道路交通法違反の「罰金」で一番高い金額・低い金額はいくら? 普通車とバイクではいくら違う?
ファイナンシャルフィールド / 2022年12月19日 23時0分
車やバイクを運転する方は、誰もが道路交通法を守ることを心がけています。それが、自分や周りの人の安全を守ることにつながると理解しているからです。 しかし、もし道路交通法を違反した場合、罰金がいくらになるのか気になる方もいるでしょう。 そこで今回は、道路交通法を違反した場合の一番高い金額・低い金額を解説します。また、普通車とバイクの罰金に違いはあるのかも紹介しますので、ぜひ参考にしてください。
罰金ってなに?反則金とはどう違うの
道路交通法に違反した際、違反者には「反則金」か「罰金」のどちらかが適応されます。「反則金」とは、比較的軽い交通違反に対して「交通反則通告制度」にもとづいて科される、行政処分としての違反金のことです。一般には「青キップ」と呼ばれ、反則金を支払うことで刑事手続きを免除されるために前科はつきません。
ただし、反則金の支払いに応じない場合には刑事手続きに移行されますので注意が必要です。主な違反には、「駐車違反」「信号無視」「一時停止違反」「整備不良」「30km/h未満の速度超過」などがあります。
一方「罰金」とは、重大な交通違反に対して、刑事処分として科される違反金のことです。刑事事件として立件されるため、検察庁に出頭して刑事裁判を受けることになり、懲役刑になる場合もあります。一般には「赤キップ」と呼ばれており、前科がつきます。主な違反は、「危険運転致死」「酒酔い運転」「無免許運転」などです。
罰金は反則金に対してかなりの高額になることが多いので、交通違反などしないように十分に注意しましょう。
一番高い罰金っていくら?一番低い罰金は?
刑事処分が妥当と判断された交通違反に対する最終的な判断は、罰金も含めて裁判所で決定されます。そのため、罰金の金額は前もって決まっているわけではありません。
以下の4つは、罰金の金額を左右する主な要因です。
1.違反した場所:違反した場所が高速道路上なのか一般道なのかで、罰金が異なる
2.超過した速度:高速道路なら法定速度の40km/h以上、一般道なら30km/h以上で「反則金」から「罰金」へと対応が変わる
3.アルコールの量:アルコールの量によって「酒酔い」か「酒気帯び」となり、罰金も異なる
4.人身事故の場合:過失による致死傷なのか危険運転なのかにより、罰金が異なる
以上の要因も加味された結果、一番高い罰金となるのは「過失運転致死傷罪」および「業務上過失致死傷罪」です。「過失運転致死傷罪」は「100万円以下の罰金、または7年以下の懲役」となっており、「業務上過失致死傷罪」は「100万円以下の罰金、または5年以下の懲役」となっています。
これに対し、一番安い罰金は「警察官通行禁止制限違反」に適応されるもので、「5万円以下の罰金、または3ヶ月以下の懲役」です。「警察官通行禁止制限違反」とは、警察官による通行の禁止や制限を無視して通行した場合に適応される違反行為のことをいいます。
普通車とバイクでは罰金って違うの?
結論からいうと、刑事罰を科される「罰金」については、普通車もバイクも違いはありません。参考までに、主な罰金の金額を以下に記しておきます。
「最高速度違反」:10万円以下の罰金(高速道路40km/h以上、一般道路30km/h以上の場合)
「携帯電話の使用等違反」:30万円以下の罰金
「警察官通行禁止制限違反」:5万円以下の罰金
「アルコールを摂取しての運転」:「酒酔い運転」は100万円以下、「酒気帯び運転」は50万円以下の罰金
「無免許運転」:50万円以下の罰金
「過失運転致死傷罪」:100万円以下の罰金
「業務上過失致死傷罪」:100万円以下の罰金
悪質な道路交通法違反である「危険運転致死傷罪」には、罰金ではなく懲役刑のみが適応されます。相手が負傷した場合は15年以下、死亡した場合は30年以下の懲役です。また、「罰金」に対して「反則金」の場合には、普通車のほうがバイクよりも明確に支払額が高くなりますので注意してください。
道路交通法を守って安全を心がけましょう
比較的軽い道路交通法違反の場合は「反則金」で済む場合がほとんどです。
しかし、悪質な違反の場合には「罰金」を徴収され、道路交通法が改定されるたびにその金額は高額になってきています。危険運転などは特にその傾向が強いので、該当する行為をしないように注意が必要です。
余計な罰金を支払わずに済むように、安全運転を心がけていきましょう。
出典
eGov 自動車の運転により人を死傷させる行為等の処罰に関する法律
警視庁 反則行為の種別及び反則金一覧表
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部
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