50歳台からでもまだ間に合う? 制度改正で魅力がアップしたiDeCoの始め方は?
ファイナンシャルフィールド / 2022年12月11日 6時20分
「iDeCo」は、老後生活を支える資産形成に役立ち、「掛金の減額所得控除」「運用益が非課税で再投資可能」「受取時に控除」といったメリットが魅力です。 具体的に老後の生活を考えるようになる50歳台は特に気になるのではないでしょうか。そこで本記事では、50歳台からiDeCoに加入しても間に合うかどうかの解説とiDeCoの始め方なども紹介していきます。
iDeCoのメリットとは?
iDeCoに加入すると、掛金が全額所得免除になるというメリットがあります。例えば、毎月の掛金が1万円の場合、所得税(10%)と住民税(10%)の合計で年間2万4000円も節税可能です。
また、金融商品を運用した場合は運用益は課税対象になりますが、iDeCoの場合は運用益も課税されずに再投資することができます。さらに、年金として受け取るときは「公的年金等控除」、一時金として受け取るときは「退職所得控除」を受けることができます。
50歳台からの加入でも間に合うか?
60歳の時点で、iDeCoで積み立てられた年金を受け取ろうとしたら、加入期間が10年以上必要です。しかし、2022年4月末までは加入年齢が60歳未満までだったため、iDeCoに50歳台で加入すると、60歳で年金を受け取ることができませんでした。そのため、加入期間と受け取りの間に空白期間ができてしまっていたのです。
空白期間中は当然、掛金を積み立てていないため、所得控除を受けることができません。にもかかわらず、金融機関に残っている年金資産のために口座管理料を負担する必要がありました。しかし、2022年5月から加入可能年齢が65歳未満まで拡大されました。
これにより50歳台からの新規加入でも受給開始年齢に達するまで加入すれば、空白の期間がなくなります。その結果、掛金の所得控除がない期間中も口座管理料を負担しなくてはならないというデメリットがなくなったのです。
iDeCoの始め方とは?
iDeCoに加入するためのステップ1は、自分自身に加入資格があるかどうかを確認することです。
ステップ2では掛金を決めます。掛金は月々5000円以上1000円単位で決めることができます。ただし、加入資格区分によって掛金の上限が異なるので注意しましょう。
ステップ3は運用時のリスクを理解することです。ここでいうリスクとは「危険」や「損失」のことではなく「不確実性」という意味で、収益の振れ幅のことです。
ステップ4は運用する商品を選びます。運用商品の仕組みや特徴をよく理解して選びましょう。
ステップ5は金融機関を選ぶことです。金融機関によって、取り扱っている運用商品や口座の管理手数料は異なります。また、コールセンターの対応や運用を学べる講座の提供といったサービスにも注目し、自分に合った金融機関を選ぶようにしましょう。
50歳台からでも十分間に合う! iDeCoに加入しよう
2022年5月から加入可能年齢が65歳未満まで拡大されたことにより、所得控除がないにもかかわらず、口座管理料を負担しなくてはならないというデメリットがなくなりました。そのため、50歳台からのiDeCo加入でも十分間に合います。
(1)加入資格があるか確認、(2)掛金を決める、(3)運用時のリスクを理解する、(4)運用する商品を選択する、(5)金融機関を選択する、というステップを踏み、iDeCoをはじめてみてはいかがでしょうか。
出典
国民年金基金連合会 iDeCo公式サイト iDeCoってなに? iDeCo(イデコ)のイイコト
国民年金基金連合会 iDeCo公式サイト iDeCoってなに? iDeCo(イデコ)の仕組み
国民年金基金連合会 iDeCo公式サイト 2022年の制度改正について
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部
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