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年金を「一括で受け取れる」のはどんなとき? 条件や注意点を解説

ファイナンシャルフィールド / 2022年12月11日 2時40分

年金を「一括で受け取れる」のはどんなとき? 条件や注意点を解説

年金といえば、2ヶ月に1度、2ヶ月分を受給するものです。しかし、中には「一括で年金を受け取りたい」という人もいるかもしれません。そんなとき、繰下げ受給の制度を活用すれば、年金を一括で受け取れる場合があります。   そこで今回は、どうすれば年金を一括で受け取ることができるのか、年金を一括で受け取る際に注意するべきポイントについて詳しく解説します。

繰下げ受給の制度を使って年金を一括受給するには

老齢基礎年金や老齢厚生年金は、原則65歳から受給できます。しかし、65歳で受給せず、もっと後の年齢で受給することもできます。それが「繰下げ受給制度」です。繰下げ受給は66歳以降75歳までの間、1月単位でいつまで繰り下げるかを選択できます。繰り下げたことによる加算額は1ヶ月につき0.7%で、75歳まで繰り下げた場合には受給額が84%増額します。
 
繰下げ受給については、66歳以降で繰下げ受給を希望する時期に近くの年金事務所か街角の年金相談センター「老齢基礎・厚生年金支給繰下げ請求書」を提出してください。手続きした時点で繰下げ増額率が決まる点に注意が必要です。
 
また、老齢基礎年金と老齢厚生年金の両方を受給する人は、どちらか一方だけを繰り下げることができます。その場合には、年金請求書に繰り下げ希望を記入する欄があるので、繰り下げたい方を丸で囲んで返送しましょう。
 
繰下げ待機を選択しても、途中でやめることができます。その場合は過去5年間にさかのぼって本来受け取るはずだった年金額を一括で受給できます。ただし、その場合は繰下げ待機による加算はありません。また、さかのぼることができるのは過去5年までなので注意が必要です。
 

一括受給した場合は税金に注意!

年金を一括受給する際、気をつけなければならないのは所得税です。というのは、年金による収入もまた、一時所得として所得税の課税対象となるからです。また、年金を一括受給した場合には、過去に行った確定申告の修正申告を出さなければなりません。
 
というのは、一括受給とはいえ、それは本来過去に受け取っていたはずの年金だからです。つまり、もしも5年分の年金を一括受給したのであれば、修正申告を行って過去5年の各年分の所得税を納めなければならないということです。
 
さらにその際には、数千円ではあるものの延滞税も発生します。なぜ正式な手続きをして一括受給したのに、延滞税というペナルティーを受けなければならないのか、と不満に思う人もいるかもしれません。その理由は、税を徴収する立場からすれば、年金の一括受給は「恣意(しい)的に納税を先送りする行為」と見なせる点にあります。
 
結局、一括受給をしたところで別に得になるわけではない、ということをよく理解しておく必要があるでしょう。一括受給をすると本来支払うはずだった税をまとめて納める必要があるのに加え、その年金にかかる税の納付が遅れたことに対する少しのペナルティーを受けることになります。
 

一括受給のメリットとデメリットをよく考えよう!

繰下げ待機を途中でやめた場合、年金をまとめて受け取ることができます。しかし、その際は繰下げ待機したことによる加算が適用されません。また、さかのぼることができる期間は5年までです。さらに、一括受給することによって納めなければならない税金もあります。
 
年金の一括受給を選ぶ場合には、こうした引き受けなければならないデメリットについてもしっかり把握しておくことが大切です。
 

出典

日本年金機構 年金の繰下げ受給
 
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部

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