるということです。
その代わりに、働く施設によっては看護師の年齢制限を設けている場合があるため、その場合は職場の規定に従い、上限年齢を迎えたら退職します。
定年後もプラチナナースとして働く選択肢
「プラチナナース」とは、定年退職前後に就業している看護師のことです。公益社団法人日本看護協会の「プラチナナースの活躍促進サポートBOOK」によると、60歳以上でも看護職で働く人は増加傾向にあり、2022年3月時点で現役看護師の9人に1人を占めています。
ここでは、60歳で定年を迎えたのちにプラチナナースとして働き続ける選択肢について、現場の看護師の意識や具体的な勤務場所などのデータを紹介します。
50代の看護師の約6割が定年後も看護職として働きたいと考えている
公益財団法人日本看護協会が実施した「2017年 看護職員実態調査」の結果によると、50代の日本看護協会員584人が、2017年10月1日~11月9日に今後の就業意向について回答した結果は図表1のとおりです。
【図表1】
看護職として働き続けたい | 344人(58.9%) |
看護職にこだわらず、興味・関心のもてる仕事をしたい | 182人(31.2%) |
看護職以外の仕事をしたい | 11人(1.9%) |
仕事はしたくない | 15人(2.6%) |
分からない | 22人(3.8%) |
不明 | 10人(1.7%) |
公益社団法人日本看護協会「2017年 看護職員実態調査」より筆者作成
看護職として今後も働き続けたいと考える看護師が最も多く、全体の約6割を占めています。
また、同調査によると、看護職として働き続けたいと回答した全年代1504人のうち、看護職としての就業継続希望年齢は図表2のようになっています。
【図表2】
~55歳 | 211人(14.0%) |
56~60歳 | 605人(40.2%) |
61~65歳 | 495人(32.9%) |
66~70歳 | 134人(8.9%) |
71~75歳 | 16人(1.1%) |
76~80歳 | 9人(0.6%) |
81歳以上 | - |
その他 | 34人(2.3%) |
公益社団法人日本看護協会「2017年 看護職員実態調査」より筆者作成
60歳以降65歳まで働きたいという人の割合が全体で2番目に高く、約3分の1を占めています。また、65歳以降も働き続けたい人も1割以上おり、合わせて40%以上が60歳を超えても看護職として働き続けたいという結果が出ています。
60代以上の看護師の勤務場所で多いのは?
日本看護協会が公開している「プラチナナース活躍促進サポートBOOK」に掲載されている、厚生労働省「2020年 衛生行政報告例」の結果をまとめた資料によると、60代以上の就業看護職員の勤務場所別で多いのは、病院のほか、無床診療所やその他の介護事業所などです。
また、若い世代と比べて、その他の介護事業所、介護老人保健施設、特別養護老人ホーム、社会福祉施設といった介護・福祉施設での就業割合が高いという特徴があります。
プラチナナース活躍促進サポートBOOKでは、プラチナナースの役割の例として、介護老人保健施設などでの感染管理や家族対応、要介護認定調査・審査、地域連携の調整、地域住民を対象とする健康教室の講師などを挙げています。病院以外で働く道を模索することが、定年退職後も看護師として働き続けるためのポイントとなるでしょう。
看護師は定年後も働く道はたくさんある
看護師の定年は一般的に60歳の場合が多いですが、法的な年齢制限はなく、その気になれば定年後も看護師として働き続けることが可能です。実際に定年後も看護して働きたいと希望する人は多く、看護師の定年後雇用継続や再雇用を行っている医療機関もあります。
60代を超えた看護師の就業場所として、病院のほか、介護・福祉施設などの割合が高いという特徴があります。定年後は介護・福祉施設など、病院以外で働く道を検討するとよいでしょう。
出典
公益社団法人日本看護協会 プラチナナースの活躍促進サポートBOOK
公益社団法人日本看護協会 2017年 看護職員実態調査
厚生労働省 令和2年度衛生行政報告例 表番号8
執筆者 : FINANCIAL FIELD編集部
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