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年金の「繰下げ受給」は1年で「6万5000円」増える!? 老齢基礎年金で計算してみた!

ファイナンシャルフィールド / 2022年12月15日 11時0分

年金の「繰下げ受給」は1年で「6万5000円」増える!? 老齢基礎年金で計算してみた!

年金は65歳から受け取ることが基本ですが、本人の希望次第では早く受け取ることも、遅れて受け取ることも可能です。   年金を受け取る時期を65歳よりも後ろにすることを「繰り下げ」、前にすることを「繰り上げ」といい、「繰り下げ」を行うことにより、月々の年金額は増えます(正確には、年金の支給はふた月に1回、2ヶ月分が支払われる)。   本記事では、繰り下げることにより、具体的にどれくらい年金の受給額が増えるのかについて解説します。

2022年4月からの年金大改正で75歳まで繰り下げることが可能に

2022年4月からの年金大改正により、年金の受給開始を75歳まで繰り下げることが可能になりました。これまでも70歳までは繰り下げが可能でしたが、そこからさらに5年間が加算された形です。
 
年金は以前から繰り下げることにより、月々の年金額が増加していましたが、今回の改正後に、どれくらい増加するようになったのかみていきましょう。
 

繰り下げることで最大84%も年金額が増加

年金受給開始時期は66歳以降、1ヶ月単位で遅らせることが可能です。70歳5ヶ月でも、71歳1ヶ月でもかまいません。そして、1ヶ月遅らせるたびに受け取れる年金額が0.7%ずつ増えていきます。
 
例えば、年金受給を65歳から1年繰り下げて受給した場合、0.7%×12ヶ月=8.4%増えます。
 
そして、もしも75歳まで繰り下げると、増加率は84%と、2倍近くになります。
 
また、繰り下げは老齢基礎年金と老齢厚生年金別々におこなうことが可能となっています。例えば老齢厚生年金だけを繰り下げて、老齢基礎年金は65歳から受け取るという対応も可能です。
 

繰り下げにより増加する受給額を計算してみた

老齢基礎年金は2022年4月から、満額で年間約77万8000円となっています。例として、65歳から満額で受給できる人が1年間、受給を遅らせた場合をみていきましょう。
 
ざっくりと計算すると、「約77万8000円×1.084=約84万3000円」となります。
 
1年受給を遅らせただけで、6万5000円も受給額が増えました。もしもこれが投資だったとすると、年間77万8000円を1年間運用したら、6万5000円の利益を得たことと同じともいえます。現在の超低金利時代において、これだけ確実かつ高利回りに運用できる手段はなかなかないでしょう。
 
そして、仮に75歳まで繰り下げたとすると、その増加率は84%ですので、「約77万8000円×1.84=約143万1520円」となります。
 

やみくもに繰り下げるのではなく、年金戦略を考えよう

年金は繰り下げれば繰り下げるほど、受け取れる年金額を増やすことができるとはいえ、やみくもに遅らせればよいわけではありません。極端な話、75歳まで受給を遅らせたとしても、75歳1ヶ月で寿命を迎えてしまうかもしれないためです。
 
年金を受け取る総額を最も多くできるタイミングは、結局は寿命という誰にも操作できない要因によって左右されてしまいます。もちろん、繰り下げると決めた場合、その間の生活費をどうするのかという問題もあります。
 
自分の貯蓄や支出、家族構成などの状況を整理したうえで、年金受給時期を決めていきましょう。
 

出典

日本年金機構 年金の繰下げ受給

日本年金機構 老齢基礎年金の受給要件・支給開始時期・年金額

 
執筆者 : FINANCIAL FIELD編集部

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